今日の音楽 4月30日 ゲレンデがとけるほど恋いしたい
映画「ゲレンデがとけるほど恋したい」は1995年12月に公開されました。
清水美砂、大沢たかお主演の青春映画。主題歌は広瀬香美で7枚目のシングル。映画主題歌と「アルペン」のCMソングという2つのタイアップを得てヒットしました。
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映画「ゲレンデがとけるほど恋したい」は1995年12月に公開されました。
清水美砂、大沢たかお主演の青春映画。主題歌は広瀬香美で7枚目のシングル。映画主題歌と「アルペン」のCMソングという2つのタイアップを得てヒットしました。
1995年の邦楽年間ランキング第8位は岡本真夜の「TOMORROW」でした。
「TOMORROW」はシンガーソングライター岡本真夜のデビュー曲です。TBSドラマ「セカンド・チャンス」の主題歌にも使われオリコンチャート1位になりました。18歳の頃友人に恋愛の悩みを相談され、それを慰めるために作曲された曲で、この年1月の阪神淡路大震災の復興への応援歌として元気づけられる曲としても200万枚を超える出荷枚数を記録しました。
この「TOMORROW」やZARDの「負けないで」、大事MANブラザーズの「それが大事」などが自分の中で落ち込んだ時に聴く応援歌になっています。
1995年の国内での映画興行収入ランキング第7位は「耳をすませば」でした。
柊あおい原作の漫画を近藤喜文監督でスタジオジブリが制作したアニメーション映画です。
読書好きな女の子月島雫が主人公。古道具屋「地球堂」の老主人西司朗の孫でヴァイオリン職人をめざす天沢聖司との出会いとそれぞれの成長を描いた作品。
この作品の音楽は、ジブリの常連の久石譲ではなく、野見祐二が担当。主題歌は、「カントリー・ロード」で、オープニングではオリヴィア・ニュートン=ジョンがカバーして1976年に日本で大ヒットしたヴァージョンが使われ、エンディングでは月島雫の声を担当した本名陽子のヴァージョン(日本語)が使われました。
ちなみに原曲は、ジョン・デンバーが1971年に発表したもので全米チャートの第2位になった大ヒット曲です。
なお、主人公の月島雫が書いたという設定のスピンオフ「猫の恩返し」が2002年に作られ公開されました。
ヘンデルの「王宮の花火の音楽」は1749年4月27日のアーヘンの和議を祝う祝典の際にロンドンのグリーン・パークで初演されました。
初演当時はジョージ2世の意向で、管楽器と打楽器という編成で行われました。オーボエ24本、ホルン9本、トランペット9本、ファゴット12本とティンパニ3セットという編成になっています。ヘンデル自身は弦楽器を使う事を主張したため、現在ではオーボエとファゴットの部分に弦楽器が使われる版が主流になっています。
序曲、ブレー、平和、歓喜、メヌエットという組曲で一部「水上の音楽」の使いまわしも見られます。
初演時の祝典は、盛大だったものの結局花火が点火しなかったりパビリオンのひとつが火事に見舞われるなど散々なものだったようです。
1995年の日本での映画興行収入ランキング第4位は「マディソン郡の橋」でした。
クリント・イーストウッド監督・主演、メリル・ストリープが共演した作品。アイオワ州の片田舎で出会った平凡な主婦と中年カメラマンの短い不倫を描いたもの。世界的に大ヒットしました。
音楽は「ルーキー」「許されざる者」などクリント・イーストウッドとのコンビなどで多くの映画音楽を手がけたレニー・ニーハウス。
1995年の邦楽年間ヒットランキング第1位はドリームズ・カム・トゥルーの「LOVE LOVE LOVE」でした。
ドリカムの18枚目のシングルで、最大のヒット曲。テレビドラマ「愛してくれと言ってくれ」の主題歌にも使われたバラード。中村正人がデビュー前の20代の頃に当時のガールフレンドにバレンタインのお返しに作詞作曲して送った「ホワイトデー」という曲に、吉田美和が歌詞を付け直して完成した曲だそうです。
