今日の音楽 1月12日 プロヴァンスの海と陸
2011年の幻のコンサート後半第4曲目はヴェルディの歌劇「椿姫」より「プロヴァンスの海と陸」の予定でした。
「椿姫」はヴェルディの代表作。純朴な青年アルフレードが、娼婦ヴィオレッタの屋敷で催されたパーティでヴィオレッタに恋をしてしまいます。ヴィオレッタも社交界の花形としてのプライドとアルフレッドの一途な思いの間で揺れ動きます。その心の動きを歌ったのが有名なヴィオレッタのアリア「ああ、そはかの人か ~ 花から花へ」です。
やがて、ヴィオレッタとアルフレードは屋敷で静かに暮らすようになりますが、アルフレードが留守の時に父親のジェルモンが訪れ別れを迫り、ヴィオレッタも別れを決断しアルフレードを裏切ったふりをします。そこでジェルモンが故郷のプロヴァンスに帰ろう、と歌うのが「プロヴァンスの海と陸」です。
バリトンのアリアという事で、テノールなどに比べて音が低い分聞き取りにくいため、歌を埋もれさせないという事には余計に気を使う曲です。単純なメロディと単純なオーケストレーションなのですが、歌のテンポの揺れが大きいので、そちらにも気を使う必要のある曲。
私が演奏を経験したオペラのアリアの中で最も苦手な曲でした。
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