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2020年12月31日 (木)

今日の音楽 12月31日 八日目の蝉

2011年のネタに入ります。

2011年は北朝鮮の金正日総書記が亡くなった年。日本では何と言っても東日本大震災が起きた年として、記憶に残っています。
この年の邦楽ヒットも1位から5位までがAKB、6位と7位が嵐でした。(で、50位までで知ってる曲なし)

2011年の日本での映画興行成績第44位は「八日目の蝉」でした。主題歌は中島美嘉の「Dear」でした。

不倫相手の女児を誘拐した女性の逃亡劇と誘拐された少女の成長後を描いた作品。
秋山丈博の愛人野々宮希和子は侵入した秋山宅で眠っていた赤ん坊を衝動的に誘拐し、「薫」と名づけて逃亡生活を始め、最後は小豆島で生活していたものの1枚の写真がきっかけで逮捕されてしまう。保護された娘は実の両親に馴染めず、希和子の母親としての愛情を思う。
逃亡先で共同生活をしていた時の遊び相手でありルポライターとなった千草と小豆島を再訪し心の空白が埋められていく。

主演は井上真央、誘拐犯の希和子は永作博美が好演していました。主題歌は中島美嘉の「Dear」です。

2020年12月30日 (水)

今日の音楽 12月30日 3つのオレンジへの恋

プロコフィエフの歌劇「3つのオレンジへの恋」は1921年12月30日にシカゴ歌劇場で初演されました。

原作はイタリアの劇作家カルロ・ゴッツィの寓話。極度のうつ病にかかった王子を笑うことで治そうと宴会を催しましたが笑わせることができず、王位を狙う姪が招いた魔女が転んだのを見て王子が笑ったため、怒った魔女が王子にかけた呪いが、王子が3つのオレンジに恋をするという呪い。

この歌劇から6曲を選んで組曲としたものが今日では演奏される機会が多いようです。
第1曲変わり者たち から始まり、カルタ遊びをする魔法使いチェリオとファタ・モルガーナ(地獄の場面)、行進曲、スケルツォ、王子と王女、逃亡の6曲で、中でも行進曲は単独でもよく演奏されます。


2020年12月29日 (火)

今日の音楽 12月29日 弦楽四重奏曲第8番(ドヴォルザーク)

ドヴォルザークの弦楽四重奏曲第8番ホ長調op.80は、1890年12月29日にベルリンでヨアヒム弦楽四重奏団の演奏で初演されました。

この曲を作曲した頃のドヴォルザークは子供に先立たれたばかりで長調でありながらノスタルジックな悲しい雰囲気の曲になっています。
長調と短調が交錯する手法がとられています。

 

2020年12月28日 (月)

今日の音楽 12月28日 Nimrod

2010年10月のパイオニア交響楽団第21回定期演奏会のアンコールで演奏したのは、エルガーのエニグマ変奏曲のニムロッド(Nimrod)でした。

エルガーが自身の主題によって作曲した14の変奏曲です。それぞれの曲に暗号のようなタイトルがつけられていて、それぞれが友人や、妻、本人などを表しています。

その中で最も人気が高いのが第9変奏の「Nimrod(ニムロッド)」です。のだめカンタービレでも使われていたドラマティックな曲で、楽譜出版社に勤務するアウグスト・イェーガーにエルガーがつけた愛称で、旧約聖書に登場する狩の名手ニムロデの事。イェーガーが「狩人」や「狙撃手」に通じることに因んでいるそうです。

イェーガーの気高い人柄を描いていますが、2人でベートーヴェンについて語り合った一夜の雰囲気も描いたもので、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番「悲愴」の第2楽章の旋律が下敷きになっています。

2020年12月27日 (日)

