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2021年5月31日 (月)

今日の音楽 5月31日 どろぼうかささぎ(再掲載)

ロッシーニの歌劇「どろぼうかささぎ」は1817年5月31日にミラノ・スカラ座で初演されました。

どろぼうかささぎは、ヒロイン ニネッタの冤罪からの救出劇で、真犯人がかささぎだったという内容の歌劇です。
ロッシーニの歌劇の序曲は、通常、歌劇の中の曲は使わずに全く別物として作曲されたものが殆どなのですが、どろぼうかささぎの序曲は曲中の音楽を多く使用しています。また、他の序曲に比べるとシンフォニックな雰囲気のするロッシーニらしくない曲です。(と言ってもロッシーニクレッシェンドは健在です)

冒頭にドラムロールがありますが、死刑台へ向かうニネッタを暗示したものです。

 

2021年5月30日 (日)

今日の音楽 5月30日 ヴァイオリン・ソナタ(ラヴェル) (再掲載)

ラヴェルのヴァイオリンソナタは1927年5月30日にパリのサル・エラールでエネスコのヴァイオリン、ラヴェルのピアノで初演されました。

1922年から5年間かけて作曲したラヴェル最後の室内楽曲で、親友の女流ヴァイオリニスト ジュルダン・モランジュに献呈されましたが、彼女が当時リューマチを患っていたため初演はエネスコに託されました。

ラヴェルの後期の作品同様、ジャズの風味が加味されていて、第2楽章は「ブルース」と題されています。また最終楽章は超絶技巧が要求される無窮動で、15分程度という簡潔な曲です。ラヴェルの作風どおりの厳格な古典的形式を踏襲していますが、複調を採用したり上記のようなジャズの要素を取り入れたりと、ラヴェルの室内楽曲を代表する曲のひとつになっています。

 

2021年5月29日 (土)

今日の音楽 5月29日 アストゥリアス(伝説)(再掲載)

スペインの作曲家イサーク・アルベニスは1860年5月29日に生まれました。

アルベニスは、ドイツやベルギーなどで音楽を学び、スペインの音楽に基づく作品を数多く残しました。

「アストゥリアス」は、元々スペインの歌op.232の第1曲目「前奏曲」として作曲されました。
また、アルベニスは8曲からなるピアノ曲「スペイン組曲」を構想していましたが、第1曲から第3曲と第8曲のみ作曲され亡くなってしまいました。そのため、後に出版に際して第4~第7曲はアルベニスの他の作品が充てられました。その第5曲となったのが、この「アストゥリアス」です。

この曲は、冒頭がギターのつま弾きを表現したような音楽という事もあって、ギター曲に編曲されて親しまれています。

2021年5月28日 (金)

今日の音楽 5月28日 サムデイ・ネバー・カムズ(再掲載)

CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)のジョン・フォガティは1945年5月28日に生まれています。

 

当時は、こんなに土臭い音楽を歌う人は他にいないのではないかと思うほどのミュージシャンで、サザンロックの創始者とも言われています。CCRのメンバーはジョン・ファガティを含めて実は南部の出身ではなくカリフォルニアの出身というのもちょっと驚き。1968年から1972年までの短い間の活動で、「プラウド・メアリー」「雨を見たかい」などのヒット曲を生みましたが、ジョン・フォガティへの注目があまりに突出していた事からギクシャクして短命に終わったそうです。

「サムディ・ネバー・カムズ」は1972年の曲で全米チャートでは25位までしか上がりませんでしたが、フォガティの独特の歌いまわしと独特の声が冒頭から爆発する曲だと思います。

 

2021年5月27日 (木)

今日の音楽 5月27日 交響曲第6番(マーラー)(再掲載)

1906年5月27日にマーラーの交響曲第6番がドイツのエッセンで初演されました。この曲は翌年1月のウィーン初演時に"Tragische"という副題が冠され、日本でも「悲劇的」という副題で呼ばれていますが、マーラー自身の命名かどうかは不明です。

