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2021年3月31日 (水)

今日の音楽 3月31日 ルサルカ

ドヴォルザークの歌劇「ルサルカ」は1901年3月31日にコヴァジョヴィッツの指揮でプラハ国民劇場で初演されました。

ルサルカはスラヴ神話に登場する水の精霊で、水の事故で亡くなった女性や赤ん坊などの化身です。人間の王子に恋をして魔法使いに人間の姿に変えてもらいますが、人間の姿の間はしゃべれません。恋人が裏切った時にはその男とともに水底に沈むというのが条件。
やがて王子と結婚しますが、祝宴の時も口をきかないルサルカを不満に思った王子が外国の王女に心を奪われてしまい、水の精によってルサルカは池に連れ込まれます。
魔法使いは元の姿に戻るには裏切った男の血が必要と語りナイフを渡しますがルサルカはナイフを捨ててしまいます。ルサルカを探して王子がやって来て、妖精たちから自分の罪を聞かされた王子はルサルカと共に暗い水底に沈んでいくという、ちょっと人魚姫に似た話です。

第1幕のアリア「月に寄せる歌」は非常に美しく有名なアリアです。

2021年3月30日 (火)

今日の音楽 3月30日 アヴェ・ヴェルム・コルプス

2015年11月の合唱団との合同演奏会、メイン曲はモーツァルトのレクイエムですが、これは再演なので割愛。アンコールでは、モーツァルトのアヴェ・ヴェルム・コルプスを演奏しました。

アヴェ・ヴェルム・コルプスは、カトリックで用いられる聖体讃美歌。バード、フォーレなどが作曲していますが、このモーツァルトの作品が最も有名です。

混声四部合唱とヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスと通奏低音(オルガン)の編成の非常に静謐で美しい曲。リストがピアノ用に編曲し、チャイコフスキーがそれをさらにオーケストレーションして組曲第4番「モーツァルティアーナ」の第3曲に「祈り」というタイトルで入れています。

 

 

2021年3月29日 (月)

今日の音楽 3月29日 室内音楽第6番

ヒンデミットの室内音楽第6番(ヴィオラダモーレのための協奏曲)は1928年3月29日にヒンデミットの独奏、ロッテンベルク指揮のフランクフルト交響楽団員の演奏でケルンで初演されました。

ヴィオラ・ダモーレはバロック時代の弦楽器で、弦の数は6または7本の演奏用の弦と同数の共鳴弦をもつ甘美な音がする擦弦楽器です。チェロの祖先となったヴィオラ・ダ・ガンバは足に挟んで演奏しますが、ヴィオラ・ダモーラはヴァイオリン同様肩に乗せて演奏します。

バロック以降は殆ど使われなくなりましたが、ヒンデミットやプロコフィエフがこの楽器を加えて作曲しています。
室内音楽第6番はヴィオラ・ダモーレと小オーケストラのための曲で、弦楽器はヴィオラ・ダモーレ以外ではチェロ3本とコントラバス2本だけとなっています。

2021年3月28日 (日)

今日の音楽 3月28日 楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死

2015年11月の合唱団との合同演奏会の中プロはワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」から前奏曲と愛の死でした。

媚薬、愛、不貞といったテーマを扱った「トリスタンとイゾルデ」の前奏曲とクライマックスの「愛の死」を続けて演奏する事がしばしばあります。勿論オペラではイゾルデの愛の死は歌がついていますが、オーケストラ曲として演奏する場合にはその伴奏部分だけをオーケストラが演奏します。

「トリスタンとイゾルデ」の前奏曲にはいきなりトリスタン和音と呼ばれる和音が登場します。F-H-Dis-Gisの和音で減五短七の和音です。この前奏曲も重苦しい曲なのですが、ドラマチックな要素も散りばめられてあり「愛の死」の美しさと相まって印象的な曲になっています。

2021年3月27日 (土)