コンサートの際には、最後のLOVE LOVE LOVE 愛を叫ぼう 愛を呼ぼうの繰り返しを、観客によるコーラスで締める事になっています。
カラーズ・オブ・ザ・ウィンド Colors of the Wind ヴァネッサ・ウィリアムズ 1995年Billboard年間ヒットランキング第31位 最高位4位
ディズニーのアニメ映画「ポカホンタス」の主題歌。アラン・メンケンが作曲を担当し、アカデミー歌曲賞、ゴールデンブローブ主題歌賞を受賞しました。ヴァネッサ・ウィリアムズの歌唱版は、エンディング・タイトルで流れています。
シューマンのチェロ協奏曲イ短調op.129は1860年4月23日にエーベルトのチェロ独奏でオルデンブルクで初演されました。
シューマンが残した協奏曲はピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲とこのチェロ協奏曲があります。ピアノはシューマンの得意とする楽器であり、ヴァイオリンは当時活躍していたヨアヒムの要請があったのですが、チェロ協奏曲については、シューマンがチェロの音色を好んでいたという理由以外に作曲の経緯は伝わっていないようです。
初演自体がシューマンの死後(シューマンの没年は1856年)になったのは、チェロ・ソロの演奏難易度が高く簡単に演奏できるものではなかったという事が一因と言われています。
全曲にわたってロマン的で抒情的で魅力的な曲です。
1995年の日本での映画興行収入第3位は「フォレスト・ガンプ 一期一会」でした。
ロバート・ゼメキス監督、トム・ハンクス主演のアカデミー作品賞受賞の映画。トム・ハンクスが人より知能指数は劣るが純真な心と周囲の人々の協力を受けて数々の成功を収めていくフォレスト・ガンプを演じていました。フォレストがバス停のベンチに座ってバスを待つ人々に話しかけ自らの過去を回想するという形で進んで行きます。
音楽は、ゼメキス監督とバック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズなどでタッグを組んだアラン・シルヴェストリ。それぞれのストーリーの時代に流行した音楽が使われています。サウンド・トラックは1800万枚の売上を記録しました。
1994年の邦楽年間ランキングの第47位は、松任谷由実の「春よ、来い」でした。
松任谷由実26枚目のシングルでNHK連続テレビ小説「春よ、来い」の主題歌として作られました。その後音楽の教科書に採用され、詞が国語の教科書にも採用され、卒業ソングとしても歌われるようになっています。
文語体の歌詞、ヨナ抜き音階を使って日本調のメロディを採用など我々日本人には妙に心地よい音楽になっていますね。
1994年の邦楽年間ヒットランキング第32位は NOKKOの「人魚」でした。
1984年にデビューし「フレンズ」などのヒット曲を産んだロックバンド レベッカのヴォーカルであったNOKKOが1991年レベッカ解散後に発売し大ヒットとなったのが「人魚」でした。フジテレビ版の「時をかける少女」の主題歌にも使われオリコン2位まで上昇しました。
それまでポップな感じの曲が多かったのですが、この曲は完璧なバラード。歌唱力も要求される曲で、その後安室奈美恵、柴咲コウなど多くの歌手がカバーしています。
1994年12月に、9年ぶりに演奏会に出ました。高校のOBオーケストラです。
プログラムはワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲、バレエ「三角帽子」から3つのダンス、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」でした。
「マイスタージンガー」は初めてでは無いし、他の曲も後年演奏する機会がありましたので、詳しいご紹介は致しませんが、「三角帽子」だけちょっとご紹介。
