ホームページ

ウェブページ

紹介した音楽

2025年2月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28  
無料ブログはココログ

« 2017年11月 | トップページ | 2018年1月 »

2017年12月31日 (日)

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会のご案内・3

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会 
1月8日(祝) 午後2:00開演
新宿文化センター 大ホール
ピアノ 黒岩悠   指揮 黒岩英臣

パイオニア交響楽団は節目の演奏会では、ちょっと難しい曲や大きな曲に挑戦してきました。

第5回はベートーヴェンの第九、第10回はカルミナ・ブラーナ、第15回はマーラーの復活、第20回は黒岩親子の初共演という事でブラームスのピアノ協奏曲第1番、第25回はプロコフィエフのロミオとジュリエット。

そして第30回は、2回目の黒岩親子の共演+ラフマニノフの交響曲第2番を選びました。

ラフマニノフの交響曲第2番は、ピアノ協奏曲第2番と並ぶラフマニノフの傑作のひとつです。
ラフマニノフは幼少のころからピアノの才能を認めらていましたが、本人は作曲への情熱が強く、モスクワ音楽院でアレンスキーやタネーエフに学びました。

そんなラフマニノフが音楽院卒業後作曲した交響曲第1番が記録的な失敗に終わり(初演を指揮したグラズノフがオーケストラを纏められていなかったからとも言われています)精神的なダメージを受けて殆ど作曲ができなくなりました。精神科医のニコライ・ダーリの暗示療法によって(異説もあり)ようやく作曲の意欲を取り戻す事になって作曲したのがピアノ協奏曲第2番でした。この間約3年。このピアノ協奏曲第2番はピアノ協奏曲の中でも最も人気の高い作品のひとつとなっていますが、1901年の初演も大成功をおさめました。

その後1906年には、ようやく第2番の交響曲の作曲をはじめ、翌年の4月に完成。1908年1月26日にマリインスキー劇場で初演しています。

4つの楽章で構成されていて、第2楽章にスケルツォ、第3楽章に緩徐楽章を置いています。
       ---to be continued

今日の音楽 12月31日 ヴァイオリン協奏曲第2番(マルティヌー) ;Music for today Dec.31 Violin Concerto No.2(Martinu)

マルティヌーのヴァイオリン協奏曲第2番ト短調は1943年12月31日にエルマンのヴァイオリン独奏、クーセヴィツキー指揮ボストン交響楽団の演奏で初演されました。

エルマンの依頼によって作曲されたために、エルマンの特徴である美しい音を最大限に活かすように作曲されています。従って20世紀半ばの作品にもかかわらず、抒情性豊かな保守的な音楽になっています。
それゆえに、とても聴き易い曲です

我々オーケストラが協奏曲を演奏する場合、ピアノ協奏曲とヴァイオリン協奏曲では大きな違いがあります。
ピアノは、それ自体が1台でオーケストラに匹敵する音ですので、それ程音量を気にする必要はありません。ところがヴァイオリンは、オーケストラの中にもある楽器であり、しかもオーケストラでは少なくとも10本以上のヴァイオリンが演奏するわけですから、下手をすると独奏ヴァイオリンがオーケストラの音に埋もれてしまう可能性があります。従って、オーケストラは独奏ヴァイオリンが演奏している場所では音量を抑えて弾く必要があります。楽譜にフォルテと書いてあっても、そこが独奏ヴァイオリンの聴かせどころだった場合は実際にはメゾピアノぐらいで弾く必要があるわけです。また独奏ヴァイオリンもピアノほどの表現力を持ってはいませんので、オーケストラ自体独奏に頼り切りというわけには行かないわけです。

2010年4月3日から7年9ヶ月にわたって書いてきた今日の音楽ですが、そろそろネタギレになってきてしまいました。そこで1月からちょっと形を変えてみようと思っています。

今年還暦を迎え一区切りという事もあって、自分の音楽との関わりを振り返りを交えて1曲を紹介しようと思っております。

2017年12月30日 (土)

今日の音楽 12月30日 デイ・ドリーム・ビリーヴァー ;Music for today Dec.30 Day Dream Believer

元モンキーズのデイビー・ジョーンズは1945年12月30日にマンチェスターで生まれました。

ミュージカル「オリヴァー」のオーディションなどに合格して俳優としての活動をしていましたが、ビートルズ・ブームにあやかって結成したモンキーズに選ばれ、テレビ番組「モンキーズ・ショウ」とレコード発売のメディア・ミックスもあってヒット曲を連発しました。

