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2019年6月30日 (日)

今日の音楽 6月30日 吹奏楽のための組曲第2番

ホルストの「吹奏楽のための組曲第2番」の最終稿は1922年6月30日に王立軍楽学校の吹奏楽団の演奏でロイヤル・アルバートホールで初演されました。

1911年に第3楽章を除く3楽章の形式で作曲されましたが1921年に軍楽隊の編成が変更されたため改訂されて4楽章形式で初演されました。各楽章ともにイングランドの民謡や舞曲を題材にしています。
第1楽章は行進曲で、ダンス曲「グローリシャーズ」、水夫の歌「スワンシー・タウン」、「クローディ・バンクス」が用いられています。
第2楽章は無言歌。「私の恋人を愛す」が用いられています
第3楽章は鍛冶屋の歌。1916年に作曲した「6つの合唱曲」で採用した「鍛冶屋の歌」を転用しています。
第4楽章はダーガソンによる幻想曲。「ダーガソン」とよばれる8小節の循環旋律が一貫して演奏され、対旋律に「グリーンスリーブス」が用いられています。弦楽合奏のための「セントポール組曲」にも使われています。

 

2019年6月29日 (土)

今日の音楽 6月29日 蒲田行進曲

映画「蒲田行進曲」は1982年10月に公開されました。

「蒲田行進曲」は「熱海殺人事件」などと並ぶつかこうへいの代表作のひとつで、「新撰組」を撮影中の東映京都撮影所を舞台に、土方歳三演じる倉岡銀四郎(風間杜夫)、それを慕う大部屋俳優のヤス(平田満)が銀四郎の子を孕んだ売れなくなった女優の小夏(松坂慶子)を押し付けられ、彼女を養っていくために大怪我は必至、下手をすれば命を失う可能性もあるという池田屋事件の階段落ちに挑戦するというお話。

元々は松竹の蒲田撮影所を舞台としていたものなので蒲田行進曲というタイトルとなっていますが、実際の原作は京都を舞台にしていました。

主題歌の「蒲田行進曲」は元々はプラハ生まれの作曲家フリムルのオペレッタ「放浪の王者」の旋律に堀内敬三が歌詞をつけて1929年の松竹映画「親父とその子」の主題歌として発表され流行歌となり、松竹キネマ蒲田撮影所の所歌として採用されていた曲です。

松竹の蒲田撮影所は1920年にオープンしましたが周囲の町工場の騒音がトーキー化にともない支障をきたすようになったため1936年に大船撮影所に移転しています。その跡地は高砂香料工業を経て大田区民ホール「アプリコ」などがあるアロマスクエアとなっています。

2019年6月28日 (金)

今日の音楽 6月28日 序奏とアレグロ(エルガー)

エルガーの序奏とアレグロop.47は1905年6月28日にイェール大学で初演されました。

数年前の「威風堂々」の成功で絶頂期にあった頃のエルガーの作品。合奏協奏曲のスタイルをとったもので、各4部のトップ奏者をソロとした弦楽合奏の作品です。主題はウェールズ民謡から引用されています。

 

2019年6月27日 (木)

今日の音楽 6月27日 Yes My Love

1982年の邦楽年間ランキング第31位は矢沢永吉の Yes My Loveでした。

Yes My Loveは、矢沢永吉11枚目のシングルで、コカコーラのCMソングとして使われヒットしたバラード曲です。CMではサビの Yes My Loveを Yes Coke Yes に歌詞を変えて歌っています。

コカコーラのCMソングとしては1980年の7枚目のシングル「THIS IS A SONG FOR COCA-COLA」がありますが、商品名が前面に出ている曲のため、NHKは勿論、キリンビールがスポンサーだった「ザ・ベストテン」でも取り上げられず露出が少なかったという事もあって、今回はこのような別歌詞が使われるようになったのかとも思われます。

2019年6月26日 (水)