第1番の後の、第2番~第4番まで(所謂角笛交響曲)では、声楽が重きを置いていたマーラーの交響曲ですが、第5番~第7番までは声楽を含まない曲になります。その中間に位置する第6番は、4管編成、ホルン8本トランペット6本トロンボーン4本、打楽器はティンパニ2セットに14種類の打楽器、チェレスタという大編成ですが、曲の構成は古典的な4つの楽章でできています。第2楽章のスケルツォと第3楽章の緩徐楽章の配置をマーラー自身も迷っていたようです。初演では第2楽章を緩徐楽章にし、第3楽章をスケルツォという配置に変更しましたが、ウィーン初演では作曲時の譜面どおり第2楽章にスケルツォを戻しました。

 

現在のマーラー協会の全集版では、第2楽章スケルツォになっています。
演奏も概ね、その順で演奏される事が多いようです。
マーラーという人は、非常に神経質のようで、譜面を見ると、ある楽器がフォルテで演奏している所で別の楽器がピアニッシモだったり、弦楽器のように複数人数で弾くようなパートでは、弾く人数を指定して音の大きさやニュアンスを変えています。その上、全てドイツ語で書かれているので、普段イタリア語の譜面に慣れている我々にとっては、譜面を忠実に演奏する事がスタートになります。典型的なロマン派音楽で、自由度が高そうなのですが、実は作曲家の指定通り弾かないと、本来聴こえるべき音が聴こえない、など細かく考えられています。特に第6番は、完成度が最も高い曲とも言われていますので、譜面をきちんと弾く事がまずは第一歩。

 

そういう意味では、意外に勉強になる作曲家なんですよ。

 

2021年5月26日 (水)

今日の音楽 5月26日 宗教裁判官(再掲載)

ベルリオーズの「宗教裁判官」序曲は1828年5月26日にパリ音楽院のホールで初演されました。

この曲はベルリオーズ初期の作品で、元々歌劇の序曲として作曲されたものですが、歌劇自体は断念されて後にその素材が幻想交響曲に流用されています。当時としては大きな編成の曲ですが、他の曲に比べるとちょっと平凡な曲という感じがします。

 

2021年5月25日 (火)

今日の音楽 5月25日 大都会の音楽(再掲載)

コープランドの組曲「大都会の音楽」は1964年5月25日に初演されました。

この曲は「サムシング・ワイルド」という映画の為に作曲された音楽を元に、ロンドン交響楽団の委嘱によって組曲として作曲したものです。スカイライン、夜想、地下鉄の雑踏、橋の彼方への4曲からなっています。

コープランドの作品としては、人気の高い「エル・サロン・メヒコ」「ロデオ」「アパラチアの春」などとは異なり、エモーショナルな雰囲気を排除した作品です。いきなり不協和音で車の喧騒が登場するところからして、我々が知っているコープランドの音楽とはだいぶ違っています。

 

2021年5月24日 (月)

今日の音楽 5月24日 24の前奏曲(ショスタコーヴィチ)

ショスタコーヴィチの24の前奏曲op.34は1933年5月24日にモスクワで、ショスタコーヴィチ自身のピアノ独奏で初演されました。

全ての調性を用いた前奏曲集です。作曲されたのが「ムツェンスク郡のマクベス夫人」完成直後で、プラウダ批判の対象作品の狭間に作曲されたためあまり注目されなかったようですが、ラフマニノフから続くロシアのピアノ作品を継承する作品として高い評価を得ています。

2021年5月23日 (日)

今日の音楽 5月23日 歌劇「フィデリオ」(再掲載)

以前、N響アワーの「今宵もカプリッチョ」のコーナーでオペラ作曲家の打率、という話がありました。そこで打率10割という作曲家がひとり、ベートーヴェンでした。
様々な分野で作品を残しているベートーヴェンが、ただ1曲しかオペラを作曲していないというのが七不思議のひとつなのですが(もっとも、ドイツの作曲家はウェーバーの後はワーグナーまで殆どオペラの成功例がありませんが・・・)、打率10割とは言っても、この曲非常に難産でした。