しかしながら作られたグループという事もあって、意見の対立などもあり4人での活動はわずか2年。3人で活動するも人気は急降下し結局太く短い活動で終わりました。

最大のヒット曲はデイビー・ジョーンズがヴォーカルをとった「デイ・ドリーム・ビリーヴァー」。その後アン・マレーなど多くの歌手がカバーするとともに、日本では忌野清志郎率いるタイマーズによって新たに歌詞が付けられて歌われたりしています。

2017年12月29日 (金)

今日の音楽 12月29日 2台のピアノと管弦楽のための協奏曲(ブルッフ) ;Music for today Dec.29 Concerto for 2 pianos and Orchestra(Bruch)

ブルッフの2台のピアノと管弦楽のための協奏曲op.88aは1916年12月29日にストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏で初演されました。

ブルッフといえばヴァイオリン協奏曲ばかり脚光を浴びますが、その他にもいくつか協奏作品を作曲しています。そして、唯一のピアノ協奏曲が、この2台のピアノのための協奏曲です。

ブルッフらしく美しいメロディに彩られた曲です。

2017年12月28日 (木)

今日の音楽 12月28日 ガッツだぜ ;Music for today Dec.28 Guts daze

ウルフルズのトータス松本は1966年12月28日に兵庫県で生まれました。

松本はウルフルズでバンド活動する以外に俳優としても活動しています。

1988年に4人組ロックバンドとしてウルフルズ結成。1992年シングル「やぶれかぶれ」でデビューしましたがしばらく低迷。1996年9枚目のシングル「ガッツだぜ!」がようやくヒット。1999年からはベースのジョン・B・チョッパーが脱退して3人になりました。

2017年12月27日 (水)

今日の音楽 12月27日 スター・ウォーズ ジェダイの帰還 ;Music for today Dec.27 Star Wars  Return of the Jedi

女優キャリー・フィッシャーは2016年12月27日にコカイン中毒による心臓発作で亡くなりました。

歌手のエディ・フィッシャーと女優のデビー・レイノルズの娘として生まれ1975年に「シャンプー」で本格デビューし、1977年スター・ウォーズ(エピソード4新たなる希望)でレイア・オーガナ姫を演じて脚光を浴びました。

その後スターウォーズシリーズなど数々の映画に出演しましたが、レイア姫の印象が強すぎて・・・というパターン。脚本なども手がけましたがスター・ウォーズ成功のプレッシャーから薬物に溺れ、一時は更正したようですが、結局これが元で亡くなっています。

ジェダイの帰還(公開当時はジェダイの復讐)は3作目(ストーリーとしては6番目)にあたる第2シリーズの最後にあたる作品。ルーク・スカイウォーカーがレイアと兄妹とわかり、その父親がダース・ベイダーことアナキン・スカイウォーカーという事がわかって、という謎解きと戦闘シーン満載の作品でした。

2017年12月26日 (火)

今日の音楽 12月26日 ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード ;Music for today Dec.26 The Long and Winding Road

1960年代に活躍した名プロデューサー フィル・スペクターは1940年12月26日にニューヨークで生まれました。

十代からやっていた音楽活動ではザ・テディ・ベアーズを結成して「会ったとたんに一目惚れ」で全米1位となりましたが、興味が制作に移ったため音楽プロデューサーの活動を始め1961年にフィレス・レコードを設立し1963年にロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」をヒットさせました。早い時期からビートルズと親交がありアルバム「レット・イット・ビー」のプロデュースなどを手がけました。

特に「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」ではオーケストラやコーラスの過剰な多重録音がポール・マッカートニーに不満を持たれたようですが、結局、シンフォニックな作品は今でも強く我々の心に刻み込まれています。

その後は麻薬中毒などで錯乱状態になり第一線から退き、2003年には女優ラナ・クラークソンを射殺した容疑で逮捕され有罪となって刑務所の薬物中毒治療施設に収監されています。

2017年12月25日 (月)

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会のご案内・2

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会 
1月8日(祝) 午後2:00開演
新宿文化センター 大ホール
ピアノ 黒岩悠   指揮 黒岩英臣

演奏会2曲目の演目はシューマンのピアノ協奏曲です。

シューマンは、ピアニストを目指していましたが練習のし過ぎで指を痛め、ピアニストの道を断念。その後作曲家や評論家として活躍しました。
 シューマンはある一定の年に、同じ
ジャンルの曲を集中的に作曲すると言う性癖を持っていました。後年精神を病んでしまったわけですが、こういう偏執っぽい性格はその予兆だったのかもしれません。