今日の音楽 6月26日 ポルターガイスト

ホラー映画であり、ポルターガイスト現象という流行語を生んだ映画「ポルターガイスト」は1982年7月に公開されました。

スピルバーグが脚本、製作を担当したことでも話題になった映画です。墓地を潰して作られた新興住宅街で暮らしているスティーヴ一家に起こり超常現象、やがて末っ子のキャロル・アンがクローゼットに吸い込まれ別世界へ消えます。娘を救出するために霊媒師のタンジーナに助けを求めます。という内容。

音楽は、映画音楽の大家ジェリー・ゴールドスミスが担当し、主題曲(アンのテーマ)はホラー映画とは思えない、少年少女合唱が入るほのぼのとした曲です。

2019年6月25日 (火)

今日の音楽 6月25日 グロリア

グロリア Gloria ローラ・ブラニガン 1982年Billboard年間ランキング第75位 最高位2位

ローラ・ブラニガンは1957年に生まれ2004年に47歳の若さで脳動脈瘤で早逝した女性歌手です。惨めな生活を送っている主人公がグロリア(空想上の女性)を思い浮かべることで、生活が楽しくなるという内容のもの。元々はイタリアの男性歌手によるもので、ローラが英語に歌詞を書き換えて歌ったものです。

とっても元気が出るポップな曲です。

2019年6月24日 (月)

今日の音楽 6月24日 すみれSeptember Love

1982年の邦楽年間ランキング第21位は、一風堂の「すみれ September Love」でした。

一風堂は土屋昌巳を中心とした1979年に結成されたロック・バンド。活動期間は約5年と短かった中で10枚のシングルと4枚のアルバムを発売しました。すみれ September Loveはカネボウ化粧品のCMソングに採用されて45万枚の売上を記録しています。

(You Tubeはありませんでした)

 

2019年6月23日 (日)

今日の音楽 6月23日 ブレードランナー

映画「ブレード・ランナー」は1982年7月に日本で公開されました。

近未来、人造人間(レプリカント)が感情が芽生え人間に反旗を翻すようになり宇宙植民地を脱出して人間社会に紛れ込むようになります。それを判別して射殺するのがブレード・ランナーとよばれる専任捜査官です。

退職していたが呼び戻されたブレード・ランナーのデッカード(ハリソン・フォード)がレプリカント開発者タイレル博士の秘書であるレプリカントのレイチェル(ショーン・ヤング)に惹かれて行くというストーリー。音楽はヴァンゲリスが担当しました。

2019年6月22日 (土)

今日の音楽 6月22日 ロデオ

コープランドの「ロデオより4つのダンスとエピソード」は1943年6月22日にニューヨーク・フィルの野外コンサートで初演されました。

コープランドがモンテカルロ・ロシアバレエ団の委嘱によって1942年に作曲したバレエ音楽から4曲を抜粋したもの。
カウボーイの休日、畜舎の夜想曲、土曜の夜のワルツ。ホーダウンの4曲で、最終曲のホーダウンはアメリカ民謡の「ナポレオンの退却」に基づく曲で、ロックバンドのエマーソン・レイク・アンド・パーマーもロック風にアレンジしたり、CMに使われたりと親しまれています。

とても楽しい曲で、アメリカン・クラシック音楽は肩が凝らずに楽しめる曲が多いですね。

2019年6月21日 (金)

今日の音楽 6月21日 仮面舞踏会

ハチャトゥリャンの仮面舞踏会は1941年6月21日にモスクワのヴァスタンゴフ劇場で初演されました。

「仮面舞踏会」はミハイル・レールモントフの4幕10場の戯曲のための劇音楽として作曲されました。帝政ロシア末期の貴族社会を舞台に、ロシアの貴族社会の特殊性の表現と批判を内容とするものでした。