第1稿の初演は1805年11月20日アンデア・ウィーン劇場でしたが、観客の大半がフランス人で、ドイツ語のこの作品を殆ど理解できなかったという事もあって不評に終わりました。
第2稿は1806年3月29日に初演され、ある程度の成功を収めましたが劇場側との金銭トラブルで1回再演されただけでした。
第3稿はベートーヴェンが次第に有名になって来た為にベートーヴェン人気に便乗しようという要請で改訂され1814年5月23日に初演され、最終的に大成功を収めました。

この難産は、序曲にも及んでいます。
「フィデリオ」用の序曲は4曲あります。元々ベートーヴェンは、このオペラを歌劇「レオノーレ」として上演したかったため、初期の序曲は「レオノーレ」というタイトルになっています。
①フィデリオ初演のために作曲された序曲・・現在の序曲「レオノーレ」第2番と考えられています。
②第2稿の初演で演奏された序曲・・・現在「フィデリオ」序曲よりも演奏される機会が多い序曲「レオノーレ」第3番。但し、この曲があまりに出来が良すぎた為、本当の所は18分程という長さ(オペラの序曲としてはワーグナーのタンホイザーと並ぶぐらい長い)の為か次の稿で変更されています。
③第2稿のプラハ公演に向けて作曲された序曲・・・現在は序曲「レオノーレ」第1番とされている曲
④この、歌劇「フィデリオ」序曲・・・最も軽快でオペラの序曲として相応しいと考えられています
実は、3.5とも言える曲があります。実は第3稿の初演で「フィデリオ」序曲の完成が間に合わず、「アテネの廃墟」という劇音楽の序曲を借用して演奏されました。

トランペットのファンファーレが鳴り響く、レオノーレ3番は最もベートーヴェンらしい曲かもしれませんが、この軽快な「フィデリオ」序曲も棄てがたい曲です。

 

2021年5月22日 (土)

今日の音楽 5月22日 アルジェのイタリア女(再掲載)

ロッシーニの歌劇「アルジェのイタリア女」は1813年5月22日にヴェネツィアのサン・ベネディット劇場で、ロッシーニ自身の指揮で初演されています。

1813年の4月ごろにサン・ベネディット劇場で上演が予定されていた他の作曲家の作品が間に合わないということから、当時21歳だったロッシーニに急遽依頼して4月25日ごろからわずか27日で書き上げたのが、歌劇「アルジェのイタリア女」でした。初演は大成功で、ロッシーニの作品としては始めてドイツとフランスでも上演されたほどの評判の高い作品だったようです。

アネッリが、同名のオペラのために(モスカという作曲家が作曲)書いた台本と、「偉大なソリーマン2世の美しい女奴隷ロクセラーナ」という伝説に基づく作品です。19世紀初頭のアルジェリアを舞台にしたアルジェリア太守の浮気心と、イタリア人奴隷とその恋人の純愛を描いた喜劇です。

序曲は、ロッシーニ作品の中でもしばしば取り上げられる作品で、弦のピチカート、オーボエの伸びやかな旋律に続いて軽快なテーマが繰りひろげられます。オーボエの有名なテーマに導入することろにチェロ・コントラバスの見せ場がありますよ。そして最後にはお決まりのロッシーニクレッシェンドもあります。多分、ロッシーニの序曲の中では「セミラーミデ」と並んでコントラバスは弾き応えのある曲かもしれません。

 

2021年5月21日 (金)

今日の音楽 5月21日 道化師(再掲載)

「カヴァレリア・ルスティカーナ」と並ぶ19世紀後半のヴェリズモ・オペラの傑作、レオンカヴァルロの「道化師」が初演されたのが1892年5月21日。ミラノのテアトル・ダル・ヴェルメでトスカニーニの指揮でした。