 1840年は「リーダークライス」「ミルテの花」「女の愛と生涯」「詩人の恋」というシューマンの代表的な歌曲の殆どを作曲し、歌曲の年と言われています。また、1842年は室内楽の年と言われ、3曲の弦楽四重奏曲、ピアノ五重奏曲、ピアノ四重奏曲作曲されました。その間の1841年は管弦楽の年と言われ、交響曲第1番、第4番と序曲、スケルツォとフィナーレ、ピアノと管弦楽のための幻想曲などを作曲しています。このピアノと管弦楽のための幻想曲に手を加え、第2、第3楽章を付け加えて1845年に完成させたのが、ピアノ協奏曲です。

 ドイツ・ロマン派の時代は、サラサーテやヨアヒム、アウアーといったヴァイオリンのヴィルトーゾがいて彼らのためにという事でヴァイオリン協奏曲の名曲が多く誕生しています。メンデルスゾーン、ブラームス、ブルッフなどの名曲があります。ところがピアノ協奏曲の方はというと、古典派のベートーヴェン以降ドイツ系の名曲が殆どありません。ドイツの周辺国ではリスト、ショパンといった名ピアニストはいますが、彼ら自身作曲家としても有名なため単なるヴィルトーゾとは違う存在です。

 という事で、このシューマンのピアノ協奏曲はドイツ・ロマン派を代表するピアノ協奏曲になります。

 

 元々、第1楽章は幻想曲として作曲されたため、通常のピアノ協奏曲と構成は異なっています。
 第1楽章は短い序奏があります。イ短調の曲にもかかわらず、最初に強奏される音は属音のミの音。それに続いてピアノがソロで短い序奏を奏で、オーボエによって第1主題が演奏されます。
 展開部は自由な形式になっていて、再現部のカデンツァもシューマン自身が作曲しています。コーダは冒頭の第1主題の動機ドーシラが表れて、イ短調の和音で閉じます。

 第2楽章は間奏曲と題された静かな曲でクライマックスらしきものはなく、第1楽章の動機が短調から長調に変化して第3楽章に休み無く入っていきます。

 第3楽章はリズムが主体の華やかな楽章。シューマンらしく凝ったつくりになっているので、ピアノとオーケストラの掛け合いがとっても難しい楽章です。 

先着10組をご招待。こちら

 

 

今日の音楽 12月25日 チェロ・ソナタ(ショスタコーヴィチ) ;Music for today Dec.25 Cello Sonata(Shostakovich)

ショスタコーヴィチのチェロ・ソナタ ニ短調op.40は1934年12月25日にレニングラード音楽院小ホールでクバツキーのチェロ、ショスタコーヴィチのピアノで初演されました。

初期から中期の過渡期に作曲されたもので、かなり旋律に富んだ曲です。そのため20世紀のチェロ作品の中では名作のひとつとされています。特に第2楽章は冒頭の美しい旋律とフラジオレットのグリッサンドによるアルペジオという特殊な奏法が効果的に使われています。

2017年12月24日 (日)

今日の音楽 12月24日 恋人たちのクリスマス ;Music for today Dec.24 All I want Christmas is You

クリスマス・イヴという事で、今年もクリスマス・ソングをご紹介。

今年は「恋人たちのクリスマス」(All I Want for Chrsitmas Is You)です。
マライア・キャリーとウォルター・アファナシェフによって作られた曲で1994年マライア・キャリー5枚目のスタジオ・アルバム「メリー・クリスマス」に収録されました。
アメリカではオリジナル版はシングル未発売のためチャートインしませんでしたが世界中のチャートでは大ヒットを記録しました。
日本でもテレビドラマの主題歌に使われた事もあって、洋楽シングルとしては「ビューティフル・サンディ」以来19年ぶりのミリオン・セラーになっています。多くの歌手にカバーされていて、最も新しいクリスマス・ソングの定番曲として、このシーズンには欠かせない曲です。

