今日の音楽 6月13日 タンホイザー
パイオニア交響楽団に参加して2年目の最初の演奏会は、パイオニア合唱団主催のコンサートへのジョイントでした。
初のオペラシティでの演奏会で、第一部はオルガンと合唱、オーケストラは第二部のみの出演でした。
曲目は椿姫の「プロヴァンスの海と陸」、リゴレットの「女心の歌」、トスカのトスカの「歌に生き、愛に生き」と「テ・デウム」というオペラの定番アリアの後、ワーグナーの「タンホイザー」序曲と大行進曲でした。
「タンホイザー」の序曲は1845年にドイツで初演された際に使われたドレスデン版と、後に1861年にパリで初演されるにあたって当時のフランスではオペラにバレエが必須だったため序曲に続いて第1幕冒頭のヴェヌスベルクの部分を「バッカナール」に改訂してバレエ音楽を付け加えました。これを元に1875年ウィーンで上演される際に序曲から切れ目無しにバッカナールへ移行するように改訂され、これがパリ版と呼ばれるようになりました。
演奏会で単独で序曲を演奏する際には、終わりがはっきりしないパリ版ではなくドレスデン版が演奏されることが多いようです。
冒頭のホルンなどによる「巡礼の合唱」の旋律から始まりタンホイザーの中に出てくるメロディが次々と登場するとても魅力的な序曲です。そして大行進曲は第2幕の歌合戦の場面への導入の音楽として有名な曲。まだトリスタン和音など独自の音楽世界こそ展開されていない比較的素直な曲ですが、素敵な曲です。
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