9年ぶりに楽器を弾くという事で長大なブランクでとっても不安でした。音を出したり音程を取る事は身についているものがあったので、最初は多少戸惑いましたが、次第に慣れて来ましたが、譜面を読んで音楽を作ることは非常に難しかった記憶があります。特に、三角帽子は変拍子ではないものの、2連符などという見慣れないものが出てきたりちょっと苦労しました。今考えれば、そんなややこしい曲では無いんですけどね。
「ご近所の踊り」「粉屋の踊り」「終幕の踊り」の3曲。「三角帽子」は2つの組曲もありますが、全曲以外で演奏されるのはこの3つの曲が多いですね。まあ聞き栄えしますから。ドイツやフランス音楽では味わえないスパニッシュな雰囲気が味わえる名曲です。
映画「平成狸合戦ぽんぽこ」は1994年7月に公開されました。
高畑勲原作、監督のアニメ映画。多摩ニュータウンの開発によって山や森を奪われる狸たちが化学(ばけがく)を駆使して抵抗するというのがストーリーの骨子。
主題歌とエンディング・テーマを担当したのが上々颱風。主題歌は「アジアのこの街で」でエンディングは前年に映画「夜逃げ屋本舗2」の主題歌としても使われていた「いつでも誰かが」です。
1994年の邦楽年間ランキング第22位はMr. Children の「Tomorrow never knows」でした。
Mr. Childrenの6枚目のシングルで最大のヒットとなった曲です。1994年秋の発売だった事もあってシングルでは歴代8位の売上にも係わらず年間ランキングは94年に22位、翌95年も4位どまりでした。
フジテレビのドラマ「若者のすべて」の主題歌などに使われています。
パーシケッティの交響曲第6番「吹奏楽のための交響曲」op.69は1956年4月16日に初演されました。
セントルイス・ワシントン大学吹奏楽団の委嘱で作曲された吹奏楽のための交響曲です。
アマチュア楽団向けの比較的平易な曲になっていますが、終楽章では12の半音が全て用いられる和音をコーダで使うなど現代的な手法も取り入れられています。
4楽章の基本的な交響曲ベースになっていますが、あんまりシンフォニックなものを期待すると、ちょっと違うかなという印象です。
ウィズアウト・ユー Without You マライア・キャリー 1994年Billboard年間ランキング第16位 最高位3位
元々はイギリスのロックグループ バッドフィンガーのピート・ハムとトム・エヴァンスが作って1970年発売のアルバム「ノー・ダイス」に収録した曲でした。シングル発売はされず、日本では「明日の風」のB面に収録されています。
1971年にハリー・ニルソンがカバーしシングル化し全英・全米でヒットチャートの1位の大ヒットとなりました。
その後1994年にマライア・キャリーがアルバム「ミュージック・ボックス」に収録し、シングルカットしヒットさせました。ちょうど発売する1週間前にニルソンが亡くなった事もヒットの後押しをしたようです。曲調はゴスペルコーラスを加えたゴスペル調で、特にヨーロッパではマライア最大のヒット曲となりました。
ドリーブの歌劇「ラクメ」は1883年4月14日にパリのオペラ・コミック座で初演されました。
フランスの小説家ピエール・ロティの自伝的小説「ロティの結婚」を原作とするオペラです。
インドを舞台とした3幕の悲劇です。イギリスの陸軍士官ジェラルドとバラモン教の僧侶の娘ラクメの禁断の恋を中心としたものです。
最も有名な曲は第1幕でラクメと侍女マリカが小川に花を摘みに出かける「花の二重唱」とラクメの歌う「鐘の歌」です。
特に「花の二重唱」は映画やCMで頻繁に使われています。
1994年日本での映画皇后収入ランキング第5位は「ライオン・キング」でした。
アニメ映画としては「アナと雪の女王」「トイ・ストーリー3」に次ぐ興行収入を得ている大ヒット作品。観客動員としては史上最高の動員数を誇るアニメとなっています。
アフリカを舞台にジャングルの王を争う抗争を軸に表現されている映画です。「サークル・オブ・ライフ」「ハクナ・マタタ」と「愛を感じて」がアカデミー歌曲集にノミネートされ、エルトン・ジョンが歌った「愛を感じて」が受賞しています。