今日の音楽 3月27日 悲劇的序曲

2015年11月には合唱団との合同演奏会がありました。前半はオーケストラだけで、前プロはブラームスの悲劇的序曲でした。

演奏したくない曲っていうのもいくつかあります。一度演奏してもう二度と演奏したくない曲と、弾いたことはないけど聴いた限りで演奏したくない曲があります。まあ食わず嫌いといわれればそうかもしれませんが・・・

一度演奏したけど、もう二度と演奏したくない曲は、ベートーヴェンの「コリオラン」序曲とメンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」。「コリオラン」はとにかく重苦しすぎるから、「フィンガル」は音が物凄く飛んで演奏が超難しい。シューベルトの「未完成」も第1楽章だけだったら「コリオラン」と同じように重苦しさで演奏したくない曲に入っていたかもしれません。

で、弾いた事は無いし、演奏したくもなかったのが、このブラームスの悲劇的序曲でした。同じブラームスの大学祝典序曲と対をなす曲で本当に終始重苦しい。しかもブラームスですから重厚で重苦しい。アマオケ奏者にはブラームス好きが多いので非難されそうですが、はっきり言って、こんな曲聴かされたら、音楽を聴いた喜びなんて沸いてこないですから。それ程の気持ちにさせる曲を書いたブラームスはすごい作曲家なんでしょうけどね。

2021年3月26日 (金)

今日の音楽 3月26日 バケモノの子

2015年の国内映画興行収入第4位はバケモノの子でした。
人間界に生きる少年とバケモノ界のバケモノの交流を描いたアニメ作品です。

主題歌はMr. Childrenの Startng Overでした。

 

2021年3月25日 (木)

今日の音楽 3月25日 南国のばら

2015年5月のパイオニア交響楽団第27回定期演奏会の中プロはファリャのバレエ「三角帽子」第2組曲、メインはブラームスの交響曲第1番でしたが、両方とも私にとっては2回目と3回目なので省略。アンコールはヨハン・シュトラウス2世のワルツ「南国のばら」でした。

ヨハン・シュトラウス2世の十大ワルツのひとつですが、個人的には最も好きな曲です。優美な序奏からはじまり第1ワルツが断片的に演奏される中最初のクライマックスを迎え軽快な第1ワルツに入ります。第2ワルツは8分の6拍子で演奏された序奏のメロディが3拍子で帰ってきます。
第3ワルツは愛らしいメロディの曲、第4ワルツは第3ワルツのリズムに似たメロディから入り打楽器も加わってクライマックスを迎えます。

そのままコーダに入り今まで登場したワルツが現れ怒涛のように終幕を迎えます。

どのワルツも非常に印象的であり、曲の姿も明解で演奏効果も抜群な曲です。

2021年3月24日 (水)

今日の音楽 3月24日 海街ダイアリー

映画「海街ダイアリー」は2015年6月に公開されました。

鎌倉で暮らす香田三姉妹の元に、幼い頃に離婚して家を出て行った父親の訃報が届き、複雑な思いを抱きながらも葬儀のため山形に赴き、そこで異母妹のすずと出会う。既に母親も亡くしていたすずを鎌倉に引き取り四姉妹による共同生活が始まる。

是枝裕和監督・脚本の作品でカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品した作品。三姉妹は綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆が演じ、すず役は広瀬すずが演じています。音楽は菅野よう子が担当しています。

2021年3月23日 (火)

今日の音楽 3月23日 キャンディード序曲

2015年5月のパイオニア交響楽団第27回定期演奏会の前プロはバーンスタインの「キャンディード」序曲でした。

前回の火の鳥に続いて20世紀の音楽をまた取り上げたのは、バーンスタインのミュージカル「キャンディード」の序曲でした。
ヴォルテールの「カンディード、あるいは楽天主義説」を原作とした舞台作品の序曲で、佐渡裕が司会をしていた2008年から2015年まで「題名のない音楽会」のテーマ曲にもなっていた曲です。

とっても刺激的な序曲で、ファンファーレに始まり畳み掛けるようなメロディ、闘いの音楽、ちょっと優雅ないずれ2人は夢をかなえる音楽、着飾ってきらびやかにからの引用からコーダに畳み掛けるようなフィナーレを迎えます。

