今日の音楽 10月19日 ヴァイオリン協奏曲(シベリウス)
シベリウスのヴァイオリン協奏曲ニ短調op.47(1905年改訂版)は1905年10月19日にハリールのヴァイオリン、リヒャルト・シュトラウスの指揮でベルリンで初演されました。
ヴァイオリン協奏曲といえば、特にロマン派以降はヴァイオリンのヴィルトーゾの技巧を披露するための曲が多いこともあり、また決して大きな音とは言えないヴァイオリン1本でオーケストラと共演するという事もあって、オーケストラは控えめで、時として伴奏として目立たずなんていう事もあって、ピアノ協奏曲や管楽器の協奏曲に比べると、オーケストラは退屈な曲が多いものです。
かと言って、ロマン派以降でも本来の意味でヴァイオリンとオーケストラが協奏する曲も無いわけではありません。その代表がブラームスのニ長調の協奏曲であり、このシベリウスのニ短調の協奏曲だと思います。
シベリウス自身は若い頃はヴァイオリニストを目指していたのですが、あがり症のため断念した事もあり、ヴァイオリンを得意としていたため曲中には難しい技巧を取り入れてはいますが、全体の流れとしてはシンフォニックな曲になっています。
シベリウスらしい曲想の第1楽章や、ティンパニなどに刻まれるリズムに乗って開始される非常にリズミックな第3楽章も良いですが、個人的には第2楽章がお奨め。緩徐楽章ではありますが、冒頭から静けさよりも厳粛な雰囲気を醸し、ドラマチックに展開していく素敵な楽章です。
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