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2018年11月30日 (金)

今日の音楽 11月30日 浪路はるかに

ビリー・ヴォーンはアメリカのイージーリスニングのアレンジャーでした。

ビリー・ヴォーンの特徴は、軽くポップなサウンド。弦楽器の響きに重きを置いたヨーロッパなどのイージー・リスニングとは異なるサウンドでアレンジされています。1954年に「愛のメロディ」が全米2位になったことを皮切りに数々のヒット曲を生み出しています。

「浪路はるかに」は1937年にビング・クロスビーの歌でヒットした曲です。ビリー・ヴォーンの演奏は1957年に2本のサックスをフィーチャーした演奏で全米5位のミリオン・セラーを記録し、日本でも1958年にヒットしました。

2018年11月29日 (木)

今日の音楽 11月29日 ジョニーの子守歌

この年はアリスの年でもありました。

1970年代初めにプロデビューしたもののあまり売れず長い下積みを経験しましたが、徐々に人気が出て1975年の「今はもう誰も」のヒットの後は「帰らざる日々」「遠くで汽笛を聞きながら」などで人気が定着。1977年の「冬の稲妻」で初のオリコンベスト10入りを果たすと、1978年には「涙の誓い」「ジョニーの子守唄」と大ヒットを連発し、「チャンピオン」でとうとうオリコンの1位を獲得となったブレイクの年でした。

「ジョニーの子守唄」は谷村新司作詞、堀内孝雄作曲の曲です。

2018年11月28日 (水)

今日の音楽 11月28日 ピアノ協奏曲第3番(ラフマニノフ)

ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番ニ短調op.30は、1909年11月28日にラフマニノフ自身のピアノ独奏、ダムロッシュ指揮ニューヨーク交響楽団の演奏でカーネギー・ホールで初演されました。

技術的にも非常に演奏が難しい曲として知られる上に演奏時間も40分を超えるという事で、当初は演奏できる奏者も限られていました。これを得意のレパートリーとしたのがホロヴィッツでした。現在では、多くの奏者が取り上げるようになっていますが、それでも有名な第2番に比べると録音は少ないのが事実です。

冒頭のピアノ独奏による鐘の連打を模した序奏で惹き付け劇的な主題に入る、2番と比べると、冒頭から物憂げな第1主題を淡々と演奏する3番はインパクトという点で物足りなさを感じることも第2番に比べて人気が低い所以かもしれません。

ただし構成力という点では第2番と第3番の間に、交響曲第2番を作曲して腕を磨いた事もあり大きな進歩があったと思われます。

最後はラフマニノフ終止で終わっていますが、とっても魅力的な曲だと思います。

2018年11月27日 (火)

今日の音楽 11月27日 ピアノ三重奏曲第1番(ブラームス)

ブラームスのピアノ三重奏曲第1番ロ長調op.7は1855年11月27日にウィリアム・メイソンのピアノ、セオドア・トーマスのヴァイオリン、カール・バーグマンのチェロでニューヨークで初演されました。

ブラームスが初めて作曲したアンサンブル曲で、まだ彼が21歳の時でした。シューマン夫妻に出会った頃の曲でシューマンの影響もある曲です。

後期の室内楽曲に比べると内面から湧き出てくる感情という点ではまだ発展途上という感じで、この曲は作曲年から40年近く経った1891年に改訂されています。現在演奏されるのは改訂版が殆どですが、改訂すると元の楽譜を破棄してしまうブラームスには珍しく原典版の楽譜も残っているそうです。改訂は第3楽章は中間部の書き直しをしていますが、他の楽章は冗長な部分を短縮しています。特に第4楽章は1700小節余りあったものを1300小節弱にまで短縮しています。

2018年11月26日 (月)

