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2020年6月30日 (火)

今日の音楽 6月30日 交響曲第2番(ブラームス)

1999年7月のパイオニア交響楽団の第7回定期演奏会のメイン曲は、ブラームス作曲の交響曲第2番ニ長調op.73でした。

アマチュアオーケストラが大好きなブラームスなんですが、私は高校2年の時に1番の交響曲を演奏して依頼実に久しぶりのブラームスの交響曲でした。ブラームス自体、大学で「大学祝典序曲」を演奏して以来なので、ホントにブラームスから遠ざかっていたわけです。

この後、もちろんブラームスの交響曲全4曲は演奏するわけですが、作曲の順番通りでの演奏機会を得る事ができたのはラッキーだったかもしれません。ブラームスの田園交響曲とも言われる2番の交響曲はブラームスの交響曲の中で最もクセが無い曲。冒頭は低弦で弾かれるレ-ド♯-レに導かれて、いきなり第1主題が演奏される素直なスタート。第2楽章は短い序奏に続いて、チェロで演奏されるブラームス自身が最も美しいメロディと語った主題が演奏され、第2主題はちょっとひねくれた8分音符一個が前に飛び出した優雅なメロディ、第3楽章はメヌエットとスケルツォが融合したような楽章。終楽章はブラームスにしてはど派手なエンディングとなる曲。

で、ブラームスですから演奏は簡単ではありません。個人的には・・・ブラームスの交響曲の中では4番目に好きな曲ですけど。

2020年6月29日 (月)

今日の音楽 6月29日 ハムナプトラ/失われた砂漠の都

1999年の日本での映画興行成績第9位は、ハムナプトラ/失われた砂漠の都 でした。

古代エジプトの大神官イムホテップは、国王の愛人と恋に落ち国王を殺害した罪で生きながらミイラにされます。

映画は20世紀初頭が舞台で、蘇ったイムホテップと、主人公のオコーネルやヒロインのエヴリンらとの戦いを描いた作品。この後第3作まで作られました。
音楽は大御所のジェリー・ゴールドスミスです。

2020年6月28日 (日)

今日の音楽 6月28日 シャンパンの燃える流れに

パイオニア交響楽団第7回定期演奏会の「こうもり」序曲、ウィーンの森の物語に次ぐ曲は、「こうもり」第3幕からシャンパンの歌「シャンパンの燃える流れに」でした。

ウィーンでは年始の「ニューイヤーコンサート」と共に年末の「こうもり」というのが定番になっているほど愛されているオペレッタが「こうもり」。いわゆる不倫だ、仕返しだ、入れ替わりだのドタバタ劇ですが、それぞれに陰湿さも悲惨さもない楽しい内容(どっきりカメラみたいなもの)のザ・オペレッタというもの。序曲は、オペレッタの予告編のようなもので、第3幕の三重唱、第2幕のフィナーレ、第2幕終盤のワルツ、第1幕のロザリンデの三重唱などがちりばめられたハイライトになっています。
この曲は結局通算3回以上は弾いていると思いますが、この時が初めてでした。

シャンパンの歌は、グランドフィナーレとなる曲で、二期会の「ニューイヤーオペラコンサート」でもしばしばフィナーレに使われる有名な曲です。

 

2020年6月27日 (土)

今日の音楽 6月27日 First Love

1999年の邦楽ヒットランキング第20位は宇多田ヒカルの「First Love」でした。

宇多田ヒカル3枚目のシングルで、ファースト・アルバム「First Love」からのシングル・カット。なんと15歳の時の作品です。しかも作詞作曲も本人ですから、16歳でこれだけの曲を作って歌ったわけ。驚きです。

藤圭子の娘、アメリカ生まれという話題性から大きな期待をもってデビューしましたが、それ以上の活躍でした。アルバムは通算6週のオリコン1位、年間のチャートも1位で、歴代でも第1位、レコード大賞のアルバム賞受賞というすごい事をやってのけました。

私は当時レコード(CD)業界に近いところで仕事をしていましたが、東芝EMIから凄い新人が出ると聞かされていて、それが宇多田ヒカルだったわけです。鳴り物入りでデビューして、その通りの結果を出し、やっぱり凄い。「First Love」も大好きな曲です。

2020年6月26日 (金)

今日の音楽 6月26日 ウィーンの森の物語

パイオニア交響楽団の第7回定期演奏会は1999年7月4日に新宿初台のオペラシティで開催されました。合唱団とのコラボ演奏会で、前半はヨハン・シュトラウス二世の曲を集めたもので、合唱も参加しています。