こういう多少なりとも現代の音楽的要素が入った音楽は、やっぱり弾いてて楽しいです。

2021年3月22日 (月)

今日の音楽 3月22日 交響曲第1番(ルーセル)

ルーセルの交響曲第1番ニ短調op.7は、1908年3月22日にブリュッセルで初演されました。

「森の詩」という標題がつけられバレエで使われる事もある曲です。それぞれの楽章に標題がつけられています。第1楽章は「冬の森」、第2楽章は「春」、第3楽章は「夏の夕べ」、第4楽章は「牧神と森の精」。色彩感豊かな曲ですが、あまり印象的な展開はなく、綺麗に流れるような曲という感じでしょうか。

2021年3月21日 (日)

今日の音楽 3月21日 アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク

2015年1月の弦楽合奏の小コンサート3曲目はモーツァルトのセレナード「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」を演奏しました。

モーツァルトは13曲のセレナードを残していますが、「アイネ・クライネ」は第13番という番号が付けられています。本来セレナードは楽章数の多い大規模な合奏曲で、交響曲や協奏曲などの絶対音楽に比べると主題の展開などの形式よりも響きや明快さが重視されます。

「アイネ・クライネ」も当初は5楽章で作られたそうですが、第2楽章が散逸しまって交響曲と同じような4楽章の曲になってしまったようです。

第1楽章が非常に有名ですが、愛らしい第2楽章や元気たっぷりの第4楽章も魅力たっぷりの曲です。終楽章は演奏も難しいですけど。

2021年3月20日 (土)

今日の音楽 3月20日 ヴァイオリン協奏曲第4番(パガニーニ)

パガニーニのヴァイオリン協奏曲第4番は1831年3月20日にパリ・オペラ座で初演されました。

パガニーニという作曲家は今で言う著作権の意識が物凄く高い人でした。自分で作った曲を演奏する際には、オーケストラ譜は直前に配布し演奏が終わると直ぐに回収したそうです。そのために、12曲あったと言われるヴァイオリン協奏曲の譜面も完全な形で再現されているのはわずか4曲です。

この第4番も、パガニーニの死後屑屋が買い取った紙束の中からオーケストラ譜が発見され、それを買い取った蒐集家がイタリアのコントラバス奏者ボッテジーニの遺品の中からヴァイオリン独奏のパート譜を発見して、ようやく形になりました。

超絶技巧の曲である事には違い無い曲です。

2021年3月19日 (金)

今日の音楽 3月19日 天地創造

ハイドンのオラトリオ「天地創造」は1799年3月19日にケルントナートーア劇場で初演されました。

ハイドンがザロモンの依頼で旧約聖書の創世記とミルトンの失楽園を元に書かれた台本によって作曲した壮大なオラトリオです。
全体が3つの部分に分かれ、第1部は天地創造の第1日から第4日、第2部が第5日と第6日、第3部では創造された始めての人間であるアダムとイヴが描かれています。

最もよく知られるのが、第1部の最後である第13曲の独唱付きの合唱曲「天は神の栄光をあらわし」です。

2021年3月18日 (木)

今日の音楽 3月18日 ジュラシック・ワールド

2015年の日本での映画興行収入第1位は「ジュラシック・ワールド」でした。

「ジュラシック・シリーズ」第4作。ジュラシック・パークの惨劇から22年後に再び観光施設として再現された「ジュラシック・ワールド」が舞台。これもまた遺伝子を操作して生命を弄ぶおろかさを描いたものです。

音楽はマイケル・ジアッチーノですが、テーマ曲は始めから続くジョン・ウィリアムズのものが使われています。

2021年3月17日 (水)

今日の音楽 3月17日 アダージョとフーガ(モーツァルト)

2015年の話に入ります。この年は、イングランドで行われたラグビー・ワールドカップで強国の南アフリカを破って歴史的な勝利を上げた年でした。

2015年最初の演奏会は、プロになって活躍している高校の後輩主催の弦楽アンサンブルが出演したコンサートでした。滝廉太郎の「花」、モーツァルトのアダージョとフーガK.546、アイネ・クライネ・ナハト・ムジークを演奏しています。

