今日の音楽 4月19日 タッソー、悲劇と勝利
リストの交響詩「タッソー、悲劇と勝利」S.96の最終稿は1854年4月19日に初演されました。
「タッソー」はゲーテの戯曲を基にした交響詩です。モデルとなったのは16世紀イタリアの詩人トルクァート・タッソ。タッソの最高傑作とされる叙事詩「解放されたエルサレム」の内容が異端と見られることを恐れて一部を書き改めたものの、これが原因で精神に異常を来たしエステ家のフェラーラ公に幽閉され、脱出したものの病院に収容され、退院後流浪を続けて創作活動を続けました。晩年には教皇クレメンス8世から桂冠詩人に叙するためローマに招聘されましたが、その直前に没しています。
このタッソの生涯を「愛と悩み」「ローマでの栄光」ヴェネツィアの船頭も歌っている彼の詩の永遠の勝利を表したもので、リストの交響詩の多くのパターンである前半の葛藤と後半の開放で表現されている曲です。
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