第1曲は喜歌劇「こうもり」序曲、第2曲目はワルツ「ウィーンの森の物語」でした。「皇帝円舞曲」と「美しく青きドナウ」と共にシュトラウスの3大ワルツのひとつと言われる曲で、ウィーン市民の憩いの場であるウィーンの森を描写したワルツです。序奏の冒頭はホルンによって朝靄が表現され、鳥の鳴き声がオーボエ、クラリネットで演奏されたあと、4小節の導入から序奏の主要部が演奏されます。テンポがゆっくりになって序奏のテーマが奏でられ、フルートのカデンツァによって鳥の歌声が表現され、ワルツへの接続部に入ります。本来であればツィターのソロなのですが、もちろんツィターなんてありませんから、その場合の慣習として弦楽八重奏が奏でられます。

有名な第1ワルツの後は、序奏のテーマを使った第2ワルツ、第3ワルツはメロディよりもリズムが強調されたワルツです。
第4ワルツは変ロ長調の明るいワルツ、編成が大きくなる第5ワルツを経て今までのワルツが回想され、再びツィターですが、この部分も弦楽器が中心となって代役を務めます。本当のコーダはわずか9小節というあっけなさで終わります。

まあ、だいたいウィンナ・ワルツではコントラバスは頭打ちばかりなのですが、この曲もそんな感じ。ウィンナ・ワルツを幾つか並べた演奏会は御免こうむりたいものです。

 

2020年6月25日 (木)

今日の音楽 6月25日 鉄道員(ぽっぽや)

1999年の日本での映画興行収入ランキング第7位は鉄道員(ぽっぽや)でした。

浅田次郎の短編小説を原作とした降旗康男監督による映画。鉄道員一筋に生きて来た一人娘を病気で失い、妻にも先立たれ、定年退職を迎える佐藤乙松に訪れた奇蹟を描いた作品。乙松には高倉健、亡き妻は大竹しのぶ、娘は広末涼子が演じていました。

主題歌は、奥田民生が作詞し、坂本龍一が作曲して、坂本龍一の娘である坂本美雨が歌っていました。

2020年6月24日 (水)

今日の音楽 6月24日 ラウラに寄せる夕べの思い

モーツァルトの歌曲「ラウラに寄せる夕べの思い」K.523は1787年6月24日にウィーンで作曲されました。

父レオポルド・モーツァルトの死(5月28日)の直後に作曲された曲。死についての思いを描いた作品といわれています。夕べとは人生の夕べ、つまり人の命の終わりを示しています。詩人ヨアヒム・ハインリヒ・カンペの詩に曲をつけたものです。

2020年6月23日 (火)

今日の音楽 6月23日 energy flow

1999年の邦楽年間ヒットランキング第4位は、坂本龍一の「energy flow」でした。

インストロメンタルのシングルとしては史上初めてオリコンの1位のなった曲。当時の三共のCM曲として使われ大ヒット。この曲が収録されたマキシ・シングルには他に「NEWS 23」のテーマ曲 put your hands upと映画鉄道員(ぽっぽや)の主題歌のピアノバージョンが収録されていました。

このenergy flowのヒットは、その後インストロメンタルによるヒーリング・ミュージックのブームの火付け役となるというターニング・ポイントも果たしています。

2020年6月22日 (月)

今日の音楽 6月22日 ポルカ・マズルカ「遠方から」

ヨーゼフ・シュトラウスのポルカ・マズルカ「遠方から」op.270は1869年6月22日に初演されました。

兄ヨハン・シュトラウス二世は、ロシアの鉄道会社との契約でロシアのパヴロフスク(サンクト・ペテルブルクの南方30キロほどにある都市)で1869年夏に演奏会を開催し、この年はヨーゼフも同伴しました。ヨハンは夫婦同伴でしたが、ヨーゼフは妻をウィーンに残したため妻カロリーネを想って作曲した「遠く離れたロシアから」という意味合いの曲です。

ポルカ・マズルカはヨゼフの得意分野の曲で「女心」「おしゃべり女」「とんぼ」などの傑作を残しています。2拍子のポルカに対して3拍子のマズルカのリズムが使われている少し優雅な曲です。

2020年6月21日 (日)