ヴェルズモ・オペラは人々の日常及び残虐性を描くドロドロしたオペラで、内容は三面記事的なものです。「道化師」は扱っているのは旅回り一座の座長で劇中劇で道化師を演ずるカニオのカミさんネッダ(一座の女優)の浮気。劇中劇で扱っているカミさんの浮気が現実と結びついて最後には、劇と現実の境目が無くなり殺人という悲劇で幕を閉じるという内容で、実話に基づいた話だそうです。

音楽はすこぶる美しく、間奏曲はドラマチックな音楽から始まり美しい旋律へと移っていく・・・というものですが、今日は現実と劇の見境がつかなくなったカニオが歌う「もう道化師ではない」というテノールのアリア「もう道化師じゃない」を聴いてみてください。劇中「相手の名前を言え、俺はもう道化師ではない」という迫真の演技(すでに演技では無くなっているのですが)に危険を悟ったネッダが逃げ出そうとするところを捕まえて殺してしまうという展開です。
短いですが、前半は坦々と、後半は狂気が混じったクライマックスを築くすばらしいアリアです。

2021年5月20日 (木)

今日の音楽 5月20日 ハーフ・ブリード(再掲載)

アメリカの歌手シェールは1946年5月20日にカリフォルニアで生まれました。

シェールはチェロキーの血を引いており、それを前面に押し出した「悲しきジプシー」「悲しき恋占い」などで1960年代後半から70年代にかけて全米ナンバーワンヒットを連発し、その後も長く活動を続けて1998年には「Believe」でグラミー賞を受賞しました。

また1980年代に入ってからは女優としての活動を始め「マスク」ではカンヌ映画祭の女優賞を、「月の輝く夜に」ではアカデミー主演女優賞を受賞しました。

このようにシェールは音楽と映画両方の世界で大成功をしたアーチストです。
「ハーフ・ブリード」はパワフルで、内容も彼女らしい曲です。

 

2021年5月19日 (水)

今日の音楽 5月19日 交響曲第3番(サン=サーンス)(再掲載)

我々が親しんでいる交響曲は正式名称は、交響曲第●番●長調op.●なんていう無機質な名称です。標題がついている曲もありますが多くは作曲家自身ではなくて、出版社が商業目的で付けたりする場合が多いですね。

そんなわけで、プロの方々は知りませんが、アマチュアオーケストラの我々は、短くしたり標題でよんだりする事が多いです。例えば、ベートーヴェンの第7番は「ベトシチ」、チャイコフスキーの第5番は「ちゃいご」、ドヴォルザークの第8番は「どぼはち」・・・このあたりは解り易いですね。「タコゴ」という曲もあります。ショスタコーヴィチの第5番です。

最も妙な呼ばれ方をしている曲がサン=サーンスの交響曲第3番です。これは「がんつき」と呼ばれています。サン=サーンス3番を「さんさん」と略したらわかりにくいので、「オルガン付き」という標題を略して「がんつき」というわけです。

1886年5月19日に初演されたサン=サーンスの交響曲第3番は、オルガンが加わっている珍しい曲です。一昔前、パイプオルガンが設置されたホールが殆ど無かった日本では滅多に演奏されない曲でしたが、今ではちょっとしたホールにもパイプオルガンがあるので、アマチュアでも演奏するようになりました。
この曲はパイプオルガンの他に、ピアノ(連弾)まで登場するので結構金食い虫なのですが、非常に壮麗な曲なので演奏機会が多いんでしょうね。

全体としては2部形式で、第1部第2部それぞれに前後半がありますが、それぞれが交響曲の4つの楽章にあたっています。更に、循環形式をとっており第1部前半の短調の第1主題が全ての楽章で形を変えて登場してきます。オルガンは第1部第2部それぞれ後半に使われています。ピアノは第2部で登場します。

 

2021年5月18日 (火)

今日の音楽 5月18日 パラード(再掲載)

