1月2日 名曲100選 管弦楽曲篇・15 交響詩「モルダウ」
スメタナの連作交響詩「我が祖国」の中でも最も知られているのが第2曲目の「モルダウ」です。
「我が祖国」はスメタナが1874年から1879年にかけて作曲した6つの交響詩からなるボヘミアの歴史や風土に基づく作品で、第2曲の「モルダウ(ヴァルタヴァ)」は、プラハなどを流れるヴァルタヴァ川の流れや周辺の風物などを描いたもので、6つの交響詩の中では最も描写的な音楽になっています。
「モルダウ」はヴァルタヴァ川の源流からプラハ市街を通って続く川の様子と周囲の風物の描写から出来ています。
冒頭のフルート2本によるソロは、Tepla VitavaとStudena Vitavaの2つの源流から川が流れ出し、やがて合流する様子を表現しています。そして有名な旋律がそれに続きます。そして森林や牧草地を経て、農夫たちの結婚式の傍らを流れます。この時の音楽は4分の2拍子の軽やかな踊りの音楽です。
やがて夜になって月光の下水の妖精たちが舞います。ここでは弦楽器は弱音器を使います。
そして流れは最高潮へ向かって、「我が祖国」の第1曲目の「ヴィシェフラド」の傍らへ到達します。ここでは、第1曲目「ヴィシェフラド(高い城)」のメロディが力強く演奏され最後はエルベ川へと合流します。
この曲、実は演奏は非常に疲れる曲です。体力的にとっても厳しい。また、同じ力量のフルート奏者が2人いないと冒頭がうまく成立しない。非常にポピュラーな曲なのですが結構難しい曲です。
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