今日の音楽 11月26日 愛のほほえみ

愛のほほえみ Here You Come Again ドリー・パートン 1978年Billboard年間ランキング60位 最高位3位

ドリー・パートンはカントリー・ミュージックの大御所のひとりで、シンガー・ソングライターとして活躍したミュージシャンです。1980年に発売した映画「9時から5時まで」のテーマ曲「9 to 5」が最大のヒット曲で、ビルボードのカントリー・チャートでは25曲もの1位を記録しています。女優や作曲家としても活躍して、ホイットニー・ヒューストンがカバーして大ヒットした「オールウェイズ・ラヴ・ユー」もドリー・パートンの作詞作曲によるものです。

「愛のほほえみ」は明るくリズミカルなポップな雰囲気を持つ作品です。

2018年11月25日 (日)

今日の音楽 11月25日 冬が来る前に

1978年、フォーク・グループ「赤い鳥」から分かれた紙風船の「冬が来る前に」がヒットしました。

赤い鳥は1969年に結成されたフォーク・グループでした。元々は後藤悦次郎と平山泰代が日本の民謡を独自の歌い方で歌うデュエットでしたが、新居潤子、山本俊彦、大川茂を合わせて五人編成で「赤い鳥」が結成され、民謡とコーラスものの両方をレパートリーとして活動しました。

「竹田の子守唄」「翼をください」「紙風船」などのヒットを生みましたが、路線の対立で1974年に解散し、後藤・平山は民謡・フォークを追及する「紙ふうせん」、山本俊彦らはポップな路線の「ハイ・ファイ・セット」として活動を開始しました。

「紙ふうせん」は「赤い鳥」の解散寸前に結婚した後藤と平山の夫婦デュオで「冬が来る前に」はオリコン4位となって代表作となりました。その後「霧にぬれても」もヒットしています。私は、断然「紙ふうせん」派だったのですが、ハイ・ファイ・セットが先に1975年の「卒業写真」を皮切りにヒット曲を飛ばしているのを見ていたので、この曲のヒットは溜飲が下がる思いでした。

2018年11月24日 (土)

今日の音楽 11月24日 ヴァイオリン協奏曲第3番(サン=サーンス)

大学3年の定期演奏会、「未完成」と「運命」に挟まれた曲はサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番でした。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番に続いて人生2度目の協奏曲はヴァイオリン協奏曲でした。この曲演奏するまで全く知らない曲でした。ヴァイオリンのヴィルトーゾ サラサーテに献呈されロマン派を代表するヴァイオリン協奏曲のひとつです。

特に第2楽章の甘美なメロディ(舟歌)や第3楽章の第2主題の伸びやかなメロディは秀逸です。サン=サーンスの曲はコントラバスは結構重要な役割を担っているので好きなんですけど、フランス音楽としてはドビュッシーやラヴェルの人気が高くてあまり陽の目を見ないのが残念です。

2018年11月23日 (金)

今日の音楽 11月23日 交響曲第7番「未完成」

大学3年の時の大学オケの演奏会は、「未完成」と「運命」という、この当時の王道のようなプログラムでした。

個人的にはこの曲は、大嫌いです。もう、演奏時間の30分弱の間緊張のしっぱなしでとっても疲れる上、最後まで開放されることなく終わります。第1楽章の冒頭の低弦による導入部は息の長いフレーズでしかも太い弦なので音が出しにくい。油断すると音がかすれる。ここで失敗すると、演奏自体も未完成になってしまいます。しかも、このフレーズが何回も出てくる。全体が無音の小節が多い。余計に緊張感を誘います。すごい作品ですよ。
第2楽章は天国的な美しさです。そこには「きれいな」とか「華麗な」とかとは全く種類の違うものがあります。シンコペーションが使われていて明確なリズムはありますが、リズム感は全く感じられません。こんな曲、古今東西作れる人いないでしょうね。
でも個人的には嫌いです。

2018年11月22日 (木)