サティのバレエ「パラード」は1917年5月18日にパリのシャトレ座で初演されました。

サティと言えば「ひからびた胎児」などという奇妙なタイトルのピアノ曲で知られていますが、舞台芸術のための曲も数曲作曲しています。

その中で最も重要な作品が「パラード」です。この曲はバレエ・リュスの新時代の幕開けとなったバレエ音楽で、台本をジャン・コクトー、衣装をパブロ・ピカソが担当するという、当時の最先端の芸術家によって生み出されたものです。

内容は、奇抜で時代を先取りしたものであったため、初演は一大スキャンダルを巻き起こしました。ストーリーは日曜日の見世物小屋を舞台で、客寄せのために出演者がテントの前で芸を披露し3人のマネージャーが客を呼び込むというものです。

音楽も、サイレン、ラジオの雑音、タイプライターを叩く音など現実音を取り入れた面白い曲ですが、最近ではバレエは殆ど上演されず、組曲として音楽が演奏される程度になってしまいました。

 

2021年5月17日 (月)

今日の音楽 5月17日 ラジオ体操第2

作曲家團伊玖磨は2001年5月17日に中国で亡くなりました。

エッセイストとしても活躍さいた團伊玖磨は1924年に東京で生まれ東京音楽学校を卒業し戦後多くの作品を残しました。
6曲の交響曲や、「夕鶴」を初めとするオペラ、「花の街」などの歌曲、「筑後川」などの合唱曲、「シルクロード」などの管弦楽曲、「ここに泉あり」などの映画音楽・・・、色々な分野で活躍していますが、国民全員が知っている曲は、「ラジオ体操第2」の音楽。3代目にあたり、現在でも使われている曲です。ジャンプのような軽い動作には軽い音楽、力強い動作には力強い音楽と、体操の内容にぴったりと合う名曲です。

2021年5月16日 (日)

今日の音楽 5月16日 愛と青春の旅立ち(再掲載)

2019年までの回顧が終わりましたので、新企画準備のためネタの無い日は過去の記事を再掲載します

 

女優デブラ・ウィンガーは1955年5月16日に生まれました。

 

デブラ・ウィンガーは1977年テレビドラマ「ワンダー・ウーマン」のヒロインの妹役でデビューし、その後数作の映画出演を経て、1980年の「アーバン・カーボーイ」で初めて主役となりました。

1982年の「愛と青春の旅立ち」、1983年の「愛と追憶の日々」で有名女優の仲間入りを果たしました。

「愛と青春の旅立ち」はジョー・コッカーとジェニファー・ジョーンズが歌ってアカデミー歌曲賞を受賞しました。

2021年5月15日 (土)

今日の音楽 5月15日 ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

映画「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」は2019年の国内興行収入第6位でした。

「ハリー・ポッター」の原作者J.K.ローリングがスピンオフシリーズとして原作・脚本を担当し映画化したシリーズ第2作。前作で逮捕されたグルンデルバルドがヨーロッパに移送中に脱獄し、再び主人公のニュート・スキャマンダーと戦う内容。
このシリーズは全5作と予告されています。

2021年5月14日 (金)

今日の音楽 5月14日 タヒチ・トロット

2019年8月のパイオニア交響楽団第32回定期演奏会のアンコール曲は、ショスタコーヴィチの「タヒチ・トロット」でした。

ショスタコーヴィチの交響曲をメインとした場合のアンコールに最適という事で、演奏会の数ヶ月前に聞いた演奏会でもアンコールはタヒチ・トロットでした(笑)

ジャズのスタンダード「二人でお茶を」(Tea for two)を編曲したもので、比較的小編成(ただし、打楽器は多くハープ、チェレスタもあり)。ショスタコーヴィチの交響曲第5番の楽器編成で演奏できるので、まあ必然的にこの組み合わせが多くなるのでしょうね。
しかも重厚な第5番の後に、軽妙洒脱な「タヒチ・トロット」というのは組み合わせとしてもピッタリです。

まあ、ポピュラー音楽に近くなればなるほど、コントラバスはエレキベースに近づいて、リズム楽器になっちゃうんですけどね。

2021年5月13日 (木)