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会のご案内・1

今回の演奏会1曲目は、ちょっとニューイヤーの気分を意識して、舞踏曲をひとつ。

レハール作曲の喜歌劇「メリー・ウィドウ」からワルツ「舞踏会の妖精たち」です。

喜歌劇=オペレッタは、フランスで生まれたオペラ=コミックがウィーンに渡ってオペレッタ(小歌劇)として人気を得たものです。第1期黄金期はオペレッタ金の時代と言われ、ヨハン・シュトラウスなどが活躍した時代。ナポレオン失脚後ウィーン体制になり時代の動きが止まった重苦しい時代に、上流階級の人が求めた娯楽が舞踏会でありオペレッタになります。舞踏会のために数多くのワルツやポルカなどが作曲され、「こうもり」「ジプシー男爵」などのオペレッタの名曲が生まれました。19世紀末から20世紀初頭にかけて、銀の時代といわれる第2期オペレッタ黄金時代に活躍したのがレハールです。

レハールは「ルクセンブルク伯爵」「パガニーニ」「微笑みの国」など数々の傑作を世に出しました。
中でも「メリー・ウィドウ」はオペレッタの最高傑作のひとつとして、今でも頻繁に上演されています。

小国の金持ちの老人と結婚して1週間で未亡人になったハンナが、次に結婚する相手によってはその財産が他国に流失してしまう事から、ハンナの再婚相手として白羽の矢が立ったのが元カレのダニロ。ダニロはハンナを愛していながらプライドもあってなかなか積極的になれない。そんな状況で小国のパリの公使館内でのドタバタとハンナとダニロのまどろっこしい愛、という喜劇。ワルツ・二重唱「唇は黙し」や「ヴィリアの歌」といったアリアでも知られています。

今回演奏する「舞踏会の妖精たち」は、ウィーンなどではよく演奏されるようですが、日本ではあまり演奏される機会もない貴重な生演奏です。サロン音楽風な曲ではありますが、ウィーン・フォルクス・オパー管弦楽団やウィーン・フィルも演奏している曲です。

2017年12月23日 (土)

今日の音楽 12月23日 飛んでイスタンブール ;Music for today Dec.23 Tonde Istanbul

歌手庄野真代は1954年12月23日に大阪で生まれました。

庄野真代は高校時代から演奏活動を始め、大学受験に失敗した後も続けていましたが20才になって音楽活動を止めることを考えて最後に「フォーク音楽祭」に参加。予選を次々と突破して関西四国大会でグランプリを受賞して全国大会に出場。そこでスカウトされ1976年に都会はニューミュージック歌手としてデビューしました。1978年に「飛んでイスタンブール」が大ヒットして紅白歌合戦にも出場し、その後「モンテカルロで乾杯」「Hey Laday 優しくなれるかい」などヒット曲を出しました。1980年には世界一周のたびに出てアジア各国でもデビュー、2000年に法政大学へ入学しイギリス留学など様々な経験をしました。

その後音楽を通したボランティア活動を組織化してアジア各国でチャリティコンサートをしたりグローバルに活躍しています。

「飛んでイスタンブール」は当時は個人的に嫌いな歌でした。なにしろ詞が意味が無く馬鹿馬鹿しい。意味無く韻を踏んでみたり・・・今ではこういう歌も有りかなとは思います。

2017年12月22日 (金)

今日の音楽 12月22日 ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンド ;Music for today Dec.22 With a Little Help from My Friends

イギリスの歌手ジョー・コッカーは2014年12月22日に肺癌のため70歳で亡くなりました。

ジェニファー・ウォーンズとのデュエットで「愛と青春の旅立ち」の主題歌「Up Where We Belong」を全米1位のヒットにして一躍有名になったジョー・コッカーは、その独特の歌唱法で古くからマニアの間では名の知れた歌手でした。

もともとは1964年にデビューしましたが、殆ど売れずライブ活動を中心に活動していましたが、1968年に再デビューをしてヒットしたのがビートルズのカバー「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」でした。元のビートルズでは、アルバム「サージャント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に収録された曲で、リンゴ・スターが飄々と歌っていました。ジョー・コッカーのものは全く方向性の異なるゴスペル調の曲にアレンジされていて、それぞれのキャラクターに合った曲になっています。

2017年12月21日 (木)

今日の音楽 12月21日 交響曲第7番(グラズノフ) ;Music for today Dec.21 Symphony No.7(Glazunov)

グラズノフの交響曲第7番ヘ長調「田園」op.77は1902年12月21日に初演されました。

ベートーヴェンの田園交響曲を意識した作品で、調性も同じヘ長調の曲です。特に第1楽章はベートーヴェンのリズムや素材を引用しています。

第2楽章以降はロシアの素材を使っておりベートーヴェンのものとはかけ離れたものですが、第3楽章では、ベートーヴェンのスケルツォ楽章のトリオ同様農民たちの踊りを表現してあり、音楽的には模倣をしたわけではないけれど、同じような田園風景とそこで生活する人たちを描いたものと感じます。