今日の音楽 12月27日 ハリー・ポッターと死の秘宝

映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」は2010年11月に日本で公開されました。

ハリー・ポッターの完結編、死の秘宝は2回に分けて上演されました。
ハリー・ポッター対ヴォルデモードの闘いを描いたもの。魔法学校での生活はもう殆ど描かれません。PART1では、死の秘宝を探す旅。周囲の人を巻き込まずひとりでヴォルデモードに立ち向かおうとするハリーに、仲間たちと共同で戦う事を気づかせるというものです。

音楽は、このシリーズでは初のアレクサンドル・デプラ。テーマ曲は勿論ジョン・ウィリアムズのものを流用しています。

2020年12月26日 (土)

今日の音楽 12月26日 交響曲第1番(マーラー)

2010年10月のパイオニア交響楽団第21回定期演奏会のメイン曲は、マーラーの交響曲第1番ニ長調「巨人」でした。

この曲、コントラバスには美味しい曲、と勘違いされている方もいらっしゃいますが、私個人的には、さっぱり美味しくありません。
第3楽章に有名なソロがありますが、寂しくてショボいメロディで、伴奏もティンパニだけという成功しても達成感が全く無いソロですし、だいたい第1楽章冒頭は苦手なフラジオレット(弦を指で軽く触れて倍音を出す)を延々と弾くし、だいたい終楽章の盛り上がった行進曲風のところはわけの分からない(聞こえない)ものを弾かされるし、弦楽器の美しいメロディのところは、ピツィカートを淡々と弾かされるし・・・
聴くのは良い曲なんですけどね。

ちなみにマーラー・マニアの人にとっては、この第1番は不出来な曲(元々交響詩として作曲を始めた曲という事も原因のひとつ)らしいです。
私はっていうと、2番、3番が好きです。マーラー・マニアご推奨の6番とか7番はもう不協和音とか出てくるし・・・

2020年12月25日 (金)

今日の音楽 12月25日 命名祝日

ベートーヴェンの序曲「命名祝日」op.115は1815年12月25日に初演されました。

命名祝日は、アッシジのフランチェスコ記念日でオーストリア皇帝フランツ1世の聖名祝日の10月4日のこと。ベートーヴェンの演奏会用の序曲の中でもちょっと異色の雰囲気の音楽。なにしろ短いフレーズの繰り返しが多くて、昔で言えば、レコード針が飛んで同じところを繰り返し演奏しているような錯覚を覚える曲です。

滅多に演奏されませんが、なかなか華やかな曲です。

2020年12月24日 (木)

今日の音楽 12月24日 ザ・クリスマス・ソング

クリスマス・イブという事で、「ザ・クリスマス・ソング」です。

ジャズ歌手で作曲家のメル・トーメがロバート・ウェルズと共に作曲した曲。ナット・キング・コールが1946年に録音し発売して大ヒットとなり、その後はクリスマス・ソングのスタンダードとして数多くのアーチストにカバーされました。

私がこの曲を初めて知ったのはカーペンターズのクリスマス・アルバムの中の1曲として聞いたものです。他にはリンダ・ロンシュタット、セリーヌ・ディオン、スティーヴィー・ワンダー、シカゴなどのカバーを聞いたことがあります。お気に入りはスティーヴィー・ワンダーのものかな。

2020年12月23日 (水)

今日の音楽 12月23日 オーケストラ!

映画「オーケストラ!」は2010年4月に日本で公開されました。

かつてボリショイ交響楽団の天才的指揮者として知られていたものの共産党のユダヤ人排斥の政策に従わなかったために30年前に楽団を追われ、今はボリショイ劇場の清掃員として働くアンドレイが主人公。
パリの劇場がキャンセルしたオーケストラの代わりに公演ができるオーケストラを探しているという情報を偶然得たアンドレイは、彼同様に追放されていた旧楽団員を集めて「ボリショイ交響楽団」になりすましパリへ行くことを計画。演目をチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と決め、ソリストにパリ在住の女性ヴァイオリニスト、アンヌ=マリー・ジャケを指名します。アンドレイの目的は過去の因縁があるジャケとの共演で、演奏会の当日にようやく楽団員が揃い、不安の中演奏会が始まる・・・。という話で、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をメインに据えての映画でした。