「アダージョとフーガ」は、2台のピアノのためのフーガ ハ短調K.426を弦楽合奏用に編曲し、冒頭にアダージョの序奏を付け加えた曲です。
付け加えたと言っても、このアダージョの部分も非常に重厚で荘重な曲で付点音符と複付点音符で動きの中での荘重さを表現した名曲です。
フーガはバッハの手法を感じさせる曲。演奏経験のある多くのモーツァルトの曲の中でも、これだけ厳かな曲はレクイエムとこの曲だけです。

 

2021年3月16日 (火)

今日の音楽 3月16日 そりすべり

年間の演奏会出演数最大となった2014年最後の演奏会は12月に行われた西東京フィルハーモニーの第19回定期演奏会への賛助出演でした。

プログラムはウェーバーの歌劇「オベロン」序曲、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、ドヴォルザークの交響曲第8番と既に経験済みの曲ばかりでしたので詳細は割愛します。西東京フィルの団員で、演奏会への賛助を誘ってくれた高校の後輩が、この演奏会の後亡くなってしまったため、このオーケストラへの参加はこれが最後となりました。

アンコール曲が、アンダーソンのそりすべりでした。
アンダーソンの曲は、殆どがボストン・ポップス・オーケストラのために作曲されたもので、セミ・クラシックともよばれています。通常の楽器以外にタイプライターや紙やすりなどを楽器として取り入れた高級冗談音楽です。
上記の楽器を取り入れた「タイプライター」「サンド・ペパー・バレー」の他にも、トランペットが無茶苦茶忙しい「トランペット吹きの休日」や弦楽器の裏側を擦る音が登場する「プリンク・プレンク・プランク」、少々ずっこける時計の時を刻むリズムにメロディを乗せた「シンコペイテッド・クロック」、レコードの針飛びを表現した部分がある「クラシックのジュークボックス」などのパロディ音楽と、「舞踏会の美女」「忘れられし夢」のような美しい音楽も作曲しています。「そりすべり」は、クリスマス音楽の定番にもなったアンダーソンの代表作のひとつです。

 

2021年3月15日 (月)

今日の音楽 3月15日 バレエ組曲「火の鳥」

2014年10月のパイオニア交響楽団第26回定期演奏会のメイン曲は、ストラヴィンスキーのバレエ組曲「火の鳥」1919年版でした。

この曲も、1曲はチャレンジ曲をという考えで取り組んだこのオーケストラでは初の20世紀音楽です。ストラヴィンスキーの三大バレエ「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」の中でも最も初期のもので、変拍子などもあまり出てこないし不協和音も少なくメロディックな曲なので取り組み易い曲という事で選びました。

全曲版(1910年版)はストラヴィンスキーのバレエとしては異例の長さの50分弱の4管という大編成です。その後いくつかの組曲が編曲されました。
1919年版は二管編成で打楽器も減らされて、最もお手軽な曲になっています。今回はこの版を使用しました。
序奏~火の鳥の踊り~火の鳥のヴァリアシオン、王女たちのロンド、魔王カスチェイの凶悪な踊り、子守歌~終曲という構成になっています。
序奏はコントラバスがピチカートとアルコ(弓で弾く)の2つに分かれて重低音を繰り返すところから始まり、火の鳥の誕生を表します。王女たちの踊りは非常に美しいメロディを持つ曲で、凶悪な踊りはタイトル通り、不協和音も出てくる激しい曲、子守歌はファゴットが中心となり終極の盛り上がりの伏線として静かに演奏されます。

このほかに1911年版(全曲版に近い組曲、編成も大きい)や1945年版(2管編成だが現代音楽の要素がより強いため、演奏効果は1919年版より低いといわれる)もありますが、1919年版が圧倒的に演奏される機会が多いようです。

私は大学時代に委嘱作品である現代音楽を弾いた事もあり、芥川作品もいくつか弾いており、直前にルトスワフスキーの曲も弾いているのでこの程度の現代音楽はそれ程違和感なかったのですが、やっぱりこういう超盛り上がる曲は楽しいですよね。

