11月19日 名曲100選 室内楽曲篇・11 ヴァイオリン・ソナタ(フランク)
フランス系のヴァイオリン・ソナタの最高傑作とも言われる、フランク作曲のヴァイオリン・ソナタイ長調は1886年に作曲されました。
4つの楽章からなる曲で、フランク得意の循環形式が用いられた曲になっています。
第1楽章は、属九の和音からはじまる序奏が冒頭に置かれています。この和音によって不安な始まりになっていて第1主題もうねるようなメロディになっているため落ち着くまでに時間を要する印象的な構成になっています。第2主題は延々とピアノ独奏が続きます。
第2楽章もソナタ形式の軽快なテンポの楽章。ピアノ独奏の後のヴァイオリンによる主題は明らかに第1楽章の主題を用いています。
第3楽章は緩徐楽章。「幻想的な叙唱」と題された自由な形式の楽章で、第1楽章の序奏の動機からの派生が見られます。
第4楽章は一転して輝かしい明るい楽章になっています。ピアノとヴァイオリンがカノン風に主題を競い合います。この曲は、ヴァイオリンソナタという曲名がふさわしくない程、ピアノがヴァイオリンと対等に扱われています。実質的にはピアノとヴァイオリンのデュエットと考えるのが正解でしょう。
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