11月6日 名曲100選 映画音楽(洋画)篇・9 勝利への讃歌(死刑台のメロディ)
「死刑台のメロディ」は1971年に公開されたイタリア・フランス合作映画。アメリカ合衆国のマサチューセッツ州で実際にあった冤罪事件サッコ・ヴァンゼッティ事件を正面から描いたドラマでした。
マサチューセッツ州の製靴工場が5人組のギャングに襲撃され2名が射殺され16,000ドルが強奪されたという1920年4月15日に起きた強盗事件で逮捕され、死刑を受けたニコラ・サッコとバルトロメオ・ヴァンゼッティの実話を映画化したものです。サッコ、ヴァンゼッティの2人はイタリア移民でアナーキストであり第一次大戦の徴兵も拒否しているという事で、さしたる証拠もなく逮捕され裁判で死刑判決を受けました。ギャングは5人だったにも拘わらず残りの3人は特定されないなど杜撰な思い込みによる捜査と裁判に対し、ボストンを初めニューヨークなどアメリカ各地で抗議の暴動が起こり、ヨーロッパなどにも飛び火し、弁護士からの再審請求、国際的な助命嘆願がありましたが、アメリカの司法はこれを無視し1927年死刑が執行されました。
この裁判については1977年に当時のマサチューセッツ州知事によってこの事件は誤認逮捕の冤罪事件と確定されています。
音楽はエンニオ・モリコーネ。主題歌はジョーン・バエズが歌った「勝利への讃歌(原題 Here's to You)」でした。
短い歌詞を何回も繰り返す曲になっていて、最初はピアノとオルガンからはじまり次第に高まっていくという構成になっています。
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