2017年12月20日 (水)

今日の音楽 12月20日 ヴァイオリン協奏曲第5番(モーツァルト) ;Music for today Dec.20 Violin Concereto No.5(Mozart)

モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219は1775年12月20日に完成しています。

この曲は「トルコ風」という標題が付けられているモーツァルト最後のヴァイオリン協奏曲です・・・と言っても19歳の時の作品で、その早熟ぶりには驚かされますが。
この頃は、トルコという国は(勿論時代的にはオスマン・トルコです)ヨーロッパから一番身近なアジアという事からも芸術的にもトルコ趣味=エキゾチックという感じに捉えられていたようです。モーツァルトもピアノソナタで「トルコ風に」という曲を書いていますし、ベートーヴェンもトルコ行進曲を作曲していますね。
特に第3楽章は典型的なロンドで作曲されていますが、トルコ風の行進曲が特徴的な楽章です。この曲には編成上ティンパニなどの打楽器が使われていませんが、弦楽器のコル・レーニョがティンパニのような効果を出して行進曲の雰囲気を作り上げています。当時としては画期的なアイデアだったんでしょう。

2017年12月19日 (火)

今日の音楽 12月19日 ネバー・エンディング・ストーリー ;Music for today Dec.19 Never Ending Story

歌手のリマールは1958年12月19日にイギリスで生まれました。

リマールの本名はクリストファー・ハミルで、カジャグーグーのボーカルとして活躍しています。リマールLimahlはHamillのアナグラムです。

1985年エンデの「はてしない物語」を映画化した「ネバー・エンディング・ストーリー」の主題歌は映画のヒットとともにヒットしました。

2017年12月18日 (月)

今日の音楽 12月18日 クリスマス・カンタータ(オネゲル) ;Music for today Dec.18 A Christmas Cantata(Honegger)

オネゲル最後の作品クリスマス・カンタータは1953年12月18日にザッハー指揮バーゼル室内管弦楽団・合唱団の演奏で初演されました。

1945年頃受難劇として着想されたものの心疾患の影響もあって完成したのが1953年でした。バリトン独唱、児童合唱と混声合唱とオルガン、ハープ付き2管編成の曲です。

全体は「暗黒の時代」「キリストの生誕」「讃歌」という3つの部分に分かれている25分ほどの曲。オルガンのC音から始まり、様々な調を経て、最後はハ調になって、オルガンのC音に集結するように終わります。

2017年12月17日 (日)

今日の音楽 12月17日 ピアノ三重奏曲第1番(ベートーヴェン) ;Music for today Dec.17 Piano Trio No.1(Beethoven)

作曲家ベートーヴェンは1770年12月17日にドイツのボンで生まれました。(実際に生まれた日はわかっていません。洗礼を受けたのが17日だそうです)

ベートーヴェンの作品番号1番は、3曲のピアノ三重奏曲に付けられています。ピアノ三重奏曲第1番変ホ長調が作品番号1-1という最も若い番号になっています。
作曲は1793年から95年にかけて。ベートーヴェンに苛酷なスパルタ教育を施した父親が死去した翌年に作曲を始めました。この頃はハイドンに弟子入りして作曲家としてよりもピアノ奏者として名を揚げていた時期でもあります。
また作曲家としての本格的な活動を始めた時期でピアノソナタも1794年から作曲を始めており、まだベートーヴェンを確立していない古典派の後継者といった内容の作品です。ベートーヴェンの後援者として知られるシレジアの貴族リヒノフスキーに献呈されています。

2017年12月16日 (土)

今日の音楽 12月16日 カルメン組曲 ;Music for today Dec.16 Carmen, suite

ロシアの作曲家シチェドリンは1932年12月16日にモスクワで生まれました。

旧ソ連体制の指導的な作曲家のひとりで作曲のかたわらピアノやオルガンのヴィルトゥオーゾとしても活躍しました。舞台音楽を得意としており、特にバレエ音楽の企画物として依頼された「カルメン」組曲はビゼーの原曲そのままを大規模な弦楽と多彩な打楽器という編成で編曲したものです。
基本的には「カルメン」を原曲としていますが、「アルルの女」「美しきパースの娘」の音楽も1曲ずつ加えています。
オペラの「カルメン」のようなドラマチックな要素はありませんが、打楽器の使い方がとても面白く、通常使われる打楽器の他にギロ、マラカス、クラヴェス、テンプルブロックなど多彩な打楽器を聞く事ができます。