今日の音楽 5月13日 交響曲第5番(ショスタコーヴィチ)

2019年8月のパイオニア交響楽団第32回定期演奏会のメイン曲は、ショスタコーヴィチの交響曲第5番でした。

2回目の演奏、1回目は苦労した第1楽章のト音記号の超ハイポジションのところも、さすがに一応は弾けました(笑)
ショスタコーヴィチの作品には共産党、特にスターリンとの政治的な葛藤があって、表の部分だけではなく裏に隠されたモノ、思想的な背景など非常に奥深いものがあるのですが、今回の演奏は、あくまでも音楽的な追求を中心に演奏するというのが指揮者の要求でした。

終楽章のコーダに向かうところも、ゆったりとしたテンポから始めてテンポとメロディとダイナミクスで高揚感を高めクライマックスを迎える演奏が多いのですが、我々の演奏はバーンスタイン指揮ニューヨークフィルの演奏と同様、最初から速めのテンポで作曲者の指示どおりの演奏でクライマックスを迎える演奏でした。

2回以上演奏した曲の中で、これだけ違う演奏をしたのは始めてだったかもしれません。エキストラで出演して頂いた方も、こういう演奏は始めてだったようで、練習の時から「楽しい」と仰っていましたが、私自身も非常にワクワクする演奏だったと思います。

2021年5月12日 (水)

今日の音楽 5月12日 スカラムーシュ

シベリウスの劇付随音楽「スカラムーシュ」op.71は1922年5月12日にコペンハーゲンの王立劇場で初演されました。

クヌスンの悲劇的パントマイムのための音楽。台本に模倣の疑いがかけられるなどシベリウスにとって不遇の作品ですが、独奏ヴィオラと独奏チェロとともに弦楽器中心ながら壮大な音楽になっています。

2021年5月11日 (火)

今日の音楽 5月11日 「仮面舞踏会」組曲

2019年8月のパイオニア交響楽団第32回定期演奏会の中プロはハチャトゥリャンの「仮面舞踏会」組曲でした。

劇音楽「仮面舞踏会」から作曲者自身が2管編成に編曲したワルツ、ノクターン、マズルカ、ロマンス、ギャロップの5曲からなる組曲。
「ワルツ」は浅田真央をはじめ多くのスケーターが使用している有名な曲。

しかしながら、ハチャトゥリャンの曲はコントラバスは非常に面白くないのですが、この曲も同様。殆ど打楽器扱いです。

2021年5月10日 (月)

今日の音楽 5月10日 祝典序曲

2019年8月のパイオニア交響楽団第32回定期演奏会の前プロはショスタコーヴィチの「祝典序曲」でした。

十月革命30周年を記念して作曲されたものの、発表されず7年後のロシア革命37周年記念演奏会のために委嘱された時に改作して初演された曲。
華やかなファンファーレに始まり、クラリネットで提示された高速テンポのメロディが弦楽器が加わってクライマックスに達すると、抒情的な第2楽章が速いテンポの中で演奏され、やがてファンファーレに戻り、コーダが演奏されます。ファンファーレの再現部ではホルン4、トランペット3、トロンボーン3のバンダが追加され、非常に華やかにコーダを迎えるという演奏効果の高い曲です。

テンポ速いので結構難しく、特に管楽器はテクニックを要求されます。

2021年5月 9日 (日)

今日の音楽 5月9日 ばらの騎士組曲

2019年1月のパイオニア交響楽団第31回定期演奏会の後半2曲目は、リヒャルト・シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」組曲でした。

恒例のチャレンジ・プログラム、今回は初めてリヒャルト・シュトラウス作品に挑戦しました。練習の折、楽団員が難しくて弾けないと言ったところリヒャルト・シュトラウス自身が、「音符全てを正確に弾く必要は無い」と言ったとか言わないとかいうエピソードが残されるほど、演奏が難しいシュトラウスの曲の中でも比較的組みやすいと言われているので、チャレンジしてみたわけです。

