今日の音楽 4月5日 ピアノ協奏曲第3番(ベートーヴェン)
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調op.37は1803年4月5日にベートーヴェンのピアノでアン・デア・ウィーン劇場で初演されました。
ベートーヴェンの5曲のピアノ協奏曲の中で唯一の短調の曲として知られています。本来は1800年の初演を目指して作曲を始めたのですが完成せず、結局1803年の初演の日もピアノパートの譜面は殆ど空白で、ベートーヴェンの即興で演奏されたという逸話があります。
古典的な3楽章構成の曲になっています。第1楽章はハ短調で、冒頭は重苦しい主題で始まりますが第2主題は愛らしい長調のメロディに変わります。この曲はド-ソ ド-ソが主要の動機になっていて、楽章の後半部ではティンパニのソロでド-ソ ドーソが演奏されます。
第2楽章はホ長調の複合三部形式になっていて、第4番同様殆ど独奏ピアノの独壇場の音楽になっています。
第3楽章はロンド形式。ハ短調でトルコ風の主題によって始められ長調の中間部を経てコーダではハ長調になり華麗に終わります。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中では豪華絢爛たる第5番の「皇帝」が最も有名ですが、個人的には瑞々しくベートーヴェンらしさが溢れたこの曲も大好きです。
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