今日の音楽 11月22日 愛は魔術師

オリヴィア・ニュートン=ジョンは1978年に映画「グリース」に出演し、音楽も次第にカントリー・ポップス系のものからポップなものに変化してきています。

当時30歳だったオリヴィアが高校生の役を演じる(ジョン・トラヴォルタは24歳)というちょっと?なミュージカル映画ではありましたが、サウンド・トラックはかなり売れました。シングルカットされたトラヴォルタとのデュエット曲「愛のデュエット」は全米1位、「想い出のサマー・ナイツ」は全米第5位、ソロの「愛すれど悲し」は全米3位となり、サウンドトラックアルバムは全米、全英、カナダ、オーストラリアなどで第1位になる世界的ヒットとなりました。

「愛は魔術師」はその後に発売したアルバム「さよならは一度だけ」からシングルカットされた曲で全米第3位のヒットとなりました。非常に音域の広い曲で、オリヴィアの場合は高音域はファルセットになるのですが、ファルセットと生声の境目がわかりにくいという特徴が活かされた曲になっています。

2018年11月21日 (水)

今日の音楽 11月21日 辛い別れ

アン・マレー 唯一の全米1位の曲、「辛い別れ」は1978年のヒット曲です。

アン・マレーが1977年に唯一の日本公演を行っています。東京は、当時ボロボロだった新宿にある厚生年金会館。強い雨が降っている日で、その雨音がホールの中にまで聞こえるようなボロいホールでした。当時は、武道館と後楽園球場という超大型会場以外の、コンサートができるホールが少なかったこともありますが、日本では人気がイマイチだった事を物語っています。

そんな、アン・マレーがただ1曲全米ナンバーワンに輝いた曲が「辛い別れ」(You Needed Me)でした。この曲でグラミー賞の最優秀ポップ女性歌手も受賞しています。

本当に暖かく心地よい歌声で、今でも心に残るコンサートのひとつでした。

2018年11月20日 (火)

今日の音楽 11月20日 ピアノと管弦楽のための幻想曲(ドビュッシー)

ドビュッシーのピアノと管弦楽のための幻想曲は1919年11月20日にコルトーのピアノ独奏、ロイヤルフィルの演奏で初演されました。

ドビュッシーがローマ大賞を受賞して留学したローマで作曲されたもので、作曲は1889年から1890年にかけてでした。1890年にダンディの指揮で初演される予定でしたが、この演奏会のプログラムの制約から第1楽章のみを取り上げる事にしたため、これに納得できなかったドビュッシーがスコアを引き上げて初演はキャンセルされました。またドビュッシー自身もこの作品の出来に満足しておらず改訂を行おうとしていたため、そのままになってしまったようです。

その為に初演はドビュッシーの死後になってしまいました。若い頃の作品であり伝統的な協奏曲の手法から大きく逸脱したものではありません。2つの楽章構成ですが、第2楽章が実質緩徐楽章とフィナーレを兼ねたもので、最後は賑やかに終わっています。

2018年11月19日 (月)

今日の音楽 11月19日 グッバイ・ガール

グッバイ・ガール Goodby Girl デヴィッド・ゲイツ  1978年Billboard年間ランキング 47位 最高位15位

1973年にブレッドを解散したデヴィッド・ゲイツは、その後ソロとして活動。大きなヒットはありませんでしたが、1977年の映画「グッバイガール」の主題歌はロング・セラーを記録しました。

「グッバイガール」は、ニール・サイモン脚本のロマンチック・コメディ。主演がリチャード・ドレイファスとマーシャ・メイソンでマーシャ演じる子連れダンサーとリチャード演じる貧乏役者が結ばれるまでの話。エンディングでリチャードがアパートのすぐ近くの公衆電話からマーシャに電話するシーンで流れる主題歌は、日本でも南沙織が英語と日本語訳の両方を歌っていました。

2018年11月18日 (日)

今日の音楽 11月18日 交響曲第7番(ドヴォルザーク)

