今日の音楽 8月21日 ロッシーニのオペラ「シンデレラ」の「悲しみは去りゆけ」による変奏曲(再掲載)
1698年8月21日は、ストラディバリと並び称せられるヴァイオリンの名工 バルトロメオ・ジュゼッペ・アントニオ・グァルネリ (別称 グァルネリ・デル・ジェス=イエスのジュゼッペという意味)の誕生日です。実は、グァルネリというヴァイオリンはイタリアのクレモナのグァルネリ一家の製作したヴァイオリンの総称なのですが、このジュゼッペの作ったグァルネリが最も優れたものとして、現在でも超高値が着けられています。勿論、他のグァルネリも簡単に手に入れられる価格ではありませんけど・・・
ジュゼッペのヴァイオリンを使用した名ヴァイオリニストはクライスラー、ハイフェッツ、シェリング、スーク、メニューイン、アッカルド、スターン、現役ではズッカーマン、キョンファ、五嶋みどりなど数多くいますが、中でもパガニーニの使用したグァルネリはリブロンという商人の、このヴァイオリンを使って欲しいという申し出を受けて演奏会で使用。その演奏に感動したリブロンは、一生涯貸与する事を約束したというものです。非常に大きな音が出るため、パガニーニは、このヴァイオリンに「カノン=大砲」という名前をつけたそうです。この楽器はパガニーニの死後ジェノヴァ市に寄贈され今でも演奏家に貸し出しているそうです。
そのパガニーニの作曲した曲は、後の作曲家が数多く変奏曲の主題などに使っていますが、パガニーニ自身も、他の作曲家の主題を使った変奏曲を多く書いています。中でも同時代のロッシーニのオペラアリアは「タンクレディ」「モーゼ」と「シンデレラ」を扱っています。
ロッシーニのオペラ「シンデレラ」の「悲しみは去りゆけ(ノン・ピウ・メスタ)」はオペラの最後に歌われる有名なアリアで、パガニーニはこれをヴァイオリン独奏とオーケストラの曲にしました。オペラの最後の曲ですから勿論非常に劇的な曲ですが、これをどう料理して、どう演奏するか・・・聴いてみてください。
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