11月8日 名曲100選 交響曲篇・10 交響曲第4番「ロマンチック」
19世紀後半の交響曲の巨匠と言われるブルックナーとマーラーの作風には大きな違いがあります。マーラーは標題をつけた作品も多く、声楽入りや自身の声楽曲との密接な関連がある曲が多いのですが、ブルックナーは標題らしきものがついた曲は2曲(しかも本人が付けたものかどうか不明)で絶対音楽を作風としている点が大きな違いです。
そんなブルックナーの交響曲の中で唯一本人が付けたかもしれない標題を持つのが第4番「ロマンチック」です。
編成は2管で、構成も従来の交響曲同様の4楽章構成になっています。
第1楽章は、ブルックナーが得意とする弦のトレモロ(原始霧)に乗っかってホルンのソロで奏でられる主題から始まります。
この主題の後半には、これまたブルックナーが得意とする 2+3連符のリズムによるメロディが続きます。非常に雄大で豪快な楽章になっています。
第2楽章はロンド形式の緩徐楽章。第1楽章とはうって変わった陰鬱な楽章になっています。
第3楽章はスケルツォ。ここでも2+3連符のリズムでメロディが刻まれます。
第4楽章は規模の大きい長大な楽章です。ここでもブルックナー・リズムが大活躍。序奏は版によってだいぶ異なっています。
最後は次第に音程を上げながらクライマックスを形成していきます。コーダは第1楽章の冒頭主題が戻ってきますが、これは第1稿の方がわかりやすいかな。
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