そして高校オーケストラにOB賛助として出演した最後の曲が、ドヴォルザークの交響曲第7番でした。

この曲は、まだブラームスの影響を強く残している作品です。スラヴ的な雰囲気が強くなってはいますが、ブラームスの交響曲第3番の影響が強いと言われています。

個人的にはこの曲は第2楽章が好きで、ドヴォルザークの緩徐楽章の中では最も内面的な美しさを感じる曲だと思います。全体的に、演奏は高い音域へ突然飛んだり、体力的にもきつい曲です。特に終楽章のフィナーレの粘っこさは多くの交響曲の中でもトップクラスではないかと思います。

この曲は、今までに3回演奏していますが、21歳の時に1回演奏した後の2回は50代になってからという30年のブランクがありました。

2018年11月17日 (土)

今日の音楽 11月17日 Mr.サマータイム

1978年に本格デビューをした、ボーカル・グループをひとつ。サーカスです。

1977年に仮デビューした際には叶正子と卯月節子という従姉妹に男性2人というメンバーでしたが、正式デビューの前に男性2人が脱退し、叶正子の弟2人を加えて「Mr.サマータイム」でデビューしました。

抜群のコーラスワークとファッショナブルなセンスで翌年には「アメリカン・フィーリング」も大ヒットし、メンバーの変更はあるものの今でも活動を続けています。

2018年11月16日 (金)

今日の音楽 11月16日 勝手にシンドバッド 

この年、後世に残るスーパー・ロック・グループがレコード・デビューをしました。

サザン・オールスターズです。青山学院大学のサークル活動から生まれ「勝手にシンドバッド」で1978年にメジャー・デビューを果たしましたが、当初は殆ど売れず、事務所がコミックバンド的な路線を取ってから徐々に売れ始め半年後には「ザ・ベストテン」で10位にランキングされました。
翌年3枚目のシングル「いとしのエリー」がヒットし、高い支持を得るようになります。
その後の活躍はご存知の通り。数々のヒット曲を世に出し、2008年に無期限の活動停止をして各自ソロなどの活動を経た後2013年に活動を再開して現在も日本のトップグループとして活動しています。
You Tubeはありませ~ん。

2018年11月15日 (木)

今日の音楽 11月15日 序曲「フィンガルの洞窟」

1978年は後半に演奏会が集中した年でした。

高校のオーケストラの賛助出演最後の年となった、この年の前プロが、メンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」でした。
私は今まで色々な曲を演奏してきましたが、全く歯が立たなかった曲がいくつかあります。まあ、高校時代や大学時代に比べれば、テクニックも音楽に対する考え方も進歩しているので、当時弾けなくても今はあまり手こずらないだろうな、という曲や1度目は苦労したけれど2度目は大丈夫だろうというものもあります。
そんな中で、多分2度目に弾いても満足に近い演奏が出来ないだろうなという曲を3曲挙げるとすると、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」、ニールセンの序曲「ヘリオス」とこの「フィンガルの洞窟」です。
ベートーヴェンの「田園」は第4楽章の嵐の場面、特に後半の嵐が過ぎ去っていくところは動きが細かすぎる上に臨時記号が多くて弾けません。ヘリオスは前半の最後の所、速過ぎて弾けません。そして「フィンガルの洞窟」。分散和音や音の跳躍が多くて、とても大変です。ご存知のように、コントラバスは5度チューニングの他の弦楽器と違って、隣の弦との音程差は4度。分散和音は3度、5度という動きが多く、これがとても苦手です。
メンデルスゾーンの曲は、この手の分散和音が多用される事が多くて、どの曲も難儀な曲が多いです。「フィンガルの洞窟」は曲自体が、スコットランド沖にあるヘブリディーズ諸島の無人島にある洞窟の描写として非常に優れた曲です。

2018年11月14日 (水)

