3月16日 名曲100選 歌劇のアリア篇・26 ママも知るとおり
歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」は、マスカーニの代表作というよりヴェリズモ・オペラを代表する作品で、1890年に完成しました。
ヴェリズモ・オペラは19世紀末から20世紀初頭にかけてのイタリア・オペラの傾向で、市井の人々の日常生活を題材にしたもの。声楽の技巧を廃した感情表現に重点を置き、重厚なオーケストレーションが特徴です。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」は日本語に訳すと「田舎の騎士道」。有名な間奏曲はありますが1幕ものです。原作はジョヴァンニ・ヴェルガ。
シチリア島のとる村が舞台。トゥリッドゥの元恋人ローラは彼の兵役中に馬車屋のアルフィオと結婚してしまいます。除隊後帰郷したトゥリッドゥは、ローラを忘れるために村娘サントゥッツァ(サンタ)と婚約しましたが、アルフィオの目を盗んでローラと不倫を重ね、やがてサンタにバレてしまい、サンタはアルフィオに告げ口してしまいます。トゥリッドゥとアルフィオは決闘になり、トゥリッドゥは自分が死んだらサンタを頼むと母親ルチアに言い残し決闘の場へ。しばらくすると「トゥリッドゥが殺された」という悲鳴が響き渡り幕を閉じます。
「ママも知るとおり」はサンタがルチアに対してトゥリッドゥの浮気を嘆く歌です。
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