1994年の邦楽年間ヒットランキング第2位は広瀬香美の「ロマンスの神様」でした。
広瀬香美の3枚目のシングルで、初のオリコン1位となった曲。「アルペン」のCMソングにも使われました。
合コンでいい男を捕まえたいという女性の気持ちをストレートに表現したもので、内容は冬とは無関係ですが、上記「アルペン」のCMの影響もあり、その後「幸せをつかみたい」「ゲレンデがとけるほど恋いしたい」「真冬の帰り道」など冬ソングのヒットと相まってウィンターソングの定番として親しまれています。
ラヴェルのクープランの墓(ピアノ版)は1919年4月11日に独立音楽協会の演奏会でマルグリット・ロンのピアノで初演されました。
ラヴェル最後のピアノ独奏曲で、フランスのバロック時代の大御所フランソワ・クープランを偲んで、その頃の音楽のスタイルを取り入れた作品として作曲されました。構想を練り始めた時に第一次大戦が勃発しラヴェルも従軍し、除隊後に戦火に散った友人たちの思い出に捧げる6曲の組曲として完成されたものです。
第1曲 プレリュード ジャック・シャルロ中尉に捧げる曲で16分音符による速いテンポの曲。管弦楽に編曲されたものではオーボエソロによって演奏されますが、さすがにピアノ程の速いスピードでは吹けないので、少しテンポは抑えられています。
第2曲 フーガ ジャン・クルッピ少尉に捧げる曲。ピアノ版のみ。
第3曲 フォルラーヌ ガブリエル・ドゥリュック中尉に捧げる曲。フォルラーヌは北イタリアを起源とする舞曲で、組曲の中で最も長い曲です。
第4曲 リゴドン ゴーダン兄弟に捧げる曲。生き生きとした曲です。管弦楽組曲ではメヌエットと入れ替えて最後の曲になっています。
第5曲 メヌエット ジャン・ドレフュスに捧げる曲。愛らしいメロディのメヌエットです。
第6曲 トッカータ 初演者のマルグリット・ロンの夫であったマルリアーヴ大尉に捧げられています。これもピアノ版のみ。
バロック時代のクープランの活躍以後、フランスではフランス革命を初めとした度重なる革命などによって安定した時代が長続きしなかったこともあり、ロマン派までの時代ではドイツやイタリアに比べると音楽の創作は停滞していました。19世紀後半にサン=サーンスやフォーレによって国民音楽協会が立ち上げられ、ようやくフランスの音楽が動き始めました。ラヴェルが、音楽が盛んだったクープランの時代に思いを馳せて作曲した作品です。
パワー・オブ・ラブ The Power of Love セリーヌ・ディオン 1994年Billboard年間ランキング第4位 最高位1位
パワー・オブ・ラブは1985年にジェニファー・ラッシュが歌ったパワーバラード。オーストラリア、イギリスなどで1位になった曲全米では57位でした。その後1987年にローラ・ブラニガンが発売し全米26位となりました。
1991年に「美女と野獣」をヒットさせたカナダの歌姫セリーヌ・ディオンが1993年秋に発売しアメリカでは4週連続1位の大ヒットとなりました。
ファリャの交響的印象「スペインの庭の夜」は1916年4月9日にアルボス指揮マドリード交響楽団とクビレスのピアノ独奏で、マドリード王立劇場で初演されました。
この曲、交響的印象というタイトルがついていますが、いわゆる交響詩の分野の曲で、しかも独奏ピアノつきの協奏的な曲というジャンルを分けにくい曲です。まあ、聴く分にはどうでも良いことですが。
ファリャがパリ滞在中に親交のあったピアニスト リカルド・ビニェスに献呈するためにピアノ独奏の3つの夜想曲として作曲を始めたもののビニェスからの提案で独奏ピアノと管弦楽のための曲に書き換えられたものです。
ビニェスは、ラヴェルとの親交が深く、「古風なメヌエット」「水の戯れ」「亡き王女のためのパヴァーヌ」「鏡」「夜のガスパール」などの初演を担当したフランスの名ピアニストでした。その他にもドビュッシーの「ピアノのために」「版画」「喜びの島」「映像第1集、第2集」や、アルベニス、サティなどの曲も初演しています。