2020年12月22日 (火)

今日の音楽 12月22日 ロシア皇帝と船大工

ロルツィングの歌劇「ロシア皇帝と船大工」は1837年12月22日にライプツィヒで初演されました。

内容はロシア皇帝ピョートル一世が、造船技術を習得するために密かにオランダの造船所で働いたという伝説を元に、もうひとりのピョートル(ペーター)とマリーの恋を絡めた喜劇です。

このオペラの中の「木靴の踊り」が、昔NHK-FMのクラシック番組の主題曲として使われていました。

2020年12月21日 (月)

今日の音楽 12月21日 交響曲第38番「プラハ」

2010年10月のパイオニア交響楽団第21回定期演奏会の中プロは、モーツァルトの交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」でした。

歌劇「フィガロの結婚」のプラハでの上演が大成功だったことでプラハから招待されたモーツァルトが、訪問先のプラハで初演したために「プラハ」という副題で呼ばれる交響曲です。

特徴はメヌエットの楽章がない3楽章形式ですが、理由はわかっていないようです。
第1楽章のアダージョの導入部の後、第1主題が奏されますが、対旋律に「フィガロの結婚」のアリア「もう飛ぶまいぞこの蝶々」が使われています。第2主題の後にも「フィガロの結婚」の引用があり、密接な関係となっています。
終楽章にもフィガロの結婚に似た旋律が登場します。

序奏は重厚ですが、全体的にはモーツァルトらしく明るい曲で、第1楽章の跳ねるようなフレーズがとてもポップな雰囲気を出しています。
モーツァルトの曲なので簡単ではありませんが、後期の交響曲の中では、私は最も弾き易い曲だと思います。

2020年12月20日 (日)

今日の音楽 12月20日 2台のピアノのためのソナタ(モーツァルト)

2010年日本での映画興行成績第11位は「のだめカンタービレ最終楽章-前編」、第13位はその後編でした。

テレビの連ドラ、スペシャルに続いて、最後は映画化された「のだめカンタービレ」。最終楽章では、ヨーロッパを舞台に、指揮者コンクールで優勝した千秋が常任指揮者として迎えられたパリのポンコツオーケストラでの奮闘と、のだめの初デビュー、そして燃え尽きを中心に描かれています。

勿論劇中では様々なクラシック音楽が使われています。テレビと共通のオープニングのベートーヴェン交響曲第7番とエンディングのガーシュウィンのラプソディ・イン・ブルーは別格ですが、ポンコツオーケストラのマルレ管弦楽団の演奏会での「1812年」や、エルガーの「ニムロッド」、のだめの初舞台のショパンのピアノ協奏曲第1番など名曲が目白押しです。

そんな中で1曲選ぶとすると、モーツァルトの2台のピアノのためのソナタです。これは初めて千秋とのだめが演奏した曲でもあり、抜け殻となって幼稚園の手伝いをしていた のだめを無理やり連れ出し、もう一度音楽の楽しさを蘇らせるために演奏した曲。

連弾では弾けない、2台のピアノのための曲ということがよくわかる曲です。

2020年12月19日 (土)

今日の音楽 12月19日 交響曲第1番(リムスキー=コルサコフ)

リムスキー=コルサコフの交響曲第1番op.1は1865年12月19日にバラキレフの指揮で初演されました。

ロシア五人組の中で最も若いリムスキー=コルサコフがバラキレフの指導の下作曲した曲で、ロシアやオリエントに基づく旋律を用いて作曲されたもの。そのために民族主義者からはロシア初の交響曲と呼びました。

後に大幅に改訂しアマチュアオーケストラでも演奏できるように改訂し、その際に緩徐楽章とスケルツォを入れ替えました。

2020年12月18日 (金)

今日の音楽 12月18日 「フィガロの結婚」序曲

2010年10月のパイオニア交響楽団第21回定期演奏会の前プロはモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲でした。

「フィガロの結婚」序曲は何回目だったかな。多分、オペラの序曲・前奏曲では「ニュルンベルクのマイスタージンガー」と並んで演奏回数が多い曲だと思います。

「フィガロ」は、後にロッシーニによって作曲された「セヴィリャの理髪師」の後日談の話です。「セヴィリャの理髪師」では、様々な苦難を乗り越えて結婚したアルマヴィーヴァ伯爵とロジーナが倦怠期を迎えた時期、2人の結婚に力を尽くしたフィガロと伯爵夫人ロジーナの小間使いスザンナの結婚前夜に初夜権なるものを復活させスザンナと楽しもうとしたアルマヴィーヴァ伯爵と夫人のロジーナを計略を用いて再び会いに気づかせるという話です。

序曲は弦楽器の速いテンポのユニゾンから始まるとっても明るくて、わくわくする曲です。演奏は難しいけど・・・

2020年12月17日 (木)

今日の音楽 12月17日 ありがとう

2010年の邦楽ヒットランキングは1位から10位までAKB48と嵐の独占なので、上位はバス。第33位はいきものがかりの「ありがとう」でした。

NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」の主題歌として書き下ろされ、ドラマのヒットと相まってオリコン2位まで上り詰めいきものがかり最高のヒット曲になりました。卒業とは関係ないものの「ありがとう」という曲名からか、卒業ソングとしても知られるようになり音楽の教科書にも掲載されました。

とっても元気のいい、また元気の出る曲ですね。

2020年12月16日 (水)

今日の音楽 12月16日 ヴァイオリン・ソナタ(フランク)

フランクのヴァイオリン・ソナタ イ長調FWV8 はイザイのヴァイオリンで1886年12月16日にブリュッセルで初演されました。

フランス系作曲家のヴァイオリン・ソナタの最高傑作とも言われる、フランクの代表作のひとつ。
フランク得意の循環形式を採用した4楽章のヴァイオリン・ソナタです。同郷(ベルギー)の名ヴァイオリニストであるウジェーヌ・イザイの結婚祝いとして作曲したものです。

第1楽章は、属九という和音によって神秘的に始まります。
第2楽章はソナタ形式の情熱的な楽章
第3楽章は幻想的な叙唱と題された緩徐楽章。
第4楽章は極めて輝かしいロンドソナタ形式のフィナーレになっています。
ミステリアスな冒頭から華麗なフィナーレまで到達する構成も見事な作品です。

2020年12月15日 (火)

今日の音楽 12月15日 ヴァイオリン協奏曲(ブロッホ)

ブロッホのヴァイオリン協奏曲は1938年12月15日にシゲティのヴァイオリン独奏、ミトロプーロス指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏で初演されました。

この曲は協奏曲というタイトルにはなっていますが、ヴァイオリンの活躍が際立っており、どちらかといえば管弦楽伴奏付きのヴァイオリン曲といった曲になっています。

2020年12月14日 (月)

今日の音楽 12月14日 借りぐらしのアリエッティ

2010年へと進んで行きます。
大きな出来事としては、殺人等の最高刑が死刑の重大犯罪の公訴時効を廃止する刑事訴訟法の改正が4月に成立したこと。逃げ得は許さないという事です。

この年の日本での映画興行収入第4位は「借りぐらしのアリエッティ」でした。
イギリスの児童文学の作家メアリー・ノートンの「床下の小人たち」を原作としたスタジオ・ジブリ作品。監督は初監督作品となった米林宏昌。
人間の生活品を借りながら人間に、その存在を知られてはいけないという掟の下にひっそりと暮らす小人一家の一人娘アリエッティ。療養のためアリエッティが住む屋敷にやってきた少年に見つかってしまい、引っ越していくまでのお話。とにかく映像が美しく動きもゆったりとした作品でした。

