今日の音楽 10月9日 タラス・ブーリバ
ヤナーチェクの狂詩曲「タラス・ブーリバ」は1921年10月9日にフランティシェク・ノイマンの指揮でブルノ劇場で初演されました。
ゴーゴリの小説「隊長ブーリバ」に基づく標題音楽。ストーリーは、オスマントルコの勢力拡大に危機感を抱いたポーランドの王子が、ブーリバ隊長率いるウクライナ・コサックへ、ウクライナの地を与えるという条件で協力を依頼し、ブーリバはトルコ軍を撃退しました。しかし約束は反故にされ怒ったブーリバは王子の片腕を切り落として山岳地帯に逃げ込み逼塞することにしました。
やがてポーランド王がバルトと戦うために兵を集める機会に乗じ、ポーランド軍に合流すると見せかけて急襲しポーランド軍を全滅させ、ウクライナは自由の地になるという話。
狂詩曲「タラス・ブーリバ」はヤナーチェクの最高傑作のひとつで「アンドレイの死」「オスタップの死」「タラス・ブーリバの予言と死」の3曲からなっています。アンドレイとオスタップはブーリバの息子たちで戦乱の中で恋に生き命を失いました。「アンドレイ」はポーランドの娘に恋してポーランド軍に加担し父親と戦い敗れて死にます。「オスタップ」は戦場でポーランドの捕虜となり拷問の末に処刑されます。
「ブーリバ」はオスタップの仇討ちでポーランドと戦い捕らえられ火炙りにされます。
音楽は、こういった3人の人物の機微を描いています。
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