「スペインの庭の夜」は印象主義的な手法で作曲されたもので第1曲 ヘネラリーフェにてはアルハンブラのカリフの夏の離宮でのジャスミンの花が香る夜の花園を表現したもの。第2曲は はるかな踊りというタイトルで場所は不明ですが遠くから異国風の踊りの音楽が聞こえる庭園、第3曲は コルドバの山の庭にて というタイトルで聖体祭の日にジプシーたちが集い踊る姿を現しています。
ポンキエルリの歌劇「ラ・ジョコンダ」は1876年4月8日にミラノ・スカラ座で初演されました。
「ラ・ジョコンダ」というと、ディズニー映画の「ファンタジア」で、カバなどが踊るこのオペラの中の曲「時の踊り」が想起されてしまいます。が、オペラ自体は悲劇で主人公のジョコンダも最後は自害してしまうものです。有名なアリアにも「自殺」などという物騒なものがあって、カバたちの踊りとはあまりにもかけ離れた内容に驚いた記憶があります。
「時の踊り」は第3幕第2場で司法長官アルウィーゼの広間での踊りの場面で演奏される曲。「ファンタジア」以外でもナンシー・シナトラが1962年に「レモンのキッス」というタイトルにアレンジしてヒットさせ、日本ではザ・ピーナッツがカバーしてヒット、その後も小柳ゆきなどがアレンジしてヒットさせています。それ程魅力的なメロディという事です。
モーツァルトのピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491は、1786年4月7日にウィーンのブルグ劇場で開かれた予約音楽会で初演されました。
モーツァルトのピアノ協奏曲の中で短調の曲は有名な第20番とこの曲だけです。しかも20番は第1楽章こそニ短調ですが、第2楽章は変ロ長調(中間部はト短調)で終楽章もニ短調からニ長調になって明るく終わりますが、この24番は第2楽章は変ホ長調ですが、終楽章もハ短調で悲劇的なまま終わる曲です。
元々ニ短調という調性は弦楽器も管楽器も響きの良い曲なので、短調といっても比較的穏やかな調性と言われていますが、ハ短調は非常に陰鬱な調性と言われています。ベートーヴェンの「運命」、コリオラン序曲、ピアノソナタ「悲愴」などがその際たる例です。
フルート(1本)、オーボエ、クラリネット、ファゴットと木管が全て使われ、トランペットも使われているため大きな編成になっています。また木管の響きが非常に美しい(特に第2楽章)曲です。
1994年の日本での映画興行成績第4位は「シンドラーのリスト」でした。
ポーランドでのナチスドイツによるホロコーストを取り上げた作品。ドイツ人実業家オスカー・シンドラーがポーランドで一儲けを目論んで安価な労働力のユダヤ人を労働者として雇い事業を拡大していきますが、やがて自分の工場で働くユダヤ人にも危機が迫り、次第に心境が変化し、自分の工場に必要な人間として「シンドラーのリスト」を作成し1000人以上のユダヤ人を救った実話に基づく映画。スピルバーグが監督し、音楽はジョン・ウィリアムズが担当しました。
アカデミー賞は作品賞、作曲賞など7部門を受賞しました。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調op.37は1803年4月5日にベートーヴェンのピアノでアン・デア・ウィーン劇場で初演されました。
ベートーヴェンの5曲のピアノ協奏曲の中で唯一の短調の曲として知られています。本来は1800年の初演を目指して作曲を始めたのですが完成せず、結局1803年の初演の日もピアノパートの譜面は殆ど空白で、ベートーヴェンの即興で演奏されたという逸話があります。
古典的な3楽章構成の曲になっています。第1楽章はハ短調で、冒頭は重苦しい主題で始まりますが第2主題は愛らしい長調のメロディに変わります。この曲はド-ソ ド-ソが主要の動機になっていて、楽章の後半部ではティンパニのソロでド-ソ ドーソが演奏されます。