2021年3月14日 (日)

今日の音楽 3月14日 焔に向かって

スクリャービンの「焔に向かって」op.72は1915年3月14日にスクリャービンのピアノでハリコフで初演されました。

スクリャービン最後のピアノ曲のひとつ。C#-Dの動機が繰り返され徐々に息の長い旋律になっていきます。ピアノソナタとして着想されましたが、構成が従来のソナタ形式と大幅にかけ離れてしまったため、詩曲として分類されました。

世界の終末を夢見て作曲を思い立って、地球が灰燼に帰すという事からつけた題名で、曲全体がスクリャービン特有の神秘和音で統一されています。

2021年3月13日 (土)

今日の音楽 3月13日 歌劇「タンホーザー」(パリ版)

ワーグナーの歌劇「タンホイザー」のパリ版は1861年3月13日にパリ・オペラ座で初演されました。

1845年に初演された「タンホイザー」の最初の版はドレスデン版とよばれていますが、その後パリで初演するにあたって、フランスでは歌劇にバレエが入っていないと客が納得しないという事で劇場からの上演条件に合わせて、序曲に続くヴェヌスブルクの音楽をバッカナールと称するバレエ音楽を追加して改訂するなどいくつかの変更をしたもので「パリ版」と呼ばれています。

その後1875年にウィーンで演奏するときに、序曲とバッカナールを切れ目無く演奏するように変更して、こちらが現在「パリ版」として認知されています。「タンホイザー」のヴェヌスブルクの音楽は、ロマン派以前のオペラの中で最もエッチな曲で、様々な演出によってより官能的に見せるという事を競っているようです。

2021年3月12日 (金)

今日の音楽 3月12日 クープランの墓

2014年10月のパイオニア交響楽団第26回定期演奏会の中プロは、ラヴェルの組曲「クープランの墓」でした。

ラヴェルがピアノのために作曲した6曲からなる組曲の中から「プレリュード」「フォルラーヌ」「メヌエット」「リゴドン」の4曲を管弦楽用に編曲したものです。

フランスの作曲家フランシス・クープランを代表とするバロック時代の音楽の形式を借りた第一次大戦の犠牲者の追悼として作曲されたもの。
第1曲のプレリュードは、マ・メール・ロワのピアノ独奏版の編曲者であるジャック・シャルロ中尉に捧げらた曲。オーボエは大忙しの難曲で、コントラバスは時々音を出す程度の不公平な曲です。
第2曲のフォルラーヌは画家のドゥリュック中尉に捧げられている北イタリアを起源とする古典的な舞曲。変拍子のような妙なリズムの舞曲でこの曲もコントラバスは時々しか音をだしません。
第3曲のメヌエットはラヴェルの除隊後の家主であるドレフュスに捧げられたもの。牧歌的なメロディで始まる曲です。コントラバスはやたらにフラジオレットが多い上に、2人ずつ3パートに別れるところもあって、人数が6人必要な曲です。1、2曲で殆ど弾くところが無いのに6人も無駄と思っていましたが、ここで必要だったわけです。
第4曲のリゴドンはラヴェルの幼馴染のゴーダン兄弟に捧げられたもの。速いテンポの曲ですが中間部はスピード落として演奏されます。で、この曲もコントラバスは時々演奏する曲。

要するに、第3曲以外は譜面を見ても散発的にしか音が無くて、休みを数える方が大変な曲で、たまに長いフレーズを弾く時はわけのわからないフラジオレットという、1回演奏したらもういいや、という曲でした。

2021年3月11日 (木)

今日の音楽 3月11日 ゴイェスカス

グラナドスのピアノ組曲「ゴイェスカス」は1911年3月11日にカタルーニャ音楽館で初演されました。

「ゴヤ風の音楽」という意味。ゴヤの絵やタペストリーの下絵に霊感を受けて作曲した長大なピアノ曲。2部構成全6曲で、第1部「愛の言葉」「窓辺の語らい」「燈し火のファンダンゴ」「嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす」、第2部「愛と死」「幽霊のセレナード」。その後オペラ化された後その中から「わら人形」という曲を第7曲、「ゴヤ風のセレナード」という草稿の時に作られ本稿でははずされた曲を第8曲として演奏する事もあります。

