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2019年9月11日 (水)

今日の音楽 9月11日 アマデウス

映画「アマデウス」は1985年2月に日本で公開されました。

ピーター・シェーファーによるモーツァルトとサリエリの人生を描いた戯曲を映画化したもの。史実に沿ったものではありますが、大きく脚色されていて本当の史実とは異なっています。

主人公はモーツァルトですが、この作品の本当の意味での主役はサリエリです。天真爛漫で天才であったモーツァルトがザルツブルクの宮廷音楽家として雇われた時に、保守派の音楽家たちから疎まれ蔑まれたモーツァルトを表面上理解したふりをして、実は他の音楽家たちより強く彼への嫉妬心と憎しみをもった存在としてサリエリは描かれています。

この映画ではモーツァルトにレクイエムを依頼したのは、モーツァルトを衰弱させる目的だったサリエリという事になっていますが、現在の研究の結果としてはヴァルゼック伯爵という田舎の領主が自分の作品という事で発表するために秘密裏に依頼したというのが定説になっています。またサリエリは精神病で入院したわけではなく通風などによって死の直前まで入院していたという事もわかっています。

というようにこの映画は伝記映画と思って見てはいけない作品で、娯楽作品として見てもらいたい映画です。
映画では、下品で野卑なモーツァルトを選んだ神へのサリエリの反逆が大きなテーマになっています。

この映画では、モーツァルトの作品があちらこちらで使われています。冒頭の「ドン・ジョヴァンニ」の序曲の冒頭の音楽に続いて演奏されるのが交響曲第25番です。この25番は、モーツァルトの交響曲の中では、たった2曲しかない短調の曲です。有名な40番と同じト短調という事で初期の作品の中では最も知られた交響曲でした。

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