1944年にこの戯曲の中から5曲を選んで二管編成のオーケストラのための組曲として再編成しており、近年はこの組曲版がよく演奏されます。

第1曲の「ワルツ」は浅田真央をはじめフィギュア・スケートのプログラムとしてしばしば取り上げられ、有名な曲です。
第2曲の「ノクターン」はヴァイオリン・ソロを中心とした曲
第3曲の「マズルカ」は軽快な舞踏曲
第4曲の「ロマンス」は劇中では悲劇のヒロインが歌った曲で物悲しい曲です
第5曲の「ギャロップ」はコミカルな曲
ハチャトゥリャンの曲は、メロディの美しさやコミカルなメロディなど、楽しく聴ける曲が多いのですが、コントラバス弾きの私としては、ちょっと微妙・・・というか、弾く立場では最も苦手な作曲家の一人です。なにしろ、殆ど低音金管楽器と打楽器の役目なので、音が単音(ひとつ音を出すと休み、の繰り返し)なので、概ね初見でも弾けちゃう、奥が深い音楽では無いので、初見で弾けちゃうと、この後はあまり進歩していかないから面白くない。という事です。

聴くのには良いんですけどね。

2019年6月20日 (木)

今日の音楽 6月20日 クラシックス・オン45

クラシックス・オン45 Hooked on classics ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 1982年Billboard年間ランキング56位 最高位10位

ディスコブームの中、色々な音楽素材をディスコ音楽にしてしまおう、という流れの中でクラシック音楽も標的にされたのが、フックと・オン・クラシックのシリーズです。

エレクトリック・ライト・オーケストラでストリングスを担当していたルイス・クラークがアレンジと共にイギリスの名門オーケストラのロイヤル・フィルを指揮して発売したもので、最も売れたクラシック音楽とされています。

パート3まであるフックと・オン・クラシックスやフックト・オン・チャイコフスキー、フックト・オン・メンデルスゾーン、フックト・オン・ロマンスなどを集めたアルバムもヒットしました。

パート1のフックト・オン・クラシックスはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番から始まりベートーヴェンの交響曲第9番までクラシック音楽の有名な旋律が10曲が次々と演奏されます。この後、これを真似たものもたくさん発売されましたし日本でも羽田健太郎がフックト・オン・スペインやフックト・オン・モーツァルトなどを録音しましたが、元祖にはかないませんでした。

 

2019年6月19日 (水)

今日の音楽 6月19日 シルエット・ロマンス

大橋純子の歌った「シルエット・ロマンス」は1982年の邦楽ランキング第18位でした。

1980年代を代表する作曲作詞のコンビといえば来生たかお、来生えつこの姉弟でした。1970年代後半の「マイ・ラグジュエリー・ナイト」のヒットをスタートに、1981年の「セーラー服と機関銃」の大ヒットでブレークしたコンビは、中森明菜、河合奈保子など多くの歌手に楽曲を提供し多くのヒット曲を生んでいます。来生たかおは本来シンガー・ソングライターなので、そのほとんどの曲をセルフ・カバーしているのも特徴です。

シルエット・ロマンスは、サンリオの「シルエットロマンスシリーズ」のイメージソングとして作曲されました。実力派シンガーの大橋純子が歌う事が決まっていたため、歌唱力を引き出せる歌という事で作った曲で、音の跳躍や、複雑なコード進行が取り入れられた曲になっています。

 

2019年6月18日 (火)

今日の音楽 6月18日 ひめゆりの塔

映画「ひめゆりの塔」は1982年6月に公開されました。

第二次大戦沖縄戦の末期に看護要員として第三外科壕に従軍し多くの戦死者を出した「ひめゆり学徒隊」を慰霊するために現在の糸満市に建てられたのがひめゆりの塔です。

この悲劇については多くの映画やドラマで伝えられています。4回目の映画化になったのが、この「ひめゆりの塔」でした。栗原小巻、古手川祐子、大場久美子などが出演しています。

主題歌はさだまさしの「しあわせについて」。

 

2019年6月17日 (月)

今日の音楽 6月17日 愛はかげろうのように

愛はかげろうのように I've never Been to Me  シャーリーン 1982年Billboard年間ランキング 38位 最高位3位

「愛はかげろうのように」は1976年にランディ・クロフォードのアルバムに収録されたのが最初でした。その他ナンシー・ウィルソンやウォルター・ジャクソンによっても録音されナンシー・ウィルソンのバージョンはBillboardのR&Bチャートの第47位まで上昇しました。