演奏時間は1時間近くになりますので、全曲通して聴くにはちょっと根性が要ります。

2021年3月10日 (水)

今日の音楽 3月10日 アルルの女第1・第2組曲

2014年4つ目の演奏会はパイオニア交響楽団第26回定期演奏会。前プロは、ビゼーの劇音楽「アルルの女」第1組曲・第2組曲でした。

「アルルの女」はフランスの作家ドーデの同名の短編小説に基づく戯曲の上演のために作曲された劇付随音楽。劇場の都合で小編成のオーケストラしか使えなかったためにオリジナルはフルート以外の木管楽器が1本だったりトランペットが無かったり、弦楽器もヴィオラが1本だったりと、奇妙な編成という事もあって、現在は殆ど演奏されません。

よく演奏されるのが、フルオーケストラ用に編曲された組曲2曲。中でも第2組曲が演奏頻度が高いのですが・・・第2組曲はビゼーの編曲ではなくて、ビゼーの死後友人のギローによって完成されたもの・・・なのですが、最も有名な第3曲メヌエットはビゼーの歌劇「美しきパースの娘」の曲を転用したものです。

第1組曲
第1曲「前奏曲」劇音楽の第1曲「序曲」。第1部の主旋律はプロヴァンス民謡「3人の王の行列」を引用したもの。第2部は主人公フレデリの弟の知的障害を表す動機、第3部はフレデリの恋の悩み。コントラバスは冒頭32小節間お休み。登場後は分散和音なので音が飛ぶし結構難しい。
第2曲「メヌエット」は劇音楽第17曲の間奏曲。明るい踊りの音楽です。
第3曲「アダージェット」は劇音楽第19曲の中間部分。弦4部の合奏曲で、コントラバスはお休み。
第4曲「鐘(カリヨン)」は劇音楽第18曲と第19曲の中間部を除いた部分。ホルンがカリヨンの音を模した明るい両端部と、抒情豊かな中間部から出来ています。個人的にはアルルの女の中で一番好きな曲。
第2組曲
第1曲「パストラール」劇音楽の第7曲の導入部と合唱をギローが編集して編曲したもの。ゴージャスな響きの前と後の間にプロヴァンス太鼓に導かれた踊りの音楽が入っています。ちなみにコントラバスの中間部は時々入る合いの手だけです。
第2曲「間奏曲」劇音楽第15曲。中間部ではアルトサックスによる美しいメロディが奏でられます。「神の子羊」という歌曲としても歌われた曲です。コントラバスはこの曲も中間部は頭打ちだけです。
第3曲「メヌエット」フルートとハープによる美しい曲。中間部はハープとオーケストラの競演、後半の前のメロディが復帰したところでは、サキソフォンのオブリガートが美しく加わります。結構凝ったつくりなんですよ。
第4曲「ファランドール」劇音楽第21曲、ギローはこの長調のファランドールに冒頭の短調の「3人の王の行列」の音楽を絡ませて、うまく料理しています。最初は小さな音で始まりますが、途中からは長いクレッシェンド、最後はアッチェレランドで熱狂的に終わる盛り上がる曲です・・・が、コントラバスは最初の「王の行列」の後のファランドールに入ってから80小節間レの音だけ。その後の王の行列とファランドールが絡むところは49小節間レの音だけ(このレの音は開放弦)なので、イマイチ盛り上がれませんが。

2021年3月 9日 (火)

今日の音楽 3月9日 ピアノ協奏曲第27番(モーツァルト)

チェコ・フェスティヴァルの中プロは、モーツァルトのピアノ協奏曲第27番でした。

モーツァルトの最後のピアノ協奏曲で、私が演奏した3番目のモーツァルトのピアノ協奏曲です。この曲をモーツァルトのピアノ協奏曲の最高傑作と評価する人も多いようです。私個人的には、20番とか21番のモーツァルトらしい屈託のない、明るい美しさを持つ作品が好きなのですが。