主題歌「Arrietty's Song」はジブリ作品初の海外の音楽家によるもの。作詞もしているセシル・コルベルの歌唱で、彼女はジブリ映画の大ファンでジブリに自身のCDを送った事がきっかけで採用されました。

 

2020年12月13日 (日)

今日の音楽 12月13日 フォーレの名による子守歌

ラヴェルのフォーレの名による子守歌は1922年12月13日に初演されました。

近代フランス音楽の魁ともいえるガブリエル・フォーレへのオマージュとして作曲された曲。フォーレFAUREを音名に読み替えて (と言ってもUとRは無いから、アルファベットを7文字ずつに4段に分けて書くと Uの2つ上がG、Rの2つ上がDという離れ業)でファ-ラ-ソ-レ-ミという御列を使って作曲されています。

元は音楽雑誌から7人に「フォーレのためのオマージュ」を委嘱。7人はラヴェル、オーベール、エネスコ、フローラン・シュミット、ケックラン、ラドミロー、ロジェ=デュカス。完成したのはラヴェルとフローラン・シュミットだけだったそうです。

2020年12月12日 (土)

今日の音楽 12月12日 ピアノ協奏曲第1番(ブラームス)

2009年11月のパイオニア交響楽団第20回定期演奏会のメイン曲は、ブラームスのピアノ協奏曲第1番でした。

ブラームス好きが多いアマチュア演奏家に怒られるかもしれませんが、私はこの曲の良さが全く理解できません。
キライだった曲でも、演奏してみれば好きになるという曲も少なくないのですが、この曲は・・・。

アマチュア演奏家ではない、通常のオーディエンスで人気投票をしてもブラームスのピアノ協奏曲は上位には登場しません。
普通コンチェルトは、交響曲などに比べると主役が独奏楽器に傾いており、特にロマン派以降は酷いものになると協奏曲というよりは独奏楽器の伴奏みたいなもの、なのですが演奏はとっても楽しいものです。ひとり(或いは複数の)の突出した楽器や演奏家のクセに合わせて弾くというのは、苦労も多いのですがそれなりに楽しいものです。

ブラームスの1番は、ピアノは技巧的に難しいらしいのですが、あまりにキッチリと構成されすぎていて、交響曲の中に独奏楽器が加わっている感じ。これだったら交響曲演奏しているほうが面白い。
まあ独善的な意見ですが、今まで演奏した協奏曲の中で一番印象に残っていません。この曲が好きな方、ゴメンなさい。

2020年12月11日 (金)

今日の音楽 12月11日 コッペリア

2009年11月のパイオニア交響楽団第20回定期演奏会の中プロはドリーブのバレエ「コッペリア」の組曲でした。

コッペリウスが作った機械人形のコッペリアを人形と知らずに恋をしてしまう青年フランツと、コッペリアに嫉妬する恋人のスワニルダのドタバタを描いたバレエ音楽の中から数曲を選んだ組曲です。
この演奏会では「前奏曲とマズルカ」「スワニルダのワルツ」「チャルダッシュ」「スラブの主題による変奏」の4曲を演奏しました。このほかに「麦の穂のバラード」「機械仕掛けの人形の音楽」などが加えて演奏される事もあります。

「前奏曲とマズルカ」はホルンのメロディから弦楽器による導入の音楽を経てマズルカが演奏されます。
「スワニルダのワルツ」はスワニルダの登場シーンの有名なワルツ。
「チャルダッシュ」は重厚な音楽から高速の音楽へ急展開するハンガリーの民族音楽チャルダッシュの特徴を持つ音楽
「スラブの主題による変奏曲」は変化に富んだ変奏曲です。

 

2020年12月10日 (木)

今日の音楽 12月10日 弦楽セレナード(ドヴォルザーク)