1978年2月にはメアリー・マクレガーが歌唱してBillboardのイージー・リスニングチャートの29位になり、その他多くの歌手によって歌われています。

シャーリーンは1977年に発売したアルバム「シャーリーン」の3枚目のシングル版としてリリースしましたがBillboard最高位97位であまりヒットしませんでしたが、1982年にラジオ局の放送をきっかけに人気が急上昇し世界的な大ヒットまで昇りました。

このように、この曲はヒットするまでに多くのカバーが存在するという稀有な曲で、ヒットの後も多くのカバーが生まれました。日本でも小柳ゆき、岩崎宏美などが歌っていますが、椎名恵が1986年にカバーした「Love is all ~愛を聴かせて~」がよく知られています。

2019年6月16日 (日)

今日の音楽 6月16日 ウェディング・ベル

1982年の邦楽年間ランキング第13位はシュガーの「ウェディング・ベル」でした。

「ウェディング・ベル」はシュガーのデビュー曲です。シュガーは3人組のコーラス・グループですが初期はバンドとして楽器を演奏しながら歌っていました。後にコーラスに比重を移し楽器なしで歌う事もありました。グループ名は「自分たちがしお(塩)らしくない」からだそうです。

「ウェディング・ベル」はキレイなコーラスと、自分を振って他の女の子と結婚してしまう男に対して結婚式の場で「悪態」を囁くというギャップの面白さがヒットを生んだのでしょう。基本的なメロディを使いまわして新婚にもかかわらず仕事の付き合いなどで一緒に時間を過ごしてくれない夫に対する不満を歌う「ウェディング・ベルⅡ」も同年の11月に発売しています。

シュガーは1987年に解散しましたが、リーダーのモーリが1990年に出産直前に29歳で亡くなっています。

2019年6月15日 (土)

今日の音楽 6月15日 化石の荒野

映画「化石の荒野」は1982年4月に公開されました。

原作は西村寿行のミステリー・アクション小説。「君よ憤怒の河を渉れ」や「黄金の犬」「犬笛」などで知られる作家ですが、残念ながら映画がどれも面白く無かったのが原因か、原作を読む気にはならず、1冊も読んでいません。スミマセン。

上記の3作品の実績から西村作品の映画はヒットしないというジンクスがあり、この作品は金塊探しイベントなどで公開前に盛り上げようとしたものの惨敗に終わってしまい、これ以降は映画化されることはありませんでした。

「化石の荒野」は、警視庁の刑事仁科が自宅で三人組の男たちに襲われ、意識が回復すると目の前に拳銃で撃たれた外国人の死体がありました。濡れ衣を着せられた仁科は友人の新聞記者や謎の美女の協力を得て、逃亡しながら事件を追いますが、背後にオホーツクに消えた金塊を巡る巨大な陰謀が潜んでいた、というもの。濡れ衣を着せられた検事が事件を追う「君よ憤怒の河を渉れ」、娘を誘拐された主人公が、捜索の旅の途中で殺人事件の嫌疑をかけられて警察から逃れながら犯人を追い詰めていく「犬笛」・・・どれも設定が非常に似通っていて飽きちゃうんですよね。仁科を演じたのが渡瀬恒彦、謎の女は浅野温子でした。

唯一この映画で素晴らしかったのが主題歌。しばたはつみの歌う「化石の荒野」は日本の映画主題歌の歴史に残る名作のひとつだと思います。

 

2019年6月14日 (金)

今日の音楽 6月14日 バレエ「赤いけしの花」

グリエールのバレエ「赤いけしの花」op.70は1927年6月14日にファイエルの指揮でボリショイ劇場で初演されました。

革命を題材としたバレエ音楽。ロシア五人組以来のオリエンタリズムの傾向を持つ3幕のバレエ作品です。中国の港を舞台にソ連船の船長と酒場で働く少女の恋物語を中心に、ソ連の船員と中国の労働者の連隊が描かれる当時の体制賛美の内容になっています。

