今日の音楽 10月31日 魔弾の射手序曲
1977年の高校オーケストラの定期演奏会の前プロはウェーバーの歌劇「魔弾の射手」序曲でした。
黎明期のドイツ・ロマン派音楽を代表する作曲家ウェーバーの功績は、ジングシュピールの確立でしょう。古典派まではオペラはイタリア語による上演が主流でしたが、モーツァルトが「魔笛」などで、その伝統を破ってドイツ語によるオペラを創作し、ウェーバーがそれを発展させ後のワーグナーに集大成させた重要な位置を占めています。
それまではオペラの序曲は「シンフォニア」の域を脱していない、要するに序曲という別の曲をオペラの幕が上がる準備で演奏するという感じでしたが、ウェーバーの序曲は、オペラの内容を暗示する曲になっています。
「魔弾の射手」の序曲も、冒頭から暗い森という情景を暗示させ、ホルンによって狩りを表現、やがて不気味な狼谷を表す主題、アガーテの喜びの歌・・・
で、高校生が演奏するには結構難しい曲でした。