4月10日 名曲100選 管弦楽曲篇・29 グランド・キャニオン
組曲「グランド・キャニオン」は、ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」のオーケストラ・アレンジで知られるグローフェの代表作です。この曲はグローフェの代表作というだけでなく、描写音楽の代表的な作品とも言えるでしょう。
5つの曲からなる組曲で、アメリカのグランド・キャニオンの朝から夜までを描いています。
第1曲は、「日の出」。神秘的な夜明け前のグランドキャニオンの描写からはじまり、日の出の場面では壮麗かつ感動的な夜明けを表現しています。
第2曲は、「赤い砂漠」。グランド・キャニオンの南側に広がる赤い砂漠地帯の描写。刻々と変化する砂漠の様子を色彩感豊かに表現しています。
第3曲「山道を行く」。冒頭にヴァイオリン・ソロのカデンツァがあり、その後ロバ(またはラバ)の背中に揺られて山道を行く旅人を表現しています。ロバの足音、カウボーイソング風メロディが響き、山小屋から流れるオルゴールを描写したチェレスタのカデンツァがフィナーレを導きだします。
第4曲「日没」。エコー効果を使った山の描写からはじまり、そこへ沈んでいく日没を弦楽器のハーモニクスを交えた高音で描いています。組曲中唯一静かに曲を終わります。
第5曲「豪雨」。ウィンド・マシーンを使って嵐が描かれた激しい曲ですが、最初は静かにメロディが流れます。ただ嵐の激しさだけではなく嵐の去った後の日常的な力強い山容が描かれて曲を閉じます。
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