今日の音楽 11月14日 素顔のままで

素顔のままで Just the Way You Are  ビリー・ジョエル  1978年Billboard年間ランキング第17位 最高位3位

1971年にソロ・デビューしたビリー・ジョエルはしばらくは低迷していましたが1977年のアルバム「ストレンジャー」で大きな成功を収めました。その後1990年代までの長きにわたってアダルト・ポップスのトップ・アーチストとしてヒットを連発しました。

個人的なビリー・ジョエルのお奨め曲
①ロンゲスト・タイム The Longest Time  1984年 最高位14位
②素顔のままで Just the Way You Are  1977年 最高位 3位
③オネスティ Honesty   1979年 最高位 24位
④イノセント・マン An Innocent Man  1983年 最高位 10位
⑤あの娘にアタック  Tell Her about it  1983年 最高位 1位
⑥ピアノ・マン Piano Man  1973年 最高位 25位
⑦アップタウン・ガール Uptown Girl  最高位 3位

2018年11月13日 (火)

今日の音楽 11月13日 ピアノ三重奏曲第1番(シューマン)

シューマンのピアノ三重奏曲第1番ニ短調op.63は1848年11月13日にライプツィヒで初演されました。

シューマンのピアノ三重奏曲3曲は、3つの弦楽四重奏、ピアノ五重奏、ピアノ四重奏が作曲された所謂室内楽の年1842年から5年後の1847年に作曲されました。

妻クララの誕生日を祝って作曲されたものでロマン派を代表するピアノ三重奏曲です。

2018年11月12日 (月)

今日の音楽 11月12日 永遠の人に捧げる歌

永遠の人に捧げる歌 Three Times a Lady  コモドアーズ 2018年Billboard年間ランキング10位 最高位1位

コモドアーズは1974年にレコード・デビューしたグループ。ライオネル・リッチーをを中心にファンクスタイルからポップ・ミュージックへと変化し人気バンドとなりました。

1982年からライオネル・リッチーがソロ活動を行うようになり脱退。現在のバンドは結成時とは異なるバンドになっています。「永遠の人に捧げる歌」は、コモドアーズ最初の全米1位シングルでした。

2018年11月11日 (日)

今日の音楽 11月11日 栄光への脱出

イージー・リスニングのご紹介、今日はスタンリー・ブラックです。

スタンリー・ブラックはイギリスの作曲家・編曲家で、ジャズ・プレーヤーとして音楽のキャリアをスタートし、BBCのダンス・オーケストラの指揮者をつとめた後映画音楽の作曲・編曲を手がけると同時にイージー・リスニングの分野でも、ロンドン・フェスティバル管弦楽団などを指揮して活躍しました。

「栄光への脱出」は、旧約聖書の「出エジプト記」になぞらえて、ホロコーストを生き延びたユダヤ人がヨーロッパを脱出してパレスチナへ移民するという映画で、アーネスト・ゴールドの作曲した主題曲は、フェランテとタイシャーのピアノによって奏せられ広く知られるようになり様々なアレンジで演奏されるようになりました。

中でも、スタンリー・ブラック指揮のロンドン・フェスティバル管弦楽団の演奏は、スキャットによる合唱の効果と相まって、ダイナミックかつドラマチックなアレンジで心に残る名演奏となっています。

2018年11月10日 (土)

今日の音楽 11月10日 交響曲第1番(シベリウス)

大学のオーケストラの1977年度の演奏会のメイン曲はシベリウス作曲の交響曲第1番ホ短調op.39でした。

長い演奏生活の中には、演奏自体がうまく行かなかった事や自分自身が納得行かなかった演奏はたくさんあります。多少の「ああすれば良かった」や「こうすれば良かった」は常にありますけど・・・。そういう曲は、リベンジを果たしたいものです。
もう一度演奏したい、と思う曲は、楽しかった曲や面白かった曲などよりも、こういう曲が多いものです。