特に第1幕最後の「ロシア水夫の踊り」が名高く、この曲はロシア民謡「小さなりんご」の旋律が使われています。6曲を抜粋した組曲版もあります。

 

2019年6月13日 (木)

今日の音楽 6月13日 マンフレッド

シューマンの劇音楽「マンフレッド」op.115は1852年6月13日にヴァイマルにおいてフランツ・リストの指揮で初演されました。

「マンフレッド」はバイロンによる劇詩でニーチェの超人思想にも影響を与えたもの。ユングフラウの城郭を舞台にマンフレッドと魔女、精霊たちによって行われた形而上学的対話が展開されます。神ほどの万能感を獲得したマンフレッドは愛する人を失うという過去を持ち、その記憶を失いたくて精霊を呼び出し「忘却」を要求するが拒絶されます。「獲得」は自由なのに「喪失」は思いのままにならないと悟ったマンフレッドが「喪失」の最高形態の「死」の問題に立ち向かう、というストーリー。

劇音楽「マンフレッド」はこの劇詩シューマンが独唱・合唱とオーケストラによる劇音楽として作曲したもので序曲と15の場面でなっています。この曲自体はあまり演奏される事はありませんが、序曲はしばしば演奏されます。

ただ、シューマンの序曲って、あんまり面白く無いです。序曲といってもオペラを殆ど書かなかったシューマンの序曲はもっぱら演奏会用序曲と劇音楽の序曲。数年前にこの曲を演奏しましたが殆ど記憶に残っていません。

2019年6月12日 (水)

今日の音楽 6月12日 ロザーナ

ロザーナ Rosanna  TOTO  1982年Billboard年間ランキング14位 最高位2位

TOTOは1976年に結成されたロック・バンド。バンド名の由来は不明で、その時々によって説明が異なっているようです。(日本の陶器メーカーのTOTOから取ったというのも、人気が高かった日本へのリップサービスらしい、その他「オズの魔法使いの犬の名前」など諸説あるようです)

聴きやすいAORサウンドのロック・バンドで、中心メンバーのドラマー ジェフ・ボーカロのリズムを特徴とするサウンド。ボーカロはリズム・ヘリテージの「スワットのテーマ(反逆のテーマ)」にも参加した凄腕のドラマーで16ビートを多用するだけでなくハネやウネリを効果的に使ってTOTOのサウンドを作り上げています。「ロザーナ」では16ビートのハーフ・タイム・シャッフルを多用しています。

「ロザーナ」はアルバム「TOTO Ⅳ~聖なる剣」に収録され1983年にグラミー賞最優秀レコード賞を受賞しています。

 

2019年6月11日 (火)

今日の音楽 6月11日 交響曲第4番「悲劇的」

1982年の高校OBオーケストラの演奏会のメイン曲はシューベルトの交響曲第4番ハ短調「悲劇的」D417でした。

「悲劇的」という名前はシューベルトが後に名づけたもので、冒頭から聞いていくと真に悲劇的な雰囲気なのですが、どうも私個人的にはしっくり来ない。第1楽章途中に出てくる「タンタカ・タ・タ・ター」というようなリズムが「悲劇的」にはそぐわない、転調がやたらに多い、展開部があるんだか無いんだかわからない、コーダの部分が意味不明。第2楽章はシューベルトらしい美しい音楽ですが、第3楽章はメヌエット楽章なのですが、スケルツォ的でもあり転調が多い。終楽章も展開部が短くて主題に頼ったような構成。

という事で、あんまり演奏されませんが、この貴重な曲を演奏できた事が逆に良かったと思います。

2019年6月10日 (月)

今日の音楽 6月10日 チャコの海岸物語

1982年の邦楽ランキング第8位は、サザン・オールスターズの「チャコの海岸物語」でした。

「チャコの海岸物語」はサザンの14枚目のシングル。サザンとしては異質な曲でグループサウンズや歌謡曲を意識した曲。チャコは元歌手でディレクターの飯田久彦、歌詞中のミーコは弘田三枝子、ピーナッツはザ・ピーナッツ。歌う時は扮装を含めたパフォーマンスを前面に出す、どちらかといえば色物的な曲でした。

