12月8日 名曲100選 歌劇のアリア篇・14 夏の名残のバラ
歌劇「マルタ」はドイツのオペラ作曲家フロトーが作曲し1847年11月に初演されたフロトーの代表作です。
1710年頃アン女王時代のイギリスを舞台にした女官のいたずら心から起きる騒動と恋の顛末を描いたコミカルでロマンティックな作品。
アン女王の女官ハリエットは宮廷生活に退屈し侍女のナンシーや従兄弟のトリスタン卿とともに田舎娘マルタとユリア、農夫ボブに変奏し町の奉公人市場に出かけます。そこに女中を探しに来ていた若い農場主ブランケットと義弟ライオネルがマルタとユリアを見染め女中に雇います。農作業も何もできない二人でしたがライオネルはマルタに魅せられて結婚を申し込みますが惹かれるものを感じつつもそれを拒絶。こっそりと宮廷に戻ります。
その後女王の狩りに同行して村を訪れたハリエットたちを見つけたライオネルは、彼女の身分を知り自分たちはからかわれたのかと嘆きます。ところがライオネルが持っていた指輪によって彼が無実の罪で追放されたダービー伯爵の遺児であり爵位継承者である事がわかり、二人は目出度く愛を確かめ合うというお話です。
第2幕でハリエット(マルタ)によって歌われるのが「夏の名残のバラ」です。
この曲はもともとは、アイルランドの詩人ムーアが1805年に「ブラーニーの木立」というアイルランド民謡に詩をつけたもの。日本では「庭の千草」として知られています。
この曲は、19世紀を中心に様々な作曲家が取り上げています。中でもメンデルスゾーンのピアノ曲「夏の名残のバラ」による幻想曲、タールベルクのピアノ曲「夏の名残のバラ」による変奏曲、エルンストの無伴奏ヴァイオリンのための6つの練習曲の第6曲「夏の名残のバラ」による変奏曲などが知られています。
このオペラで歌われるのは、マルタが劇中で歌って、それを聴いたライオネルが惚れこんでしまうという場面です。
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