私の場合、高校から楽器をやっているので高校時代はただただ譜面ズラをなぞって演奏していた曲も多く、いつかはリベンジしたいと思っていたものです。

ベートーヴェン 交響曲第7番 高校入学半年で何もわからず超未熟状況で演奏した曲。数年前に再演を果たしました。
ブラームス 交響曲第1番 高校2年。コントラファゴットや第2オーボエなど多くの楽器が不足のままの演奏でしたが、これもその後2回演奏しました。
ベートーヴェン 交響曲第3番 高校3年の時の演奏曲。これも10年ほど前に再演しましたが、こちらは再演の時に超難しかった。私にとってはトップクラスの難曲のひとつ。
ベルリオーズ 幻想交響曲 これは大人になってから初演奏しましたが、大事なところで1小節間違えてオケ全体を危うく混乱させるところでした。こちらは一昨年無事に再演でリベンジを果たしました。

という中で、今でもリベンジを果たせない曲が、このシベリウスの第1番です。
全楽章ともかなり難易度が高い曲ですが、特に第3楽章。管楽器が裸になって速いパッセージをやり取りするところが、結局まともに合奏にならず、指揮者の指示で部分カット。
自分には関係ない原因ですが、この屈辱的な演奏のリベンジはまだ果たしていません。

この曲、シベリウスの交響曲の中でも人気度は真ん中クラス。ドラマチックではありますが難しい上に緩徐楽章もあまりメロディックではないし、スケルツォはちょっと散漫な感じがしてしまうのが難点かもしれません。

それでも、やっぱりリベンジしたいなぁ。

2018年11月 9日 (金)

今日の音楽 11月9日 アランフェス協奏曲

ロドリーゴのアランフェス協奏曲は1940年11月9日にデ・ラ・マーサのギター独奏、ラサーリ指揮バルセロナ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で初演されました。

古今東西様々な協奏曲がありますが、これ程軽やかで美しい曲というのはなかなかお目にかかれません。独奏楽器がギターという音が軽い(逆に短い音しか出せないので重厚な音楽は苦手)楽器という事もありますが、ロドリーゴの曲作り自体が素晴らしいと思います。

フランスのプーランクはこの協奏曲を「一音の無駄も無い」と評しています。
但し、ロドリーゴはギター演奏の知識は全くと言っていいほど無かったそうです。

特に第2楽章が有名で、ここだけ演奏される事もありますが、この曲は長くも無いので是非全曲通して聴いてもらいたい曲です。

2018年11月 8日 (木)

今日の音楽 11月8日 あずさ2号

邦楽をもう一曲、狩人の「あずさ2号」です。

狩人は、1977年デビューの兄弟デュオ。デビュー曲の「あずさ2号」でいきなり大ヒットを飛ばし新人賞を総ナメにし、続く「コスモス街道」もヒットしましたが、ここからは大きな成功には恵まれませんでした。

それでもこの2人、まだ現役で活動しています。仲の良い兄弟ですね。

2018年11月 7日 (水)

今日の音楽 11月7日 どうぞこのまま

1977年の邦楽で印象に残った曲のひとつに、丸山圭子の「どうぞこのまま」があります。

「どうぞこのまま」を歌った当時丸山圭子は22歳。とっても色っぽくてもう少し上の年代に見えました。大人のシンガー・ソングライターで、この曲も作詞作曲ともに丸山圭子でした。1976年7月にリリースして77年にかけてロングヒットとなったわけですが、翌年の「あなたに包まれて」もヒットしました。

そのほか作曲家としても活動し南沙織の「木枯らしの精」はとっても好きな曲です。

2018年11月 6日 (火)

今日の音楽 11月6日 バレエ「コッペリア」組曲

1977年度の大学の演奏会の中プロはバレエ「コッペリア」組曲でした。

「コッペリア」は18世紀末から19世紀初頭にかけて活躍した奇才E.T.A.ホフマンの「砂男」を原作とした、偏屈老人コッペリウスが創作した自動人形「コッペリア」に村の青年フランツが恋をして、それに気づいたフランツの恋人スワニルダがコッペリアに成りすましてコッペリウスをからかいフランツの目を覚まさせるという話。

