今日の音楽 6月13日 マンフレッド
シューマンの劇音楽「マンフレッド」op.115は1852年6月13日にヴァイマルにおいてフランツ・リストの指揮で初演されました。
「マンフレッド」はバイロンによる劇詩でニーチェの超人思想にも影響を与えたもの。ユングフラウの城郭を舞台にマンフレッドと魔女、精霊たちによって行われた形而上学的対話が展開されます。神ほどの万能感を獲得したマンフレッドは愛する人を失うという過去を持ち、その記憶を失いたくて精霊を呼び出し「忘却」を要求するが拒絶されます。「獲得」は自由なのに「喪失」は思いのままにならないと悟ったマンフレッドが「喪失」の最高形態の「死」の問題に立ち向かう、というストーリー。
劇音楽「マンフレッド」はこの劇詩シューマンが独唱・合唱とオーケストラによる劇音楽として作曲したもので序曲と15の場面でなっています。この曲自体はあまり演奏される事はありませんが、序曲はしばしば演奏されます。
ただ、シューマンの序曲って、あんまり面白く無いです。序曲といってもオペラを殆ど書かなかったシューマンの序曲はもっぱら演奏会用序曲と劇音楽の序曲。数年前にこの曲を演奏しましたが殆ど記憶に残っていません。
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