この曲組曲といっても、曲間はなく続けて演奏されます。楽劇全曲から選んだ場面を再構成して編纂されたものでいくつかの版があるようですが、今回はごく普通に演奏されるものでした。で、コントラバスは演奏不能という程でもなく、ワルツが重要な要素なので、頭打ちが多いという曲でした。

2021年5月 8日 (土)

今日の音楽 5月8日 スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け は2019年12月に日米同日公開されました。

スター・ウォーズ・シリーズ9作品の最後となる作品。最後の3部作の主人公レイの正体が皇帝の孫であることがわかり、レイア姫とルークがこの世を去るという集大成の作品。

音楽は勿論ジョン・ウィリアムズ。

2021年5月 7日 (金)

今日の音楽 5月7日 ジークフリート牧歌

2019年1月のパイオニア交響楽団第31回定期演奏会、後半の1曲目はワーグナーのジークフリート牧歌でした。

ワーグナーといえば、歌劇、楽劇の作曲家というイメージで、他に作曲した交響曲などは殆ど演奏される事がありません。オペラ以外の演奏会で演奏されるのは、殆どがオペラの序曲か劇中の管弦楽曲。

そんなワーグナーのオペラ以外の作品の中で最も知られているのが、このジークフリート牧歌でしょう。
ワーグナーの2番目の妻で、フランツ・リストの娘であり、高名な指揮者ハンス・フォン・ビューローから略奪した妻であるコジマ・マーラーの誕生日及びクリスマスのプレゼントとして作曲し、コジマが寝ている最中に寝室脇の曲がり階段にセッティングして、早朝の7時30分から演奏されたのが初演になりました。

フルート、オーボエ、ファゴット各1、クラリネット2、ホルン2、トランペット1、弦五部という小編成の曲で、ジークフリートは、コジマが産んだ息子のジークフリートから取ったものです。

穏やかな主題から始まり、終始静かなアンサンブルの曲。後に楽劇「ジークフリート」へ転用されたメロディも出てきます。素晴らしい曲なのですが20分間の長さなので、ちょっと演奏途中で眠くなるのが玉に瑕。コントラバスは特にホ長調からト長調に転調された13小節でpizzが一発だけ、次の変ホ長調に転調された10小節間でpizzが一発だけ、その後変イ長調に転調された後46小節間でシ♭がひとつだけ、次のハ長調での6小節間とロ長調の16小節間は全休というのが、練習中は眠くなって辛かった。後も変イ長調、ヘ長調、ハ長調、ホ長調、ハ長調、ホ長調と目まぐるしく転調されていきます。実に転調回数は11回。この転調が無ければ、とっても単調な曲として後世に残るような事は無かったかもしれません。

2021年5月 6日 (木)

今日の音楽 5月6日 室内協奏曲(オネゲル)

オネゲルの室内協奏曲H196は1949年5月6日にジョネのフルート等、ザッハー指揮チューリヒ室内合奏団の演奏で初演されました。

フルートとコールアングレと弦楽合奏という編成の曲。どちらかというと交響曲やパシフィンク231などで知るオネゲルの作品よりプーランクの作品っぽい、フランスの器楽曲らしいお洒落な作品です。

2021年5月 5日 (水)

今日の音楽 5月5日 コンフィデンスマンJP -ロマンス編-

映画「コンフィデンスマンJP-ロマンス編-」は2019年5月に公開されました。


長澤まさみ、東出昌大、小日向文世が詐欺師に扮するテレビシリーズの映画化第1弾。
香港を舞台に、ターゲットを竹内結子(実際はターゲットではなかった)、三浦春馬、江口洋介とした作品。映画の性質上、あらすじとかは書けないので省略。主要出演者の内2人が後の亡くなったのは残念でした。

主題歌はOfficial髭男dismの「Pretender」でした。

 

2021年5月 4日 (火)