今日の音楽 6月21日 スター・ウォーズ エピソードⅠ ファントム・メナス

1999年の日本での映画興業ランキング第2位はスター・ウォーズ エピソードⅠファントム・メナスでした。

全9作から構想され、中間の第4作から第6作にあたる部分を先行して製作されたスター・ウォーズ・シリーズの第1作にあたるエピソード1は、第6作にあたる「ジェダイの帰還(公開当時はジェダイの復讐)」から16年ぶりに製作されました。

監督は最初に公開されたエピソード4以来のジョージ・ルーカス。第1作から第3作の前期3部作は、中期3部作の「ダス・ベイダー」がいかにして誕生したのかがひとつの大きな軸となっています。ダス・ベイダーとなるアナキン・スカイウォーカーと、アミダラ女王(パドメ)を中心に話は展開されていきます。音楽はもちろんジョン・ウィリアムズが担当しています。

2020年6月20日 (土)

今日の音楽 6月20日 だんご3兄弟

1999年のネタに入ります。1000年代最後の年、欧州連合でユーロが導入された年でした。ゼロ金利時代になり大手銀行も経営統合が本格化。第一勧業銀行、富士銀行。日本興業銀行が持ち株会社みずほファイナンシャルグループを設立し3年後の統合を目指す事になりました。

この年の邦楽年間ヒットランキング1位は速水けんたろう、茂森あゆみによる「だんご三兄弟」でした。

当時NHKの「お母さんといっしょ」の歌のお兄さん・お姉さんだったのが速水けんたろう、茂森あゆみ。「お母さんといっしょ」から生まれたヒット曲です。だんごとタンゴをひっかけたタンゴ調の曲で、「たいやき」を擬人化してヒットしたポンキッキ出身の「およげたいやきくん」と似たような曲です。「お母さんといっしょ」オリジナル曲はいっぱいありますが、もっと良い曲はいっぱいあるのに、ヒットするには曲が良いだけではダメという事がよくわかる曲です。

2020年6月19日 (金)

今日の音楽 6月19日 浜辺の歌

1998年の11月、定期演奏会が終わった後、ベルギーで行われた「フランダース・ウェルカム・ジャパン」のイベントに参加して、ベルギーで演奏会を行いました。アントワープ南東にブーハウトの教会と、南西のアールストという都市のホールで、先の演奏会で演奏した魔笛序曲、ベートーヴェンの交響曲第1番の他日本の歌「浜辺の歌」「八木節」「からたちの花」「砂山」「ふるさと」などという曲を披露しました。

この時に歌を歌ってくださったのは、二期会所属の若槻量子さんでした。

「浜辺の歌」は作詞が林古渓、作曲は成田為三。日本の曲ですが、西洋音楽をベースにした流れるような波が寄せては返す様子を髣髴とさせる音楽です。

2020年6月18日 (木)

今日の音楽 6月18日 交響曲第3番(サン=サーンス)

第6回定期演奏会のメイン曲はサン=サーンスの交響曲第3番ハ短調op.78でした。

所沢のミューザ・シンフォニーホールは安価で借りられるホールでは珍しいパイプ・オルガンを備えたホール。という事で、オルガンを使用する曲を選んだようです。オルガンを使用するシンフォニーの代表作がサン=サーンスの交響曲第3番、通称「オルガン付」。

サン=サーンスが注ぎ込める全てを注ぎ込んで作曲したというだけあって、素晴らしい曲です。演奏も楽しいし、演奏効果も抜群。難点はパイプオルガンが無いと演奏できない、ピアノまで必要、編成が3管編成というでかい編成なので、とってもお金がかかる事。

全体は2楽章で構成されていますが、それぞれが2つに分かれていて普通の交響曲と同じような4つの楽章の体をなしています。
第1楽章の前半は静かな導入部から始まり、弦楽器による細かい音で主題が演奏されます。この主題は音が細かいので気がつきにくいのですが、循環形式の主題になっていて、2楽章では長調となって華やかに演奏される主題です。
後半は、オルガンの伴奏による美しく大らかな緩徐楽章。中間部では循環主題がピチカートで演奏されます。オルガンの伴奏が本当にこの楽章の美しさを引き立てます。