2017年12月15日 (金)

今日の音楽 12月15日 ヴァイオリン協奏曲(ブロッホ) ;Music for today Dec.15 Violin Concerto (Bloch)

ブロッホのヴァイオリン協奏曲は1938年12月15日にシゲティのヴァイオリン独奏、ミトロプーロス指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏で初演されました。

ユダヤ人であったブロッホのユダヤ的な曲です。形式的には協奏曲的な様式を取っていない曲です。明白な調性もなく拍子も自在に変化していきます。

2017年12月14日 (木)

今日の音楽 12月14日 練習曲(ドビュッシー) ;Music for today Dec.14 Etude(Debussy)

ドビュッシーのピアノのための12の練習曲は1916年12月14日にルンメルのピアノで、パリで初演されました。

ショパンの追憶にと添えられているように、ショパンの練習曲を強く意識した作品です。6曲ずつ2部の構成になっていて、第1部が「指の柔軟性とメカニズム」、第2部が「響きとリズムの探求」と後に注釈があてられています。
第1部 
1..5本の指のための練習曲・・チェルニーへの揶揄がこめられたいたずらっぽい音楽
2.三度のための練習曲・・・連続した三度を高速で演奏する
3.四度のための練習曲・・・東洋風な曲で調整が不明瞭
4.六度のための練習曲・・・優美な曲です
5.オクターヴのための練習曲・・・和声的な曲
6.8本の指のための練習曲・・・親指を使わないように弾く軽快な曲
第2部
7.半音階のための練習曲
8.装飾音のための練習曲
9.反復音のための練習曲
10.対比的な響きのための練習曲・・・音響の藝術といわれる曲です
11.組み合わされたアルペッジョのための練習曲
12.和音のための練習曲

2017年12月13日 (水)

今日の音楽 12月13日 ピアノ三重奏曲第1番(ショスタコーヴィチ) ;Music for today Dec.13 Piano Trio No.1(Shostakovich)

ショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第1番ハ短調op.8は1923年12月13日にペトログラード音楽院の発表会でショスタコーヴィチとその友人たちによって初演されました。

ピアノ三重奏曲第1番は、ショスタコーヴィチが始めて作曲した室内楽曲で17歳のとき、1923年夏に肺のリンパ腺結核の治療でクリミアに滞在していた時に作曲を始めてペトログラードで完成したものです。
音楽院時代に傑出した才能を示していた時期の作品で単一楽章の簡潔なものですが非常に豊かな音楽性を感じさせるものです。
出版は死後になり、演奏機会もそれ程多いものではありません。

2017年12月12日 (火)

今日の音楽 12月12日 夜のストレンジャー ;Music for today Dec.12 Stranger

フランク・シナトラは1915年12月12日にニュージャージー州で生まれました。

まあ、シナトラは一昔前の歌う銀幕スターの代表的な人でしたね。マフィアとの関係やら政治とのかかわりやら華麗なる離婚歴やら・・・現代ではタブー視されている事だらけ、古き佳き時代だからこそ大スターになれたんでしょうね。

夜のストレンジャーはベルト・ケンプフェルトが作曲した「ダイアモンド作戦」という映画の曲に歌詞をつけて1966年にシナトラがヒットさせた曲です。

2017年12月11日 (月)

今日の音楽 12月11日 ピアノ協奏曲第19番(モーツァルト) ; Music for today Dec.11 Piano Concerto No.19(Mozart)

モーツァルトのピアノ協奏曲第19番ヘ長調「第2戴冠式」K.459は1784年12月11日に作曲されました。

モーツァルトは1984年に一気に6曲ものピアノ協奏曲を書き上げました。第19番はその最後の作品です。「第2戴冠式」という副題は、後の1790年にレオポルド2世の戴冠式を祝した演奏会で、ピアノ協奏曲第26番「戴冠式」と共に演奏されたため、そう呼ばれています。

この曲を作曲した後わずか数ヵ月後に、モーツァルトのピアノ協奏曲を代表する名曲のひとつ第20番が書かれている事を考えると、モーツァルトの進化の速度は物凄いものがあったと言えるでしょう。この第19番は20番や21番といったモーツァルト的な緩徐楽章を持っているわけではありませんが、対位法やフーガを巧妙に駆使した曲になっています。

