今日の音楽 10月5日 オルフェオとエウリディーチェ
グルックの歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」は1762年10月5日にウィーンのブルク劇場で初演されました。
ギリシア神話に基づく話で、死んでしまった妻エウリディーチェを連れ戻すために黄泉の国へ向かいオルフェオが、神々の憐れみによって、何があってもエウリディーチェを振り返って見ない事を条件にエウリディーチェを連れ戻す事を許されます。恐怖や誘惑など様々な試練を乗り越えてエウリディーチェを連れて地上へ向かうものの、自分を一切振り返らないオリフェオに不審をいだいてエウリディーチェが途中で歩みを止めてしまい、オルフェオはエウリディーチェの方を振り向くと同時にエウリディーチェは倒れて息絶えてしまいます。
オルフェオは嘆き自殺を決意しますが、その時愛の神が現れエウリディーチェは再び息を吹き返す。というストーリーです。元のギリシア神話ではエウリディーチェは生き返りませんので、これはハッピーエンドにするために脚色されたものです。
日本でも、日本書紀に記されたイザナギとイザナミで似たような話がありますが、日本の場合はイザナギが腐敗してしまった妻イザナミの姿を見てしまい、地上へ逃げ帰って黄泉の国と地上の境目黄泉比良坂の出口を大岩で塞いで難を逃れますが、イザナミが恨みから「お前の国の人間を1日1000人殺してやる」と言うと、イザナギは「それならば私は1日1500人の子を産ませよう」と応じ、これによって人間には寿命ができたという話になっています。
閑話休題。グルックのオペラの中で最も有名なのが第2幕第2場で天国の野原で精霊たちが踊る場面の音楽「精霊の踊り」です。クライスラーがヴァイオリン用に編曲したり、フルート独奏の定番曲としても知られています。
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