ドヴォルザークの弦楽セレナードホ長調op.22は1876年12月10日に初演されました。

チャイコフスキーの弦楽セレナードと並び称される曲。華やかなチャイコフスキーのものに比べると渋く哀愁が漂う音楽になっています。
5つの楽章から出来ています。
第1楽章は、ドヴォルザークらしいメロディを主題に持つ曲で、チャイコフスキーの弦楽セレナードと同様最終楽章に回想されます。
第2楽章はワルツですが短調の憂いを含んだワルツになっています
第3楽章は快活なスケルツォ
第4楽章は甘美な緩徐楽章
終楽章は静かに始まり活き活きとした音楽に展開され、急速なコーダで第1楽章の回になだれ込んでいきます。

 

 

2020年12月 9日 (水)

今日の音楽 12月9日 モルダウ

2009年11月のパイオニア交響楽団の第20回定期演奏会の前プロはスメタナの交響詩「モルダウ」でした。

スメタナが書いた6曲からなる連作交響詩「我が祖国」の2曲目。超人気作であると同時に、非常に優れた描写力を聴くことができる傑作です。

プラハ市街を流れるモルダウ川(チェコ語ではヴァルタヴァ川)の流れを描いたものです。
フルート2本の掛け合いは、水が湧き出す源流、その後川となって流れるのが、ヴァイオリンなどによる有名な旋律。そして農夫たちの結婚式の踊りの傍らを流れます。夜になって月の光で幻想的に輝く様子、やがて、聖ヨハネの急流と呼ばれる流れでは先の旋律が力強く演奏され、最後に長調になって生き生きとエルベ川へと合流していくというのが大まかなストーリーです。
この曲、このように素晴らしい曲なのですが、難点は・・・とっても疲れる。コントラバスは源流と月の光は休みなのですが、その他、特に急流以降は弾きっぱなし。しかも移弦が多いのでとっても疲れるのです。

でも、名曲です。

2020年12月 8日 (火)

今日の音楽 12月8日 ルイザ・ミラー

ヴェルディの歌劇「ルイザ・ミラー」は1849年12月8日にナポリのサン・カルロ劇場で初演されました。

原作はシラーの戯曲「たくらみと恋」。よくある三角関係と互いの猜疑心による誤解、そして誤解による死というお話。序曲はしばしば演奏されますが、悲恋物語っぽい重苦しさが全体を支配する曲です。

 

2020年12月 7日 (月)

今日の音楽 12月7日 孤児院ミサ曲

モーツァルトの孤児院ミサ曲ハ短調K.139は1768年12月7日にウィーンで初演されました。

ウィーンの孤児院教会の献堂式のために作曲されたことから「孤児院ミサ」と言われるようになった曲です。
独唱4部と合唱4部、オーボエ2、トランペット2、クラリーノ(高域のトランペット)2、トロンボーン3、ティンパニ、弦楽合奏及び通奏低音という大きな編成の曲です。

モーツァルトのミサ曲の中でも最も長く意欲的な作品になっている厳かな作品です。

2020年12月 6日 (日)

今日の音楽 12月6日 序曲、スケルツォとフィナーレ

シューマンの序曲、スケルツォとフィナーレは1841年12月6日にダーヴィト指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏で初演されました。

交響曲第1番など管弦楽曲を次々と作曲した1841年の作品。最初の序曲は序奏つきのソナタ形式の曲、スケルツォを挟んで最後はソナタ形式の終曲という、交響曲から緩徐楽章を除いた曲と考えられます。シューマンは交響曲では無いのでそれぞれを単独で演奏しても良いと言っていますが、現在も演奏されるときは全曲が演奏されます。とローンボーンは省略可となっていますが、トロンボーンを抜くとちょっと間の抜けた曲になってしまいます。

2020年12月 5日 (土)

