12月27日 名曲100選 交響曲篇・15 交響曲第4番「イタリア」
メンデルスゾーンは12曲の弦楽のための交響曲を除くと、5曲の交響曲を作曲しています。
メンデルスゾーンの交響曲、特に3番と4番は有名な割りにアマチュア・オーケストラではプログラムに組まれることは決して多くありません。
原因は、5番の「宗教改革」と歌付きの第2番以外はシンプルな2管編成でトロンボーンも使われていないのでメイン曲とすると金管楽器軍団から睨まれる(それは嘘ですが)という原因もあるのですが、最大の要因は「超難しい」こと。メンデルスゾーンの成熟してからの管弦楽作品はホントに難しくって、わずか10分程度の「フィンガルの洞窟」でさえ、もう二度と譜面を見たくないという程難しかった・・・
でも、やって見たいと思わせるほど名曲揃いです。
交響曲第4番イ長調「イタリア」はメンデルスゾーンがイタリア演奏旅行中の1831年から1833年にかけて作曲された曲です。終楽章にイタリアの舞曲サルタレロが使われている以外は直接的なイタリア音楽の使用などはありませんが、長調と短調の明暗、抒情的と熱狂的の静動などコントラストに優れた作風がイタリアを彷彿とさせる感じがします。
編成自体はベートーヴェン以前を思わせる、ホルンも2本しかない小さな編成です。
第1楽章はホ長調、2小節の木管の刻み(これだけでもハードです)の後、ヴァイオリンによって活き活きとした主題が演奏されます。第2主題も含めて、この楽章は非常に躍動感豊かな楽章になっています。
第2楽章は打って変わってニ短調の抒情的な楽章になっています。中間部は長調になって優雅なメロディを奏でます。
第3楽章はスケルツォを採用せず、中間的な速度のメヌエットのような楽章です。中間部ではホルンの信号音が奏でられる終始穏やかな楽章です。
第4楽章はそれまでの全ての楽章と性格が全く異なる熱狂的な楽章です。サルタレロ、タランテラといったイタリアの舞曲が情熱的に演奏され激しいまま終わりを迎えます。
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