今日の音楽 1月27日 禿山の一夜
2012年の4月のパイオニア交響楽団第23回定期演奏会の前プロはムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編曲)の交響詩「禿山の一夜」でした。
禿山の一夜は、ムソルグスキーが聖ヨハネ祭の前夜に禿山に地霊チェルノボーグが手下の魔物や幽霊たちと大騒ぎをし、夜明けとともに消え去るという言い伝えを元に作曲した交響詩。
ムソルグスキーのオーケストレーションは雑なところがあったため、バラキレフが修正を求めたもののムソルグスキーが拒絶したためお蔵入りしていたものを、リムスキー=コルサコフがムソルグスキー死後、彼の創作の才能を世にアピールしたいと考え全面的にオーケストレーションを改訂したものが有名になったわけです。
ムソルグスキーは、「展覧会の絵」や「ボリスゴドゥノフ」など残された作品を見ても、発想が豊かで作曲家としては非常に優れていましたが、オーケストレーションがイマイチで、その豊かな発想の作品たちは、ラヴェルやリムスキー=コルサコフのオーケストレーションで蘇っています。最近ではムソルグスキー自身の粗野なオーケストレーションの「禿山の一夜」も見直され演奏される事がありますが、圧倒的にリムスキー版の演奏が多いです。
リムスキー版の「禿山の一夜」は、映像的な効果は抜群ですが、なにしろ夜明け以降の描写が長くてしつこい。後半はちょっと飽きます。演奏も飽きました。
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