第2楽章前半は、スケルツォ。ここでもスケルツォ後半に循環主題が登場してきます。中間部ではピアノが大活躍。中間部の後半では、第2楽章後半に登場する堂々とした主題が低弦などによって演奏されスケルツォの旋律が絡み合い、スケルツォ部分に帰って行きます。この部分は個人的に好きな場所のひとつ。
後半は、オルガンの和音が突然演奏され低弦などで演奏される堂々とした導入部を経て、循環主題が長調になってピアノとオーケストラで演奏されていきます。フーガなど変化に富んだ展開を経て、力強く頂点を迎え ミレミド という循環主題の最初の4音が繰り返され幕を閉じます。

第1楽章が多少地味なのですが、第1楽章後半以降は楽しくて仕方が無い曲だと思います。

2020年6月17日 (水)

今日の音楽 6月17日 交響曲第1番(ベートーヴェン)

第6回定期演奏会の2曲目はベートーヴェンの交響曲第1番ハ長調op.21でした。

第7番、第3番、第5番、第2番、第9番につぐ6曲目のベートーヴェンの交響曲。ベートーヴェンの交響曲は、アマチュアのオーケストラでは敷居が高いので、結局7,3,5,9をリピートした他は6番を加えただけで、4番と8番は未経験のまま今日に至っています。4、8は特にアマオケが取り上げたがらない曲なので、たぶん演奏しないで終わるんだろうなぁ。理由はトロンボーンが無くて時間も30分程度なので室内オーケストラ以外のオーケストラではメイン曲としてプログラムしにくいが、では中プロというと、難易度が高すぎるからなんですが。

第1番はベートーヴェンの奇数番号の交響曲の中では非常に地味なのですが、実はすばらしい曲です。第1楽章の序奏の最初の和音が属七の和音という思い切った手を使って、ハ長調の曲にもかかわらず、序奏ではなかなか調性が定まらずというハイドン、モーツァルトから飛び離れたスタート。第1主題はジュピターを思わせる旋律です。第3楽章も一応はメヌエットなのですが、スケルツォの性格が強く出ており、ベートーヴェンの第3楽章=踊りの音楽メヌエット→スケルツォの世界へのはばたきを感じさせます。

そして、何と言っても最終楽章。序奏は第1主題へと直接的に結びつく旋律で、その後の第1主題は溌剌!そのもの。その上、何と言ってもベートーヴェンらしさと言えば、ダイナミクスの使い方。再現部で再現される主題がpから突然fになるところなんか、痺れます。

もう一回演奏したい曲のひとつです。

2020年6月16日 (火)

今日の音楽 6月16日 ディヴェルティメント第15番

モーツァルトのディヴェルティメント第15番変ロ長調K.287(271H)は1777年6月16日に初演されました。

ザルツブルクの大臣エルンスト・フェン・ロドロン伯爵夫人のマリア・アントニアの依頼で作曲されたカッサシオンスタイルの6楽章からなる曲です。2本のホルンと弦楽合奏による穏やかな曲です。

 

2020年6月15日 (月)

今日の音楽 6月15日 歌劇「魔笛」序曲

1998年11月の第6回定期演奏会は所沢ミューザでの演奏会で、モーツァルトの「魔笛」序曲、ベートーヴェン 交響曲第1番、サン=サーンスの交響曲第3番のプログラムでした。

モーツァルトの「魔笛」序曲は、モーツァルトの歌劇の序曲の中で最も編成の大きな曲です。
この時代の序曲は、まだシンフォニアの延長線上のため、オペラの内容を直接的に表すものではありませんでした。もちろん、オペラに登場する音楽を使って内容を暗示するなどというものではなく、ひとつの管弦楽作品として作曲されています。

序曲の使いまわしなど日常茶飯事で、シューベルトの劇音楽「ロザムンデ」の序曲などは劇音楽「魔法の竪琴」の流用ですし、ロッシーニに至っては同じ序曲を何回も使いまわしています。まあ、要するに、オペラが始まるよというファンファーレ代わりみたいなものだったんでしょうね。

この「魔笛」は、そういう点ではメロディこそ使われていませんが、アリアなどの雰囲気を盛り込んだものになっています。
編成もトロンボーンを採用するという大きな編成になっていて、さすがにモーツァルト最後のオペラという意欲作になっています。
演奏は、モーツァルトですから・・・難しいです。

2020年6月14日 (日)

今日の音楽 6月14日 アルマゲドン

映画「アルマゲドン」は1998年12月に日本で公開されました。

流星雨が大気圏を突破しニューヨークなどに壊滅的な打撃を与えます。さらなる調査で、この原因が小惑星がアステロイド・ベルトを突破したことと判明し、またこの小惑星が18日後に地球を直撃し地球環境を完全に破壊してしまうことが判明。