終楽章は軽快な弾むような曲ですが、この主題は歌曲「春の憧れ」の原曲となったものです。

2021年3月 8日 (月)

今日の音楽 3月8日 歌劇「売られた花嫁」序曲

2014年は1年間に5回のコンサートをこなした、演奏活動で言えば最も忙しい年でした。

8月には、高校時代の大先輩に誘われて、チェコ・ミュージック・フェスティヴァルという催しのオーケストラに参加しました。メイン曲はドヴォルザークの交響曲第7番。前プロはスメタナの歌劇「売られた花嫁」序曲というチェコを代表する2人の作曲家を取り上げています。

コントラバスにとっては、三大指が回らない序曲のひとつ。(勝手に私がそう思っているだけですが)。あと2曲はグリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲とモーツァルトの「フィガロの結婚」序曲。
その中でも最も難しい曲です。「ルスランとリュドミラ」はスケールが中心、「フィガロの結婚」は音域がそれ程広くない。「売られた花嫁」は音が飛ぶし、指が回らない時間が長い。更に悪いことに ピアニッシモから始まってクレッシェンドしながら指が回らないパッセージを長々と弾かされる。

名曲ですが、大変な曲なんです。

2021年3月 7日 (日)

今日の音楽 3月7日 小組曲(ルトスワフスキー)

2014年6月には西東京フィルハーモニーオーケストラの演奏会に賛助出演しました。前プロはブラームスの大学祝典序曲、中プロはルトスワフスキーの小組曲でした。

大変に珍しい曲を弾かせてもらったものです。ルトスワフスキーはポーランドの20世紀を代表する作曲家。4曲の交響曲をはじめ数多くの作品を残しています。

この小組曲は4曲の組曲。フヤルカ、万歳ポルカ、歌、踊りという4曲で、半音階や変拍子が使われていて、慣れるまではとっても難しかった記憶があります。

2021年3月 6日 (土)

今日の音楽 3月6日 椿姫

ヴェルディの歌劇「椿姫」は1853年3月6日にヴェネツィアのフェニーチェ劇場で初演されました。

ヴェルディの代表作であると共に、オペラの代表作のひとつ。原題のラ・トラヴィアータは「道を踏み外した女」という意味だそうです。

つい先日、ジェルモンのアリア「プロヴァンスの海と陸」を取り上げてストーリーなどはそちらに書いていますので、ここでは省略。
音楽について少し取り上げます。前奏曲は第1幕前と第3幕前の2つ。両方とも同じ哀愁たっぷりのメロディから始まりますが第1幕への前奏曲は第2幕のヴィオレッタがアルフレードに別れを告げる場面の旋律に変わっていきます。

第1幕の最初の見所は、アルフレードとヴィオレッタのデュエットとパーティーの参加者による合唱による「乾杯の歌」。第1幕の最後はヴィオレットが、アルフレードを自分の運命の人ではないかと心を動かされるものの、自分は花から花へ渡り歩く蝶のようなものとそれを否定する女心を歌ったアリア「そは彼の人か~花から花へ」で幕切れとなります。
第2幕ではヴィオレッタとの生活の幸せを歌うアルフレッドのアリア「燃える心を」から始まり、ジェルモンがヴィオレッタに裏切られた(実はヴィオレッタの芝居)アルフレードを慰め故郷に帰ろうと歌う「プロヴァンスの海と陸」。
第3幕はアルフレードはヴィオレッタの元に戻るが、既にヴィオレッタは結核に冒されており瀕死の状態。パリを離れて田舎で静かに暮らそうと歌うデュエット「パリを離れて」を歌い、やがて息を引き取ります。

2021年3月 5日 (金)

今日の音楽 3月5日 ロミオとジュリエット(プロコフィエフ)

