今日の音楽 2月2日 ローマの松
2012年4月のパイオニア交響楽団第23回定期演奏会のメイン曲はレスピーギの交響詩「ローマの松」でした。
この頃から、プログラムにちょっとチャレンジ的な曲を入れようという方向性になって来ていて、今回は前半は「禿山の一夜」と「白鳥の湖」というポピュラーな曲、後半にレスピーギの「ローマの松」という少し背伸びをした曲を選んだわけです。
レスピーギという作曲家は、とっても色彩感豊かなオーケストレーションで知られる作曲家。特にローマ三部作と言われる3つの交響詩で知られています。「ローマの松」はその3部作の真ん中に作曲された曲。他の交響詩同様4部構成で出来ています。
第1部は「ボルゲーゼ荘の松」 ローマにボルゲーゼ公園の松並木で遊んでいる子供たちの賑やかな動きがとても煌びやかに色彩豊かに表現され、ホルンが難しいソロを吹きます。中高音の楽器のみを使用して子供の甲高い歓声を表現しています。なので、コントラバスは全休です。
第2部は「カタコンバ付近の松」 カタコンバは古代ローマ時代の墓。第1部とは全く趣の異なる曲。弦楽器は弱音器を使用してキリスト教徒たちの悲しみと祈りの歌が表現されます。
第3部は「ジャニコロの松」 ジャニコロはローマの南西部にある丘。幻想的な曲で、最後に録音されたナイチンゲールの鳴き声がテープで再生されるという珍しい曲。
第4部は「アッピア街道の松」 古代ローマの進軍道路であったアッピア街道にある松が、進軍してくるローマ軍の行進を見守ります。軍は次第に近づいてきて、バンダのファンファーレも加わって荘重に曲を閉じます。
第4部はコントラバスはひたすら軍隊の歩みを表現。最初は2つに分かれてピツィカートと弓で淡々とリズムを刻みますが次第に大きくなっていき弓の演奏だけになっていき、最後は全部ダウンによる強奏になって激しく終わります。
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