2017年12月10日 (日)

今日の音楽 12月10日 ヴァイオリン・ソナタ第3番(グリーグ) ;Music for today Dec.10 Violin Sonata No.3(Grieg)

グリーグのヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調op.45は1887年12月10日にライプツィヒでブロツキーのヴァイオリンで初演されました。

2番のヴァイオリンソナタを作曲してから20年を隔てて作曲されたヴァイオリンソナタです。イタリアのヴァイオリニストであるトゥアがグリーグ家を訪問する際に彼女に演奏してもらうために作曲したと言われています。
グリーグはノルウェーの民俗素材に根ざした作品を作るという方向性を持っていたこともあって、交響曲や器楽ソナタなどの普遍的な枠組みを持った西洋音楽作品は、非常に少ない作曲家でしたが、20年の年月の中で、民俗素材をこれらの形式の中で扱う事を模索し、取り組んだものがこの第3番のヴァイオリン・ソナタです。従って全楽章を通して北欧の雰囲気を感じることができる曲になっています。

2017年12月 9日 (土)

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会のお知らせ

パイオニア交響楽団第30回定期演奏会のお知らせです。

2018年1月8日(祝)  PM2:00開演
新宿文化センター大ホール

曲目

レハール 喜歌劇「メリーウィドウ」よりワルツ「舞踏会の妖精たち」
シューマン ピアノ協奏曲イ短調op.54
ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調op.27

ピアノ独奏 黒岩悠
指揮 黒岩英臣

ブラームスのピアノ協奏曲第1番以来の2回目の親子共演です。
今回は30回という節目の演奏会なので、とっても難しいラフマニノフの第2番の交響曲を選びました。
また、今年が黒岩英臣先生をメインの指揮者に迎えてから20年という節目の年という事もあって、親子共演も。
新春という事で、もう少し軽い演奏会も考えたのですが、上の2つの理由でちょっと重たい選曲になってしまったので、1曲目には軽い楽しい曲という、一見、一貫性の無い、ただ欲張っただけのプログラムです。

お節料理やお酒に飽きた方も、そうでない方も是非覗きに来て下さい。という事で恒例のチケットプレゼントもあります。

こちら

今日の音楽 12月9日 ロマンス(ドヴォルザーク) ;Music for today Dec.9 Romance(Dvorak)

ドヴォルザークのロマンス ヘ短調op.11は1877年12月9日にヨゼフ・マルクスのヴァイオリン独奏、チェフの指揮によってジョフィン宮殿のコンサートで初演されました。

当時未出版だった弦楽四重奏曲第5番の緩徐楽章を元に作曲されたヴァイオリンと管弦楽のための曲で2管編成、金管楽器はホルン2本という室内管弦楽編成の曲です。

2017年12月 8日 (金)

今日の音楽 12月8日 オー・マイ・ラヴ ;Music for today Dec.8 Oh! My Love

ジョン・レノンは1980年12月8日にマーク・チャプマンによって殺害されました。

ビートルズの立ち上げメンバーであり、ポール・マッカートニーとともに殆どの楽曲を作っています。
オノ・ヨーコと出逢い2度目の結婚をしてからは、ソロ活動も開始し、やがてポールとの確執からビートルズは解散。本格的ソロ活動を開始しました。

ソロ活動以降のジョンの楽曲の特徴は、美しいメロディと反戦。「Love」、「Imagine」、「Oh My Love」、「Mind Games」「#9 Dream」のような曲は非常に美しいメロディを持つ曲。「Give Peace a Chande」「Happy Xmas」「Woman is the Nigger of the World」などが反戦や体制への反対を表明する曲でした。

「オー・マイ・ラヴ」は2枚目のアルバム「イマジン」に収録された曲でオノ・ヨーコとの共作曲。シングル化されませんでしたが、オノ・ヨーコへの愛を歌った儚くも美しい歌です。

2017年12月 7日 (木)

今日の音楽 12月7日 チェロ・ソナタ第1番(サン=サーンス) ; Music for today Dec.7 Violincello Sonata No.1(saint=saens)

サン=サーンスのチェロ・ソナタ第1番ハ短調op.32は1872年12月7日に国民音楽協会の演奏会で初演されました。

友人のチェロ奏者ラセールに献呈された曲。力強く表情豊かな曲です。

2017年12月 6日 (水)