今日の音楽 12月5日 雷鳴と電光

2009年4月のパイオニア交響楽団第19回定期演奏会のアンコール曲として演奏したのはヨハン・シュトラウスのポルカ・シュネル「雷鳴と電光」でした。

 シュトラウスのワルツは、頭打ちばかりなのでコントラバスとしては面白くも何ともないのですが、ポルカとなると別です。やっぱり楽しい。肩肘を張らずに演奏出来て、皆で楽しめるのはシュトラウスのポルカ・シュネルの特徴でしょう。雷鳴と電光は、打楽器が主役のひとつです。雷を表現した音楽は、ベートーヴェンの田園やベルリオーズの幻想交響曲、リヒャルト・シュトラウスのアルプス交響曲などがありますが、どれもシンフォニーの中なので、遊び心を加えるわけには行かないのですが、この曲は別。遊び心いっぱいの楽しい音楽です。

2020年12月 4日 (金)

今日の音楽 12月4日 交響曲第1番「春」

2009年4月のパイオニア交響楽団第19回定期演奏会のメイン曲はシューマンの交響曲第1番「春」でした。

シューマンの交響曲はやたらに音が多い事で知られています。複数楽器がユニゾンで演奏するので、やたらに煩かったり音が干渉し合ったりします。そのために休みが非常に少ないのも特徴です。

またシューマンは楽器の能力の詳細がわかっていなかったこともあって、特に初期の作品では当時の楽器では出せない音や、演奏が難しい音が出て来ます。

この第1番の冒頭のファンファーレも、当時のバルブの無いトランペットでは演奏できない音が混じっていて、それを初演の指揮をしたメンデルスゾーンに指摘され初演前に書き直したという話しも知られています。

そんな欠点の多い交響曲ですが、非常に愛される曲です。第1番の第1楽章や終楽章の溌剌として曲想は、明らかにベートーヴェンの系譜の交響曲であり、交響曲の歴史の正当な流れの中に存在する曲と言えるでしょう。休みが極端に少なく、せっかく弾いても多くの楽器の音に埋もれてしまので異常に疲れる事もあるのですが、演奏はとても楽しいものです。それはやはりけれんみのない音楽作りの結果できた曲だからでしょう。

2020年12月 3日 (木)

今日の音楽 12月3日 交響曲第2番(フランツ・シュミット)

フランツ・シュミットの交響曲第2番は1913年12月3日にシャルク指揮ウィーン楽友協会歌劇場管弦楽団の演奏で初演されました。

旋律よりはオーケストレーションで聞かせる交響曲です。シュミットは後期ロマン派の作曲家できわめて複雑な音楽、伝統的な前衛音楽といった位置づけの作曲家。何だかとらえどころのない曲です。

2020年12月 2日 (水)

今日の音楽 12月2日 トゥーランガリラ交響曲

メシアンのトゥーランガリラ交響曲は1949年12月2日にバーンスタイン指揮のボストン交響楽団の演奏で初演されました。

メシアンの作曲した最大規模の管弦楽作品で、現代音楽の傑作のひとつとされています。
クーセヴィツキーの委嘱によるもので発明されて間もない電子楽器オンドマルトノを使用しています。

現代音楽には難解なものが多くて、個人的にもちょっと苦手なのですが、この曲はオンド・マルトノの音を巧みに使用してわくわくするような音楽になっています。「トゥーランガリラ」はサンスクリット語の「トゥーラン ガ」(時、天候、楽章、リズムなどの意味を持つ)と「リラ」(遊び、作用、演奏、愛、恋などの意味を持つ)の造語で、「愛の歌、喜びの聖歌、時間、運動、生命、死」といった意味合いを持ちます。

2020年12月 1日 (火)

今日の音楽 12月1日 シランクス

ドビュッシーのシランクスは1913年12月1日にフルーリーのフルート独奏でパリで初演されました。

シランクスは、無伴奏のフルートのための曲。ギリシャ神話のアルテミスの従者で牧神パンに一目ぼれされ逃げ惑ううちにラドン川のほとりに追い詰められ川の妖精に祈って葦に姿を変えたという言い伝えのニンフです。パンはこの葦から笛をつくり、それがパンフルートと呼ばれるようになりました。

変ロ短調の調性記号はつけられていますが半音階的な音楽のため調性感が希薄な曲です。

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