パイオニア交響楽団第29回定期演奏会・1
パイオニア交響楽団第29回定期演奏会
2017年5月20日 14:00 開演 新宿文化センター
指揮 黒岩英臣
今回は、ズッペの「軽騎兵」序曲、チャイコフスキーの「眠りの森の美女」、ドヴォルザークの交響曲第8番という超有名曲ではないけれど、それなりに知られている曲の集まりになりました。
第1曲目は、ズッペの喜歌劇「軽騎兵」序曲です。
ズッペのオペレッタは、大正時代の浅草オペラで上演された「ボッカチオ」が脚光を浴びていた時代もありましたが、近年は殆ど上演されません。
僅かながら今回演奏する「軽騎兵」や「詩人と農夫」の序曲が演奏される機会があるぐらいでしょうか。
「軽騎兵」序曲は、高校1年の時の演奏会の前プロで演奏した曲です。つまり楽器を始めて半年の演奏会でメイン曲のベートーヴェンの交響曲第7番と共に演奏したわけです。生まれて初めての演奏会にしては、とってもレアな曲だったようです。
但し、この曲は、序曲自体に明確なストーリー性を持たせた曲のため、非常にわかりやすい曲です。冒頭のファンファーレから始まり、これから戦いに向かうという序奏と戦いの描写、そこへ軽やかに軽騎兵が飛び込んで行く。やがて戦いも終盤になり、死者への弔いの音楽へと変わって行きます。そして、軽騎兵は戦場から引き上げ、勝利の讃歌を高らかに謳って終わる、という音楽です。
演奏上のキモは、やっぱり金管楽器の活躍、軽騎兵の軽い足取りの表現と重い弔いの音楽の表現の違いをテンポ以外の音色や奏法でいかにうまく表現できるかでしょう。
ちなみに軽騎兵とは、小型のアラブ馬に乗り剣を拐帯し、主に斥候や奇襲などを行った兵士の事だそうです。
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