第2楽章はホ長調の複合三部形式になっていて、第4番同様殆ど独奏ピアノの独壇場の音楽になっています。
第3楽章はロンド形式。ハ短調でトルコ風の主題によって始められ長調の中間部を経てコーダではハ長調になり華麗に終わります。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中では豪華絢爛たる第5番の「皇帝」が最も有名ですが、個人的には瑞々しくベートーヴェンらしさが溢れたこの曲も大好きです。
モーツァルトのミサ曲ハ長調K.317「戴冠式ミサ」は1779年4月4日に初演されました。
ミサ曲第15番のミサで、元々戴冠式のために作曲されたものではなく、初演も復活祭の日の4月4日でした。
通常の「キリエ」「グローリア」「クレド」「サンクトゥス」「アニュス・デイ」というミサ通常式文に従って作曲されていますが、この曲では「サンクトゥス」と「アニュス・デイ」の間に「ベネディクトゥス」を入れています。
後日1791年にプラハで行われたレオポルド2世の戴冠式でサリエリの式で演奏され、それから「戴冠式ミサ」と呼ばれるようになりました。モーツァルトのミサ曲の中では最もポピュラーな曲となっています。
今日から1994年の音楽に入ります。邦楽の年間ヒットランキング第1位は Mr.CHILDRENの「innocent world」でした。
Mr.Childrenの5枚目のシングルで初のオリコン1位を獲得した曲です。この曲のヒットによりMr.Children(以降ミスチル)の知名度が一気に上がり過去のCDも再びチャートインするという現象が起きました。
Innocent worldは、桜井和寿の作詞作曲による曲でコカ・コーラの「アクエリアス」のCMソングにも起用されました。
ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第1組曲は1911年4月2日にピエルネ指揮コロンヌ管弦楽団によって初演されました。
「ダフニスとクロエ」はディアギレフ率いるバレエ・リュスの依頼で、2~3世紀にギリシャのロンゴスによって作られたと伝えられている恋愛物語のバレエ化作品。音楽自体は合唱を含む大規模な編成による作品になっています。
このバレエの中から2つの組曲が作られています。第1組曲はバレエの完成の前に第1場後半から第2場にかけての音楽(夜想曲-間奏曲-戦いの踊り)を抜き出して先に初演されました。バレエの完成にはさらに1年を要し、1912年の春のシーズンに初演されましたが、このシーズンにはドビュッシーの「牧神の午後」がメインとしてプログラムされており、ディアギレフも「ダフニス」に対する熱が冷めてしまった事もあって、稽古不足などもあり初演は巧く行かなかったようです。
第2組曲は第3場の(夜明け-無言劇-全員の踊り)を抜き出してバレエ初演の翌年に初演していますが、こちらは現在でもラヴェルの曲の中で最も人気のある曲のひとつになっています。
とは言っても、この第1組曲もとても素敵な曲なのですが、第2組曲に比べると殆ど演奏されないのが残念です。
1993年の邦楽年間ランキング第47位は、財津和夫の「サボテンの花」でした。
昔の曲が、テレビや映画の主題歌として取り上げられヒットするというのは少ない事ではありません。先週取り上げた、森田童子の「僕たちの失敗」もそういうヒット曲でした。
「サボテンの花」は財津和夫がチューリップ時代の1975年に発表し、当時もヒットした曲です。テレビドラマ「ひとつ屋根の下」の主題歌として歌われたのは、チューリップ解散後財津がソロでリメイクして歌ったもの。ドラマではさらに「ひとつ屋根の下バージョン」が録音されました。そのため1993年には同時期にチューリップの「サボテンの花」と、財津のオリジナル盤の「サボテンの花」、そして「ひとつ屋根の下バージョン」の3つが発売または再発される事になっていました。
年齢的には、私の中ではチューリップと言えば「心の旅」なんですけどね。