衝突を回避する唯一の手段は小惑星の深部まで穴を掘って核爆弾を炸裂させ真っ二つにして軌道を変えるという事。この作戦のために穴掘りのプロたちが決死の覚悟で挑むというストーリーです。主演はブルース・ウィリス。

主題歌はエアロ・スミスによる、「I don't want to miss a thing」。アメリカ映画得意のシャンシャンオメデトウものですが、大ヒットしました。他のアメリカシャンシャン映画同様興行的には成功しましたが、評価は散々でした。

2020年6月13日 (土)

今日の音楽 6月13日 タンホイザー

パイオニア交響楽団に参加して2年目の最初の演奏会は、パイオニア合唱団主催のコンサートへのジョイントでした。

初のオペラシティでの演奏会で、第一部はオルガンと合唱、オーケストラは第二部のみの出演でした。
曲目は椿姫の「プロヴァンスの海と陸」、リゴレットの「女心の歌」、トスカのトスカの「歌に生き、愛に生き」と「テ・デウム」というオペラの定番アリアの後、ワーグナーの「タンホイザー」序曲と大行進曲でした。

「タンホイザー」の序曲は1845年にドイツで初演された際に使われたドレスデン版と、後に1861年にパリで初演されるにあたって当時のフランスではオペラにバレエが必須だったため序曲に続いて第1幕冒頭のヴェヌスベルクの部分を「バッカナール」に改訂してバレエ音楽を付け加えました。これを元に1875年ウィーンで上演される際に序曲から切れ目無しにバッカナールへ移行するように改訂され、これがパリ版と呼ばれるようになりました。

演奏会で単独で序曲を演奏する際には、終わりがはっきりしないパリ版ではなくドレスデン版が演奏されることが多いようです。

冒頭のホルンなどによる「巡礼の合唱」の旋律から始まりタンホイザーの中に出てくるメロディが次々と登場するとても魅力的な序曲です。そして大行進曲は第2幕の歌合戦の場面への導入の音楽として有名な曲。まだトリスタン和音など独自の音楽世界こそ展開されていない比較的素直な曲ですが、素敵な曲です。

 

2020年6月12日 (金)

今日の音楽 6月12日 前奏曲第2巻

ドビュッシーの前奏曲第2巻L.123は1913年6月12日にロンドンでルンメルのピアノ独奏で全曲初演されました。

ドビュッシーは12曲からなる前奏曲を2巻作曲しています。
第1巻は1909年年末から1910年初めにかけて2ヶ月で作曲され、第2巻は1911年末から1913年初頭にかけて作曲されました。第1巻がドビュッシーらしい曲が占めていますが、第2巻はストラヴィンスキーとの出会いによってその影響を受けた革新的な作品になっています。

第1巻には「亜麻色の髪の乙女」「雪の上の足跡」「沈める寺」などの有名な曲がありますが、第2巻は本来のドビュッシーらしさが薄い事もあってか人気の上では第1巻には及ばないようです。

2020年6月11日 (木)

今日の音楽 6月11日 弦楽のためのディヴェルティメント

バルトークの弦楽のためのディヴェルティメントSz.113は1940年6月11日にバーゼルで、ザッハー指揮旧バーゼル室内管弦楽団の演奏で初演されました。

古典的な形式を用い、また一部独奏楽器群とオーケストラに分かれる合奏協奏曲のスタイルも使われながら、民族的要素を取り入れ、冒頭に出てくるバーバリズム的なリズムを使うなど、バルトーク最盛期の意欲的な作品です。

元々ディヴェルティメントというのはイタリア語の「divertire」を語源とした音楽作品で楽しい、面白いなどという意味で、音楽の世界でも形式や編成は自由という、「自由な形式の」曲なので古典的な形式といっても「形式」があるわけではなく、スタイルとして古典派音楽てきなものを踏襲したというレベルです。古典派以降の器楽曲は、形式のしっかりした交響曲に人気を奪われて、自由な形式の作品は廃れていましたが、20世紀になってこのバルトークやストラヴィンスキーなどによって作曲されるようになりました。

2020年6月10日 (水)

今日の音楽 6月10日 未来へ

1998年の邦楽年間ランキング第49位はkiroroの「未来へ」でした。

玉城千春と金城綾乃のデュオKiroro2枚目のシングルで学校の授業や合唱コンクールなどでも歌われ、玉城が中学時代に母親に宛てて書いた曲ということで結婚式で両親に贈る歌としても使われている曲です。