2014年3月のパイオニア交響楽団第25回定期演奏会のメイン曲はプロコフィエフのバレエ「ロミオとジュリエット」抜粋でした。

全曲版の第1曲目前奏曲から始まり、第2組曲第1曲のモンタギュー家とキャピュレット家、第2組曲第2曲少女ジュリエット、第1組曲出し3曲マドリガル、第1組曲第6曲のロミオとジュリエット、第2組曲第3曲僧ローレンス、第1組曲第7曲タイボルトの死、第2組曲第5曲別れの前のロミオとジュリエット、第2組曲第7曲ジュリエットの墓の前のロミオ、第3組曲第6曲ジュリエットの死、とストーリーを追って曲を組んでみました。

2曲目のモンタギュー家とキャピュレット家は、「のだめカンタービレ」のシュトレーゼマンの登場音楽としても知られた曲。次の少女ジュリエットは、まだ幼い雰囲気の残る恋愛に陥る前のジュリエットの可愛らしい音楽、タイボルトの死は、殴り合いのけんかを表現した15発の打撃音とその後の重苦しい悲しみの音楽、別れの前のロミオとジュリエットはこのバレエの中でもクライマックスとなる劇的かつ複雑な音楽になっています。

2021年3月 4日 (木)

今日の音楽 3月4日 ヴァイオリン協奏曲(Rシュトラウス)

リヒャルト・シュトラウスのヴァイオリン協奏曲ニ短調op.8は1890年3月4日にケルンで初演されました。

シュトラウスが初めて作曲した協奏曲で古典的な構成の作品。シュトラウスらしさが殆ど見られないからか演奏される事は少ないようです。正しくロマン派のヴァイオリン協奏曲っていう作品ですね。

2021年3月 3日 (水)

今日の音楽 3月3日 交響曲第7番(シベリウス)

2014年3月のパイオニア交響楽団第25回定期演奏会の中プロ曲は、シベリウスの交響曲第7番op.105でした。

メイン曲にバレエ音楽を選んだので、適当な短い交響曲を中プロにという事で白羽の矢があたった曲。私にとってはシベリウスの交響曲は大学時代の第1番以来39年ぶり。

シベリウスの作品では最も先鋭的な曲で、単一楽章の中に複数楽章を持っている構成になっています。
冒頭はティンパニの弱い一撃の後チェロとコントラバスが半拍ずれた上行音階を演奏し重低音に立体感を出すという凝ったつくりから始まります。緩徐楽章もスケルツォも中に織り込んでいて非常に凝縮された緊張感の高い曲でした。

2021年3月 2日 (火)

今日の音楽 3月2日 思い出のマーニー

2014年の日本での映画興行収入第11位は「思い出のマーニー」でした。

イギリスのジョーン・G・ロビンソンによる児童文学を元にしたジブリ・アニメ。幼い頃孤児になり養女として育てられたアンナは内気で友達もできず、その上喘息を患って療養のために海辺の村で過ごすことになる。

そこで古い無人の屋敷を見つけたアンナは、そこに長く住んでいるという不思議な少女マーニーと出会い、友情を深める。どこかへ連れて行かれるというマーニーと別れたアンナは少しずつ人に心を開く用意なり、その後無人屋敷に引っ越してきたリンジー家の人々と仲良くなり、やがてマーニーは自分の祖母だったという事に気づく。

監督は「借りぐらしのアリエッティ」以来4年ぶりの米林宏昌。音楽は村松崇継、主題歌はプリシラ・アーンの「Fine on the outside」。

2021年3月 1日 (月)

今日の音楽 3月1日 八重奏曲(シューベルト)

シューベルトの八重奏曲ヘ長調D803は1824年3月1日に初演されました。

クラリネット奏者でもあったトロイヤー伯爵の依頼で作曲された6つの楽章からなる曲。シューベルトらしく演奏時間に1時間を要する大作で楽章数から考えてもセレナードの要素が強い。

クラリネット、ファゴット、ホルン、弦楽四重奏とコントラバスという編成。ベートーヴェンの七重奏曲を意識したもの。明るく柔和な曲でシューベルトの傑作のひとつと言われていますが、ちょっと冗長な感じがするのは、これもシューベルトの後期の作品らしい曲です。

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