今日の音楽 8月5日 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ
1984年の日本での映画興行ランキング第18位は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」でした。
セルジオ・レオーネ監督の遺作で、代表作のひとつでもある作品。ギャング映画と言えばそうなのですが、そこに友情や愛情が密に絡んでいる上に少年時代から壮年までが描かれている長大かつ奥深い作品です。
カンヌ国際映画祭では高い評価を得たにもかかわらず、長い上に、時が上ったり下ったりと複雑な事もあって、アメリカの初回公開では制作会社が切り貼りや短縮が行って結局批評家から酷評される結果となったようです。日本やヨーロッパではオリジナルで公開されて高い評価を得たため、レオーネが再編集して229分の完全版を再公開してギャング映画の最高傑作という評価を得るようになりました。
2014年のニューヨーク映画祭ではエクステンデッド版として251分の作品が公開されていますが、こちらは私は見ていません。
主演はヌードルス役のロバート・デ・ニーロ。ヌードルスが愛するデボラの少女時代を演じたのがこの映画がデビューとなったジェニファー・コネリーでした。
私も非常に好きな映画なので、映画の内容については別の機会に語ることもあるかもしれませんが、この作品の評価を押し上げたのが、エンニオ・モリコーネの音楽でした。サウンドトラックだと15曲の曲が入っていますが、どの曲もとても素晴らしく捨て曲のような音楽は皆無。
スタンダード曲の「アマポーラ」はモリコーネの作曲ではありませんが、これが色々な場面で、時にはストリングスで美しく時にはジャジーに、アレンジを変えて使われてアレンジャーとしての手腕も発揮しています。圧巻は「デボラのテーマ」と「アマポーラ」が掛け合う曲。
タイトル曲「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」、「少年時代の思い出」、「ともだち」など、どれを取っても素敵な曲ばかり。ミュージカル映画を除けば、映画全体の古今東西の映画音楽の中で、私が最も好きな映画音楽です。
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