 

2020年6月 9日 (火)

今日の音楽 6月9日 タイタニック

1998年に入ります。オーケストラに復帰した事で、音楽もクラシック中心になって来て、邦楽も洋楽も殆ど聴かなくなって来ました。
知っている曲が、この年から極端に少なくなってしまいますので、テンポは速まります。

1998年は長野オリンピックが開催された年でした。

1998年の日本での映画興行収入第1位は、「タイタニック」でした。1912年4月14日に処女航海中の最新鋭の豪華客船タイタニック号が謎の沈没をして1500人を超える犠牲者を出した実際の事故は、謎が多かった事もあり、さまざまな小説や映画で取り上げられましたが、今回の作品は、船客の上流階級の少女と下層階級の青年の恋愛に主軸をおいた作品として描かれました。

監督はジェームズ・キャメロン、主人公ジャックはレオナルド・デカプリオ、ヒロインはケイト・ウィンスレットが演じました。
主題歌は、ゼリーヌ・ディオンの「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」でした。

 

 

2020年6月 8日 (月)

今日の音楽 6月8日 交響曲第9番「合唱つき」

1997年秋の第5回定期演奏会は、ベートーヴェンの第九でした。

ブランクが長かったためにオーケストラに入る事に躊躇していたのですが、第九が弾きたくて入団したのですから、リハビリにも力が入りました。コントラバス奏者にとっては、この曲の魅力はなんと言っても、第4楽章のレシタティーヴですが、第九の魅力はそれだけではありません。

試行錯誤をしながら歓喜の歌を導いていくという全曲を通じてのストーリー性を持ちながらも交響曲として完成させた画期的な作品です。
元々がイタリアオペラやカンタータなどの序曲にあたるシンフォニアが発展し、独立した器楽曲となり、ハイドン、モーツァルトが発展させた交響曲という音楽ジャンルをさらに発展させたのがベートーヴェンです。ベートーヴェンは、それまで中間楽章に舞曲が入っていたものを第3番で「スケルツォ」を入れる事で新しい交響曲の世界を一歩を踏み出しました。さらに第5番「運命」では全楽章をひとつの思想で作曲し、第6番「田園」では標題音楽としての交響曲を作曲するなど、さまざまな実験を試みています。

そして完成させたのが第九。第1楽章では5度下降の序奏からはじまり、4度下降から始まる第1主題。第2楽章ではオクターヴ下降から始まるスケルツォ、第3楽章は4度下降から始まる第1主題、2度下降が繰りえされる第2主題を持つ緩徐楽章。これらの音楽をすべて「歓喜の歌ではない」と否定して、上昇下降を繰り返す「歓喜の歌」を導き出します。行進曲風に、と書かれている「歓喜の歌」に続くパートでは全く赴きが異なる音楽が演奏されますが、実は「歓喜の歌」そのものが行進曲風に演奏され、超ハード(演奏的に)な展開部へと続きます。

とにかく第4楽章だけでも名曲ですが、全楽章を通じて演奏すれば、10倍も20倍も楽しめる曲です。
その後第九は第4楽章だけの演奏は経験しましたが、全曲通じての演奏は、現在までもこれ一回だけです。

2020年6月 7日 (日)

今日の音楽 6月7日 メン・イン・ブラック

映画「メン・イン・ブラック」は1997年12月に日本で公開されました。

トミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスが共演するコミカルSF映画。

地球には既に、多くのエイリアンが地球人に化けて住んでいるという設定で、エイリアンの犯罪防止と彼らの存在を世間から隠すことを目的に作られたMIB(メン・イン・ブラック)の活躍をコミカルに描いたものです。現時点では第3作まで作られています。(別にスピン・オフ作品あり)

主題歌はウィル・スミス自身が歌っています。

2020年6月 6日 (土)

今日の音楽 6月6日 ピアノ・ソナタ第2番(ショスタコーヴィチ)

ショスタコーヴィチのピアノ・ソナタ第2番ロ短調op.61は1943年6月6日にモスクワで、ショスタコーヴィチ自身の演奏で初演されました。

ショスタコーヴィチが2曲作曲したピアノ・ソナタのひとつで、交響曲第7番と第8番の間に作曲されています。
前年の10月にショスタコーヴィチのピアノの師であったニコラーエフがチフスで亡くなっており、その思い出に捧げられた作品になっています。

元々4楽章構成だったものを3楽章に変更したり、削除や訂正の痕跡が多かったこと、初演後の評価も低く、ショスタコーヴィチ自身も「くずのような作品」などと言っている事、第1番も決して評価が高くない事なども考えると、どうもショスタコーヴィチにとって、ピアノで形式的な曲を作曲するのが得意ではなかったようです。

 

2020年6月 5日 (金)

今日の音楽 6月5日 マーズ・アタック!