ホフマンの作品を題材とした音楽作品は非常に多く、「くるみ割り人形」「ホフマン物語」もホフマンの作品を題材としたものです。

演奏会で演奏される「コッペリア」組曲は、作曲家のドリーブが編んだものではなく、抜粋される曲も決まったものではありません。最も多いパターンが第1幕の前奏曲とマズルカ、スワニルダのワルツ、チャルダッシュ、スラブの主題による変奏曲の4曲ですがチャルダッシュとスラブの主題による変奏曲の曲順を入れ替える場合もあります。それに第2幕の機械仕掛けの人形の音楽や第1幕の麦の穂のバラードを組み合わせる事もあります。

1曲目の前奏曲とマズルカは、第1幕の1曲目にあたる前奏曲とマズルカをそのまま使うのではなく第4曲のマズルカと組み合わせて演奏します。

バレエ音楽は、全体的に演奏していても楽しいものです。過去演奏したものを思い出して見ると全曲は弾いた事がありませんが、抜粋や組曲で「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠りの森の美女」「三角帽子」「火の鳥」「ロメオとジュリエット」「スパルタクス」・・・どの曲も(スパルタクスを除いて)それなりに楽しかったです。(ハチャトゥリャンはコントラバスは打楽器扱いなので、個人的には楽しくない!)

2018年11月 5日 (月)

今日の音楽 11月5日 ペレアスとメリザンド組曲

1977年度の大学の演奏会は1978年の1月でした。
前プロは、フォーレの劇音楽「ペレアスとメリザンド」組曲。

フランスの曲は、高校時代にビゼーの「アルルの女」第2組曲を演奏していますが、フランス音楽らしい曲は初めて。当時は、フランスの音楽、ドイツの音楽・・・というような違いも意識せず、やたらに臨時記号が多い曲だと思いながら演奏した記憶があります。

「ペレアスとメリザンド」は、「青い鳥」でお馴染みにメーテルリンクが書いた戯曲。子供向けの「青い鳥」と異なる不倫の物語で、この題材は様々な形で複数の作曲家に取り上げられました。

フォーレのものはこの戯曲のロンドン初演の際に依頼された劇音楽で、後に4曲を選んで演奏会用の組曲になっています。また、シェーンベルクは交響詩、ドビュッシーはオペラ、シベリウスはフィンランド初演のための劇音楽を作曲しています。

フォーレのペレアスとメリザンドの組曲は、「前奏曲」「糸を紡ぐ女」「メリザンドの歌」「シシリエンヌ」「メリザンドの死」の5曲から構成されています。私が演奏したときは独唱が入る「メリザンドの歌」を除く4曲でしたが、演奏会ではこの4曲のパターンが多いようです。

前奏曲は「メリザンドの主題」を中心とした静かな曲です。「糸を紡ぐ女」は弦楽器による6連符が糸車が回る様子を表しています。「シシリエンヌ」はこの曲中最も有名な曲でフルート独奏などで演奏される事もあります。メリザンドの死は、最もドラマチックな曲になっています。

いずれにしても、大学生の時に演奏しただけなのですが、こういうストーリー性を表現出来ていたとは思えず、ただ楽譜をたどって演奏したような気がします。もう一度やってみたい曲のひとつです。

2018年11月 4日 (日)

今日の音楽 11月4日 至上の愛

今日は、ノーマン・キャンドラー楽団です。

ノーマン・キャンドラーはドイツのイージーリスニングの大家です。ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団のピックアップメンバーによるオーケストラですがヴァイオリンだけで48人、弦楽器が80人というストリングスを中心としたオーケストラで、基本的にスタジオ録音のみの活動でした。

「至上の愛」は原題が「アメイジング・グレイス」。作曲者不詳の賛美歌が大元です。
日本でも本田美奈子や白鳥英美子などが歌って、さだまさしが「風に立つライオン」の中で使ってとても良く知られた曲です。

