今日の音楽 7月3日 グラン・パルティータ
1999年年末に紀尾井ホールでパイオニア交響楽団の第8回定期演奏会が行われました。指揮は岩村力氏。初の試みとして管楽器中心の曲と弦楽器だけの曲をプログラムに入れてコンパクトな演奏会になっています。
1曲目は、モーツァルトのセレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」の第1楽章でした。
13管楽器のためのセレナードという別名があるように、本来はオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット各2本とバセットホルン2本に、コントラファゴットを加えた13本の管楽器のためのセレナードなのですが、実は全7楽章の中の3つの楽章にピツィカートという指示があり、本来はコントラバスで演奏するのが正式のようです。という事で、コントラバスの団員の中から1人だけ参加しなければならず、話し合いの結果、今回のプログラムの中の1曲(マーラーのさすらう若人の歌)を降り番とすることを条件に引き受けました。
そして、この「グラン・パルティータ」が自分の転機となりました。過去ソロで室内楽を演奏する時はあがってしまってボロボロになる事が多く、オーケストラの演奏会の本番も結構あがり症でした。「グラン・パルティータ」本番も結構あがっていましたが、問題なく務め上げて、それ以降、ステージ上であがる事はほぼ無くなりました。今では、全くあがらないので逆に緊張感を持たないとダラ~とした演奏になるので、緊張感だけは持つように意識しています。
もっとも、練習は結構きつく、管楽器と音が溶け合わないなどと抽象的なお叱りを受けながらもたった1つの楽章でしたが良い経験だったと思います。
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