 

2019年6月 9日 (日)

今日の音楽 6月9日 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙

1982年の日本での映画興行成績第9位は 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙(そら)でした。

未だに高い人気を誇る、ガンダムシリーズの最初のアニメシリーズを三部作で映画化した作品の3作目。1979年のテレビアニメは当初視聴率が低く52話の予定が43話で短縮される事が決まったのですが、その頃から人気が出始め1981年の再放送では平均視聴率も10%を大きく超えるものになりました。再放送と同時に劇場版アニメが作られ、第1作がヒットすると続いて第2作 哀・戦士、第3作 めぐりあい宇宙 も公開されヒットし、やがて伝説のアニメ映画となったわけです。

劇場版の第2作、第3作の主題曲は井上忠夫から改名したばかりの元ブルー・コメッツの井上大輔。特にエンディング・シーンでの「めぐりあい」は名曲です。

2019年6月 8日 (土)

今日の音楽 6月8日 炎のランナー

炎のランナー  Chariots of Fire  サウンド・トラック  1982年Billboard年間ランキング第12位 最高位1位

映画はアカデミー賞作品賞を受賞した作品。走る事でイギリス人としてのアイデンティティを掴もうとするユダヤ人のハロルド・エーブラムスと、神のために走るスコットランド人牧師エリック・リデルという2人の実在のランナーを描いた作品。

1924年のパリ・オリンピックの代表に選考された2人だが、100m予選の日が安息日にあたり、神のために走るエリックは棄権するが、イギリス人となることをめざすハロルドは出場し優勝。エリックも代わりに出場した400mで優勝しました。敬虔なクリスチャンでありながら異なる姿勢を取った2人を描いた作品です。

音楽は、ギリシャの作曲家ヴァン・ゲリス。その後日本映画「南極物語」や、「ブレード・ランナー」なども担当しました。

 

2019年6月 7日 (金)

今日の音楽 6月7日 リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲

1982年の高校OBオーケストラの演奏会の中プロは リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲でした。

レスピーギは20世紀初頭に活躍したイタリアの作曲家で、ヴェリズモ全盛のイタリアにおいて独自の音楽を作り上げた作曲家です。フランス印象派とは異なる独特の色彩感の管弦楽法と、古典や古典音楽への復調の傾向も強く、ロッシーニの音楽を主題としたバレエ「風変わりな店」yたローマの風土や歴史を題材としたローマ三部作などが知られています。

そんな中で16世紀から17世紀にかけて作曲されたリュートのための音楽を編曲した「リュートのための古風な舞曲とアリア」は1917年の第1組曲を皮切りに1931年の第3組曲まで3つの組曲が存在しています。

特に第3組曲は、弦楽合奏のために編曲されたもので、セレナード以外の弦楽合奏曲の代表作のひとつとして演奏される機会も多い曲になっています。イタリアーナ、宮廷のアリア、シチリアーナ、パッサカリアの4曲からできていて、非常に優れた作品となっています。弦楽器のみの演奏ですが、豊かな色彩を持ち特にシチリアーナはCMなどに使われています。

演奏は時には美しく、時には力強く、弦楽器の表現力を余す事無く引き出していて、演奏する側もとても楽しい曲です。この曲は演奏会では2回演奏していますが、遊びやアンサンブルの場でも良く弾く曲なので、複数回弾いていると思います。

2019年6月 6日 (木)

今日の音楽 6月6日 聖母たちのララバイ

1982年の邦楽ランキング第3位は岩崎宏美の「聖母たちのララバイ」でした。

元々は日本テレビの「火曜サスペンス劇場」のエンディング・テーマとして1981年に作られたもので、1コーラスのみでレコード発売する予定はありませんでした。ところが放送終了後に作品化の要望が殺到し、この1コーラスのものを視聴者200名へのプレゼントとしたところ35万通を超える応募があり、フルコーラスを録音しなおして発売する事になったわけです。

