今日の音楽 1月17日 ディヴァージョンズ
ブリテンの「ディヴァージョンズ」op.21は1942年1月16日にヴィトゲンシュタインのピアノ、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏で初演されました。
ヴィトゲンシュタインは第一次大戦で負傷し右腕を切断しなければなりませんでした。その後は左手だけで演奏活動を継続し、著名な作曲家たちに左手だけで演奏できる曲の作曲を依頼。それに応じて作られた曲には、コルンゴルトのピアノ協奏曲op.17、リヒャルト・シュトラウスの家庭交響曲余禄、ヒンデミットの管弦楽を伴ったピアノ音楽op.29、プロコフィエフのピアノ協奏曲第4番などがあり、特に有名なものがラヴェルの左手のためのピアノ協奏曲です。
ブリテンもこの依頼に応じて左手のピアノと管弦楽のための協奏曲「ディヴァージョンズ」を作曲しています。主題と11の変奏から構成された曲で作曲当時の第二次大戦への不安から反戦の気持ちをこめているといわれています。それぞれの変奏は、レチタティーヴォ、ロマンス、行進曲、アラベスク、聖歌、夜想曲、バディネリ、ブルレスク、トッカータ、アダージョ、タランテラというタイトルが付けられています。
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