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2020年9月25日 (金)

今日の音楽 9月25日 幻想交響曲

パイオニア交響楽団第14回定期演奏会のメイン曲は、ベルリオーズの幻想交響曲でした。

ベルギー公演や前年の愛知万博公演を経験して、このオーケストラもかなり習熟度が進んで来たようで、ベルリオーズの幻想交響曲という難曲にチャレンジする事となりました。
女優のハリエット・スミスソンに恋をしたベルリオーズ自身をモデルとして、かなわぬ恋の悩みによる絶望からアヘンに頼り夢を見て、やがて愛する人を殺害し死刑となり魔女の饗宴に加わって行くというのがストーリーになる標題音楽です。

今回はストーリーの展開から離れて音楽面中心に書いていきましょう。
第1楽章は、フルートなどによる短い導入からヴァイオリンによる静かな序奏で始まります。これを突き破るように低弦によるメロディが強く弾かれテンポを速め、第1主題、いわゆる芸術家が想いを寄せる女性の固定観念が始まります。古典的な交響曲の第1楽章に比べると比較的短い楽章になっています。
第2楽章は、舞踏会のワルツ。これも低弦から始まりますが、ワルツの部分に入ると非常に華やか。途中第1楽章に登場した女性の固定観念が出てきますが、最後はワルツの高揚感のまま楽章をとじます。
第3楽章は、最も描写的な音楽。表題の「野の風景」は静かな田園風景ではなく、遠くで雷が鳴る殺伐とした風景。イングリッシュホルンと、バンダのオーボエによる対話(羊飼いの対話だそうです)にやがて4台のティンパニ(奏者4人)による雷の音が加わってきます。中間はのんびりとした田園風景が描写されますが、やがてクライマックスを迎え(ここでも低弦がメロディを奏でます)再度雷が鳴ります。
第4楽章は断頭台への行進。幻覚の中で恋人を殺し断頭台に送られる音楽家をあらわした音楽。ホルンからはじまり、ここでも低弦がホルンの音をつんざくようにメロディを奏で、断頭台への行進曲が始まります。最後は女性の固定観念が現れ、ギロチンの刃が降りてきて、首が体から離れる様子を弦のピチカートで表現しています。
第5楽章はサバトの夜の夢。ゲーテの「ファウスト」にも描かれた魔女の饗宴の音楽と「怒りの日」が交錯する楽章です。不気味で滑稽なテーマはEs管のクラリネット(小さな高音域用のクラリネット)で演奏され、鐘が鳴った後グレゴリオ聖歌の「怒りの日」は2本のオフィクレイド(現在ではチューバを使用)を中心に演奏されます。高弦のコル・レーニョ奏法(弓の毛ではなくて木の部分で演奏する)で骸骨の踊りを表現したり不気味系描写も現れます。

ベートーヴェンから半世紀ほどで、これほど斬新な音楽が作曲されたのは驚きです。
ただ不満なのは、古典形式の提示部の繰り返しが第1楽章や第4楽章にあるところ。ストーリー性が阻害されるので、繰り返しは演奏しないほうが絶対に良いと思います。


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