当時日本テレビはVAPレコードというレコードレーベルを持っていて、同局の番組の音楽はVAPに属していたのですが、岩崎宏美はビクターの所属であり、レコード化するという前提が無かった事が発売が1年も遅れた要因でした。

ところが、先月映画「ファイナル・カウントダウン」の紹介のところで書いたように、「聖母たちのララバイ」のメロディがこの映画の挿入曲と殆ど同じメロディだったことで盗作騒動になり、「聖母たちのララバイ」の作曲者の木森敏之が盗用を認めて作曲が木森とジョン・スコットの併記となったため、外国人の作曲する曲は対象としないというルールのレコード大賞にはノミネートさえされませんでした。

岩崎宏美にとってもこの予期しないヒット曲が代表作のひとつとなるとは、「火サス」のテーマを引き受けた時点では想像もできなかったでしょうね。

火曜サスペンス劇場のエンディング・テーマはこの後は約1年ごとに変更されています。「聖母たちのララバイ」から始まり、5番目までは岩崎宏美が担当しその後様々な歌手が歌っています。岩崎宏美は11番目の「愛という名の勇気」を益田宏美の名前で歌って番組終了までの26曲中6曲を担当しています。

「火曜サスペンス劇場」のテーマ曲は良い曲が多いですが、個人的には
①ハナミズキ 一青窈  ②出逢い 安全地帯 ③名前のない愛でもいい 白井貴子 ④遥かな時を越えて 中村彩花  ⑤ごめんね・・高橋真梨子 ⑥Day by day 沢田知可子 ⑦愛という名の勇気 益田宏美 ⑧あなたの海になりたい 真璃子 ⑨体温 Paradise Lost ⑩横顔 酒井法子・・・こんなカンジかな

 

2019年6月 5日 (水)

今日の音楽 6月5日 レイダース 失われた聖櫃

1982年の日本での映画興行収入ランキング第8位は 「レイダース 失われた聖櫃(アーク)」でした。

ジョージ・ルーカス製作総指揮、スティーヴン・スピルバーグ監督というゴールデン・コンビによる冒険活劇映画。主演はハリソン・フォード。1800万ドルの予算で3億8000万ドルを稼ぎ出し、「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」とシリーズ化されています。

ハリソン・フォード演じるアメリカの高名な考古学者インディアナ・ジョーンズは冒険家でもあり、トレジャー・ハンターでもある。ナチス・ドイツが遺跡から発見した「モーゼの十戒が書かれた石板を収めた聖櫃」を守るという仕事を陸軍諜報部より依頼されて、元カノのマリオン・レイヴンウッド(カレン・アレン)らと共にエジプトへ向かう、というストーリー。「スター・ウォーズ」のハン・ソロ船長ぐらいしか実績の無かったハリソン・フォードの出世作でもあります。

音楽はスピルバーグ作品に欠かせない、ジョン・ウィリアムズで、冒頭のレイダース・マーチはウィリアムズの代表作のひとつとなって、ブラバンの演奏会などでも演奏される事が多いようです。

2019年6月 4日 (火)

今日の音楽 6月4日 歌劇「アブ・ハッサン」

ウェーバーの歌劇「アブ・ハッサン」は1811年6月4日にミュンヘンの宮廷歌劇場で初演されました。

ウェーバーは、モーツァルト夫人コンスタンツェの従兄弟であり11歳にしてオペラを作曲する天才だったのですが、実のところは生涯の大半は幸福とは言えない一生でした。

幼少の時から片足が不自由で、父親の投機的な性格と自身の理想主義的傾向が災いして18歳で就任したカペルマイスターの地位も2年で退任し、ワインと硝酸を間違えて飲んで声を失い、ドイツ各地を転々とする事になりました。