今日の音楽 5月4日 ルーマニア狂詩曲第1番

2019年1月のパイオニア交響楽団第31回定期演奏会の前半2曲目は、エネスコのルーマニア狂詩曲第1番でした。

エネスコの代表作で、緩急の変化、リズムの変化とジプシー風のメロディなどが楽しめる曲です。冒頭はクラリネットとオーボエの掛け合いで朴訥なメロディが演奏され、楽器が増えて舞曲風に変化していきます。やがてリズムが変化し細かい節回しからスキップ風の軽妙なメロディに変化し、東洋風の重厚なメロディを交えていきます。
フルートによる軽快なメロディから力強い舞曲へと進み、ジプシー風のメロディが次々と登場。熱狂的にクライマックスに達します。

肩の凝らない楽しい音楽です。

2021年5月 3日 (月)

今日の音楽 5月3日 前奏曲第1巻

ドビュッシーの前奏曲第1巻は1911年5月3日にモルティエのピアノで初演されました。

ドビュッシーが1909年12月から翌年2月にかけて作曲した様々な国の舞曲をモチーフとした前奏曲集。第2巻は1911年から1913年にかけて作曲されています。

第1巻は12曲からなります。
第1曲 デルフィの舞姫 古代ギリシャの神殿で巫女が踊る情景の幻想で、サラバンド風の荘厳な曲です。
第2曲 ヴェール(帆)  曲中の殆どの音が全音音階になっています
第3曲 野を渡る風 トッカータ風の曲。
第4曲 夕べの大気に漂う音と香り ボードレールの詩の一節から採られた題名で夕暮れのイメージ
第5曲 アナカプリの丘 タランテラ舞曲と中間部のナポリ民謡風のメロディからできています
第6曲 雪の上の足跡 エレジー。引きずるようなリズムが寂寞感と孤独感を表現
第7曲 西風の見たもの 嵐の様々な表情を斬新な響きで表現
第8曲 亜麻色の髪の乙女 抒情あふれるメロディの曲。ド・リールの詩の一節からタイトルを採ったもので、この曲集中最も有名な曲
第9曲 とだえたセレナード ギターのように と書かれているスペイン風のセレナード
第10曲 沈める寺 ケルト族の伝説による曲。不信心によって海に沈んだ大聖堂が霧の中に浮かび上がり、再び沈んでいきます
第11曲 パックお踊り シェイクスピアの「真夏の夜の夢」に登場する悪戯好きの妖精パックが動き回る様子
第12曲 ミンストレル 白人が黒人に扮して歌い踊るユーモアたっぷりのミンストレル・ショーの情景でケークウォークのリズムが使われています

2021年5月 2日 (日)

今日の音楽 5月2日 ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲

プーランクのピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲は1926年5月2日に初演されました。

急-緩-急の3つの楽章からできている曲です。第1楽章は序奏を過ぎるとひたすら疾走、第2楽章はメランコリックな旋律が美しく、第3楽章はこの曲を献呈しているファリャの「恋は魔術師」のメロディが主題としてつかわれています。

ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲がタイトルになっていますが、生粋のパリっ子であるプーランクの音楽なので、勿論ファゴットではなくバスーン(フランス語ではバソン)のために作曲されたのでしょうから、正しくはピアノ、オーボエとバソンのための三重奏曲というのが正しそうです。

2021年5月 1日 (土)

今日の音楽 5月1日 喜歌劇「こうもり」序曲

2019年1月のパイオニア交響楽団第31回定期演奏会の前プロはヨハン・シュトラウス2世の喜歌劇「こうもり」序曲でした。

この曲、とっても良く出来ている曲です。序奏に続いて第3幕の三重唱がオーボエの旋律で始まります。鐘が鳴ったあとは第2幕のフィナーレの音楽、そして第2幕の舞踏会のワルツ、第1幕の三重唱が哀しげに演奏されたあと、次第にテンポが戻っていき元もメロディが再現されて華やかに序曲は終わっていきます。

ワルツは舞踏会のワルツ1曲だけで、シュトラウスらしくもないエレジーも登場。変化にも富んでいて、これもまた楽しい曲です。

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