10月29日 名曲100選 室内楽曲篇・8 弦楽四重奏曲第8番(ショスタコーヴィチ)
ショスタコーヴィチは交響曲と同数の15曲の弦楽四重奏曲を作曲しています。その中でも代表作といえるのが、第8番ハ短調op.110です。5つの楽章が切れ目なく演奏されるような構成になっています。
この曲はDSCH音型というショスタコーヴィチ自身を象徴した(ドイツ語表記Dmitri Schostakowitschの頭文字D-SCH=D-S(Es)-C-H=レ・ミ♭・ド・シ)音型を使用した曲です。DSCH音型は他にヴァイオリン協奏曲第1番、交響曲第10番、チェロ協奏曲第1番、ピアノソナタ第2番など多くの作品に使われています。
また、1番、8番、10番の交響曲など自身の作品からの引用も見られ、ワーグナーのジークフリートの葬送行進曲、チャイコフスキーの悲愴など他の作曲家の作品も引用されています。
全体的には陰鬱な響きの曲ですが、ところどころに登場する強迫観念のような強奏の和音、第4楽章後半の美しい旋律など聴き所が多い曲で、約20分に凝縮されているのも成功の一因かもしれませんね。
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