2018年11月 3日 (土)

今日の音楽 11月3日 愛の願い

イージーリスニング、今日はカラベリ楽団です。

カラベリはポール・モーリア、レイモン・ルフェーヴルと並ぶフランスのイージー・リスニングの指揮者。当初は「カラベリときらめくストリングス」という名前で楽団を率いていましたが1977年にカラベリ・グランド・オーケストラへと改称しています。

フランスの曲のほか、様々な音楽を取り上げていますが、大きなヒット曲も無くちょっと個性に乏しい感じがします。

「愛の願い」は1970年代前半に世界を席捲したミシェル・ポルナレフの曲。1966年にデビューしたポルナレフの「ノン・ノン人形」に続くヒット曲で、日本でも「ラヴ・ミー・プリーズ・ラヴ・ミー」のタイトルで発売されましたが、あまり話題にならず、その後人気が出た後に日本では1971年「愛の願い」のタイトルで再発売されてヒットしました。

2018年11月 2日 (金)

今日の音楽 11月2日 渚のシンドバッド

1977年は前年デビューしたピンク・レディ旋風が吹き荒れた年でした。

何と言ってもピンクレディは、同学年のスーパー・スター。根本美津代と増田啓子の2人によるグループで歌の実力は折り紙つきでしたが、本人たちの意向とは異なり、セクシー路線で売り出し、「ペッパー警部」でデビューした後 2曲目の「S.O.S.」が初のオリコン1位となりました。その後は「カルメン'77」の後、この「渚のシンドバッド」で初のミリオン・セラーを獲得。これ以降「ウォンテッド」「UFO」「サウスポー」「モンスター」まで連続5作がミリオン・セラーになりました。

その後アメリカ進出を果たすも失敗して再び日本をターゲットにしましたが、もう以前のような人気はもどりませんでした。

結果として、セクシー路線のターゲットとしていた若者も去ることながら、独特の振付の人気も相まって、子供たちからも圧倒的な支持を得たという事も、若干の足枷になってしまったのかも知れません。

2018年11月 1日 (木)

今日の音楽 11月1日 交響曲第5番(チャイコフスキー)

1977年の高校オーケストラの定期演奏会のメイン曲はチャイコフスキーの交響曲第5番でした。

どうもアマチュアオーケストラの奏者の好みの多くは、曲の歴史的背景や構成力などを重視するような傾向があります。まあ、そこにはアマチュアながら音楽に深く携わってきたプライドみたいなものがあって、チャイコフスキーのような構成力よりも甘美さが突出した曲が好みという人は意外に少ないようです。その事もあってか、ブラームスがとっても高い評価を得ています。但し、ブラームスの中でも最も甘美なメロディを持つ第3番は、一番不人気のようです。

聴く側にとっては、音楽の歴史的背景や構成よりも、いかに音楽に浸れるかが重要な要素のひとつだと思うのですが。

なので、チャイコフスキーの交響曲第5番が好き、と言うと若干「こいつシロウトか?」みたいな目で見られる事があります。(アマチュアはシロウトなんですけど)
私が最も好きな曲はドヴォルザークの「新世界より」なんですが、これも「エ~ッ」みたいに言われます。どっちかというと私の場合、がっしりした構成のもによりも抒情性に富んだ曲が聴くのも弾くのも好きなので・・・従ってチャイコフスキーの5番も大好きです。但し、こちらの方は弾くのはちょっとランキングが下がりますけど。

こんな有名な曲ですが、私はこの年に高校の演奏会にOBとして賛助参加して以来ステージで弾いていません。大学のオーケストラも入学の前年、現在のオーケストラも入団の直前の演奏会で取り上げられたというすれ違いの運命のようです。大人になって枯れた年齢になって、この抒情性を改めて表現してみたい気もします。

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