10月17日 名曲100選 管弦楽曲篇・6 幻想序曲「ロミオとジュリエット」
シェイクスピアの戯曲は後世の作曲家に多大な影響をもたらしています。
代表的なものでは
「ハムレット」 オペラ:スカルラッティ、トマ 劇音楽:チャイコフスキー、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ 管弦楽作品:リスト、チャイコフスキー
「オセロ」 オペラ:ヴェルディ、ロッシーニ 管弦楽作品:ドヴォルザーク
「マクベス」 オペラ:ヴェルディ 管弦楽作品:リヒャルト・シュトラウス
「夏の夜の夢」 劇音楽:メンデルスゾーン、ブリテン 管弦楽作品:ランナー、ヨハン・シュトラウス一世
「ウィンザーの陽気な女房たち」 オペラ:ニコライ、ヴェルディ(フォルスタッフ)
「テンペスト」 劇音楽:シベリウス 管弦楽作品:チャイコフスキー
などですが、「ロミオとジュリエット」も多くの作曲家が取り上げています。
ベッリーニ、グノーなどがオペラ化していますし、プロコフィエフはバレエ音楽を作曲しています。
ベルリオーズは劇的交響曲を作曲しています。中でも最も親しまれているのが、チャイコフスキーの劇的序曲でしょう。
チャイコフスキーはこの曲を2回改訂していて現在演奏されるのは殆どが第3稿(決定稿)です。
この曲は、いくつかの登場人物の動機を中心に構成されています。
最初に序奏として修道僧ロレンスの動機がコラール風に奏でられます。主部に入ると第1主題はモンタギュー家とキャピュレット家のいさかいを激しく表現する争いの動機、次の第2主題はロミオとジュリエットの愛の動機。これが交錯しながら進んでいきます。
最後は、ロミオの死を暗示するティンパニによる一打があり、終結部はティンパニによる心臓の音に愛の動機が穏やかに重なって天に召される2人を象徴。最後は緊迫した和音で物語を閉じます。
わずか20分程度の曲ですが、ストーリーが浮かび上がる曲になっています。
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