今日の音楽 12月6日 ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ  ;Music for today Dec.6 Capriccio for Piano and Orchestra

ストラヴィンスキーのピアノと管弦楽のためのカプリッチョは1929年12月6日に自身のピアノ、アンセルメ指揮パリ交響楽団(その後解散)の演奏で初演されました。

ストラヴィンスキーの新古典主義時代に手がけたピアノ協奏曲で、自身が演奏するピアノ作品としてヴィルトーゾ向けの曲として作曲されました。非常にノリのよい華やかな曲で、第一次世界大戦が終了した解放感が時代背景にあることで納得。

2017年12月 5日 (火)

今日の音楽 12月5日 弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」 ;Music for today Dec.5 String Sextet "Souvenir de Florence"

チャイコフスキーの弦楽六重奏曲ニ短調op.70「フィエンツェの思い出」は1892年12月5日に初演されました。

サンクトペテルブルク室内楽協会の名誉会員に選出された返礼として作曲したもので、フィレンツェ滞在中に着手されたためにフランス語で「フィレンツェの思い出」という副題が添えられたものです。

チャイコフスキーの室内楽曲には珍しく対位法など緻密な構成で展開されています。ちょっと、どこがイタリアなんだ?という感じの曲ですが・・・

2017年12月 4日 (月)

今日の音楽 12月4日 ピアノ協奏曲第4番(マルティヌー) ; Music for today Dec.4 Piano concerto No.4(Martinu)

マルティヌーのピアノ協奏曲第4番「呪文」は、1956年12月3日にフィルクスニーのピアノ独奏、ストコフスキー指揮ニューヨーク・フィルハーモニックの演奏で初演されました。

2つの楽章からなる曲でオーケストラ編成が2管と、この時代では小さめのためか打楽器を多用しています。その上にピアノにも打楽器を一部を担わせている部分があります。

2017年12月 3日 (日)

今日の音楽 12月3日 逃避行 ;Music for today Dec.3 Tohikou

歌手麻生よう子は1955年12月3日に大阪の吹田で生まれました。

高校1年の時、歌手になるために退学して上京し1974年「逃避行」でデビュー。ロング・ヒットになりレコード大賞の新人賞を受賞しました。その後低迷していましたが1979年にグロリア・ゲイナーのカバー「恋のサバイバル2」がヒットしましたが、その後は大きなヒット曲に恵まれず結婚し引退しています。

歌唱力が高く、「逃避行」も狭い音域のメロディラインなので、かなり難しい曲だと思います。

本人の歌が無かったので・・・

2017年12月 2日 (土)

今日の音楽 12月2日 チェロソナタ(ラフマニノフ) ;Music for today Dec.2 Violincello sonata(Rachmaninov)

ラフマニノフのチェロ・ソナタ ト短調op.19は、ブランドゥコーフのチェロ、ラフマニノフのピアノで1901年12月2日にモスクワで初演されました。

ラフマニノフが残した室内楽曲は非常に少なく、「悲しみの三重奏曲」という題名のピアノ三重奏曲2曲とチェロ・ソナタ1曲に、数曲の小品だけです。
「チェロ・ソナタ」について、ラフマニノフはピアノがチェロの伴奏的役割ではなく対等な関係であるとして「ピアノとチェロのためのソナタ」と表記しています。
この作品は交響曲第1番の初演を酷評されて精神的な病になって、ダーリ博士の治療などによってピアノ協奏曲第2番で復活した後の作品です。友人のチェリスト ブランドゥコーフのために作曲したものでラフマニノフらしいロマンチックなメロディと荒々しさを持ち合わせた曲になっています。

2017年12月 1日 (金)

今日の音楽 12月1日 クレア ;Music for today Dec.1 Clair

シンガー・ソングライターのギルバート・オサリヴァンは1946年12月1日にアイルランドで生まれました。

自らの売込みで1967年"Disappear"でデビューし、1970年に「ナッシング・ライムド」が全英8位のヒットとなりました。さらにアルバム「ギルバート・オサリバンの肖像」は全英チャートに86週にわたってランクインするロングセラーとなりました。

1972年の「アローン・アゲイン」は世界的な大ヒットとなりアメリカでも6週連続1位を記録しました。

「クレア」はギルバート・オサリバンのプロデューサーだったゴードン・ミルズの末娘の事。家族ぐるみの付き合いがあったミルズの幼い娘への愛情が優しく歌われている名曲です。

« 2017年11月 | トップページ | 2018年1月 »