映画「マーズ・アタック!」は1997年3月に日本で公開されました。

火星人が襲来してパニックに陥る地球をコミカルに描いたコメディタッチのSF映画です。
火星人の容貌からしてコミカルなB級映画を思わせるものですが、監督は「バットマン」「シザーハンズ」などのティム・バートン、出演もジャック・ニコルソン、マイケル・J・フォックス、トム・ジョーンズ、ナタリー・ポートマンなど一流。

最終的には、火星人はある周波数の音楽が弱点であることがわかり、全滅するというストーリーもB級。真剣に見ると残念なSFですが、コメディとして見ればありかな、という作品です。

主題歌として、使われたのがトム・ジョーンズが1965年にリリースした「よくあることさ」でした。

2020年6月 4日 (木)

今日の音楽 6月4日 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲

1994年に9年ぶりに高校のOBオーケストラに参加して、音楽をやる楽しさを再認識。会社のクラブ活動でオーケストラがある事は知っていましたが、自分が着いていけるのか二の足を踏んでいたのですが、1997年の演奏会で第九をやるという事を知って、チャレンジしてみたいと思い、入団しました。この年の11月に開かれてパイオニア交響楽団の第5回定期演奏会がこのオーケストラでの初舞台となりました。

その時の前プロが、ワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲でした。

この曲、今に至るまでに覚えているだけで3回は演奏してます。ワーグナーの曲の中ではメロディあり、分散和音ありというコントラバスにとっては美味しい曲ではありますが、ハ長調という事もあって弾きやすい曲でもあります。

中間部のアンサンブルが結構難しいのですが、この部分は殆どコントラバスがお休みという事で、ホントに美味しい曲です。
なので、ブランク後の曲にもピッタリ。でも、こういう曲は逆に成功!と思う演奏がなかなか難しいです。

2020年6月 3日 (水)

今日の音楽 6月3日 出逢った頃のように

1997年の邦楽年間ヒットランキング第45位はEvery Little Thingの 出逢った頃のように でした。

EVERY LITTLE THING(ELT)は、ヴォーカルの持田香織を中心とした、五十嵐充、伊藤一朗の3人のユニット。5枚目のシングルで、ELTとしては珍しい日本語のタイトルでした。前作で初めてオリコン1位になった「For the moment」に続くヒットシングルでオリコン3位まで行きました。これ以降28枚目のシングルまで、オリコン10位以内という記録が続きました。

 

2020年6月 2日 (火)

今日の音楽 6月2日 エヴィータ

映画「エヴィータ」は1997年1月に日本で公開されました。

アルゼンチンのペロン大統領が政権を獲得する前後の時代を舞台にしたミュージカルで、ペロンの2度目の妻で、国民に絶大な人気のあったエヴァ・ペロンの生涯を描いたものです。1976年に発売されたロック・オペラ・コンセプト・アルバム「Evita」を元にミュージカル化されロンドンで上演され翌年にブロードウェイで上演されて、トニー賞を受賞しています。

作曲はアンドリュー・ロイド=ウェバー、作詞はティム・ライス。映画化に際してはエヴァ役はマドンナが演じています。

「泣かないでアージェンティーナ」は第2幕でペロンが大統領に選ばれ、エヴァが官邸のバルコニーからこの国の人々のためになりたいと歌った曲で、カーペンターズやオリヴィア・ニュートン=ジョンなど多くのミュージシャンにカヴァーされています。

2020年6月 1日 (月)

今日の音楽 6月1日 PRIDE

1997年の邦楽年間ヒットランキング第6位は、今井美樹の「PRIDE」でした。

「PRIDE」は今井美樹の12枚目のシングル。テレビドラマ「ドク」の主題歌として採用され彼女の最大のヒットとなりました。
作詞作曲は布袋寅泰。特に歌詞の評価が高く、女性からの人気が高かった印象があります。

 

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