今日の音楽 7月17日 水上の音楽
ヘンデルの「水上の音楽」は1717年7月17日にジョージ一世のテムズ川で舟遊びのコンサートで初演されました。
ヘンデルは元々ドイツで活躍していた作曲家で1710年25歳の時にハノーファー選定候の宮廷楽長になりましたが、ハノーファーに戻る約束だったにも係わらず訪問したイギリスにそのまま住み着いてしまいました。ところが1714年にイギリスのアン女王の死去にともない、ハノーファー選定候がイギリス王ジョージ一世として迎えられることになってしまい、ジョージ一世への不義理のお詫びとして舟遊びのために作曲したのが「水上の音楽」です。。。。というのが昔の定説になっていましたが、現在ではジョージ一世は全くわだかまりを持っておらず、良好な関係を保ったというのが現在の定説です。
これとは別に1736年のプリンス・オブ・ウェールズの妃を迎えるための舟遊びの音楽も作曲されており、現在の水上の音楽は、数度に分けて作曲・演奏されたものを合体させたものと推測されています。
この曲は一旦オリジナルの管弦楽譜が遺失されてしまいましたが、その後出版されたパート譜やチェンバロ編曲版などを元に復元されたものが新ヘンデル作品全集に含まれるレートリッヒ版で3つの組曲からできています。第1組曲はオーボエとホルンが主体、第2組曲はトランペットが主体、第3組曲はフルートとリコーダーが主体になっています。このほかには20曲からなるクリュザンダー版や6曲からなるハーティ版など復元版が複数存在しています。
第1組曲は「序曲」、「アレグロ」、「メヌエット」、「エアー」「ホーンパイプ」など有名な曲がたくさん入っていて全体の半分の時間ながら楽しい組曲になっています。その他に第2組曲の「アラ・ホーンパイプ」はよく知られた曲です。
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