1913年にプラハ歌劇場の芸術監督に就任し、モーツァルト以降低落していたドイツオペラの改革に尽力し、ザクセンの宮廷楽長、ドレスデン歌劇場などに就任し、ドイツオペラを復興させています。この改革はやがてワーグナーへと引き継がれ、ウェーバーはドイツ国民オペラの父と呼ばれるようになりました。

歌劇「アブ・ハッサン」はウェーバーが経済的に最も苦しい時期に作曲した5番目のオペラで「千夜一夜物語」を題材としたものです。

現在ではオペラ自体は殆ど上演されなくなりましたが、序曲はバグダッドの喧騒を生き生きと表現した曲として単独で演奏されます。

2019年6月 3日 (月)

今日の音楽 6月3日 素直になれなくて

素直になれなくて Hard to Say I'm Sorry  シカゴ  1982年Billboard年間ランキング第10位 最高位1位

シカゴは、1967年にデ・ポール大学の学生たちが中心になって結成した「ビッグ・シング」を前身とするロック・バンドで、金管楽器をフィーチャーしたブラス・ロックのパイオニア的なバンドです。メンバーの入れ替えはあるものの現在も活動を継続している息の長いバンドでもあります。1970年代前半から半ばまでには「長い夜」「サタディ・イン・ザ・パーク」「君とふたりで」「愛ある別れ」など大ヒットを連発していましたが1977年に全米4位になった「朝もやの二人」以降しばらく低迷。バラード路線へ舵を取ってヒットしたのが「素直になれなくて」で、シカゴとしては2枚目の全米1位シングルとなったわけです。

「素直になれなくて」は、ブラスを最小限にしてシンセサイザーなどを使い日本でもオリコン洋楽チャートで5週連続1位となり、CMなどにも使用されています。

 

2019年6月 2日 (日)

今日の音楽 6月2日 歌劇「アルジェのイタリア女」序曲

1982年の高校OBオーケストラの前プロ曲は、ロッシーニの歌劇「アルジェのイタリア女」序曲でした。

ロッシーニのオペラの中には現在はあまり上演されない物も多いのですが、序曲は非常に人気が高く単独で演奏される機会が多いですね。特にアマチュアオーケストラでは結構演奏されます。
理由はいくつかありますが、ひとつは一部の曲を除けば構成がわかりやすく、難易度もそれほど高くない事、ロッシーニ・クレッシェンドと言われるように後半に向かって盛り上がるように作曲されているので、演奏効果が高い事、長さも7~8分程度で飽きない事などかな。前年ながら最も人気の高い「ウィリアム・テル」は冒頭のチェロの五重奏という難関があるため(アマチュアオーケストラで、そこそこ弾けるチェロの団員5人以上在籍しているオーケストラは多くありません)か、あまり演奏されませんが、「セヴィリアの理髪師」「どろぼうかささぎ」「絹のはしご」や「アルジェのイタリア女」などはよく演奏されます。

この曲も冒頭は弦楽器のピチカートでおとなしく始まりますが、そのあとは明るくて活発な曲。演奏する側でも楽しく演奏できる曲です。

2019年6月 1日 (土)

今日の音楽 6月1日 待つわ

1982年の邦楽の年間ランキング1位は、あみんの「待つわ」でした。

名古屋の椙山女学園大学の同級生岡村孝子と加藤晴子のデュエットとして1981年に第22回ポプコンに「琥珀色の思い出」で出場したものの中部北陸大会で優秀曲賞を受賞するに留まり、翌年第23回ポプコンに再出場し本選でグランプリを獲得したのが「待つわ」でした。デュエットの名前「あみん」は、さだまさしの「パンプキン・パイとシナモン・ティー」に登場する喫茶店名です。

1982年7月にレコードデビューし、この年の唯一のミリオンセラーを記録しましたが、元々芸能活動をするつもりの無かった加藤の意思で翌年には解散し、岡村はその後ソロで活動を続ける事になりました。この間、リリースしたシングルは4曲、アルバムは2枚でした。

その後2007年に再結成していますが今年の4月に岡村孝子が急性白血病で休養に入っています。

 

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