今日の音楽 6月18日 交響曲第3番(サン=サーンス)
第6回定期演奏会のメイン曲はサン=サーンスの交響曲第3番ハ短調op.78でした。
所沢のミューザ・シンフォニーホールは安価で借りられるホールでは珍しいパイプ・オルガンを備えたホール。という事で、オルガンを使用する曲を選んだようです。オルガンを使用するシンフォニーの代表作がサン=サーンスの交響曲第3番、通称「オルガン付」。
サン=サーンスが注ぎ込める全てを注ぎ込んで作曲したというだけあって、素晴らしい曲です。演奏も楽しいし、演奏効果も抜群。難点はパイプオルガンが無いと演奏できない、ピアノまで必要、編成が3管編成というでかい編成なので、とってもお金がかかる事。
全体は2楽章で構成されていますが、それぞれが2つに分かれていて普通の交響曲と同じような4つの楽章の体をなしています。
第1楽章の前半は静かな導入部から始まり、弦楽器による細かい音で主題が演奏されます。この主題は音が細かいので気がつきにくいのですが、循環形式の主題になっていて、2楽章では長調となって華やかに演奏される主題です。
後半は、オルガンの伴奏による美しく大らかな緩徐楽章。中間部では循環主題がピチカートで演奏されます。オルガンの伴奏が本当にこの楽章の美しさを引き立てます。
第2楽章前半は、スケルツォ。ここでもスケルツォ後半に循環主題が登場してきます。中間部ではピアノが大活躍。中間部の後半では、第2楽章後半に登場する堂々とした主題が低弦などによって演奏されスケルツォの旋律が絡み合い、スケルツォ部分に帰って行きます。この部分は個人的に好きな場所のひとつ。
後半は、オルガンの和音が突然演奏され低弦などで演奏される堂々とした導入部を経て、循環主題が長調になってピアノとオーケストラで演奏されていきます。フーガなど変化に富んだ展開を経て、力強く頂点を迎え ミレミド という循環主題の最初の4音が繰り返され幕を閉じます。
第1楽章が多少地味なのですが、第1楽章後半以降は楽しくて仕方が無い曲だと思います。
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