10月27日 名曲100選 歌劇のアリア篇・8 ホフマンの舟歌
「ホフマン物語」はオッフェンバックが作曲した4幕のオペラ。ドイツ・ロマン派の詩人E.T.A.ホフマンの小説から3つの物語を用いて脚色した戯曲に基づくもので、1881年2月10日にパリのオペラ・コミック座で初演されました。
E.T.A.ホフマンは自動人形やドッペルゲンガーなどのモチーフを使って現実と幻想が入り混じる独特の文学を作り出した作家で、数人の作曲家が彼の作品を取り上げています。
チャイコフスキーの「くるみ割り人形」、ドリーブの「コッペリア」、ヒンデミットの「カルディヤック」とこの「ホフマン物語」です。
オッフェンバックはオペレッタを得意とした作曲家でしたが、「ホフマン物語」はオペラになります。ここで登場する自動人形オランピアはドリーブが「コッペリア」としてバレエ化したものの同じ原作になります。
「ホフマン物語」は実際は未完に終わった曲です。オッフェンバックは1880年に死去してしまい、その後ビゼーの「アルルの女」第2組曲の編曲で知られるギローによって完成され、この版で初演されました。しかし1887年にオペラ=コミック座が火災で初演時の楽譜が焼失。それ以降多くの人の手による楽譜で上演されてきました。今でも新しい手書き譜が発見されたりして版が改訂されています。最新版は2006年にマイケル・ケイとジャン=クリストフ・ケックによって作成されたものです。
このオペラの第4幕第1場ヴェネツィアの歓楽街の館で高級娼婦ジュリエッタとニクラウスが夢見る恋を歌うのが「舟歌」です。
いかにも舟歌という感じの曲で、舟歌のリズムと
メロディのリズムがぴったりと合った名曲です。
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