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2017年2月28日 (火)

今日の音楽 2月28日 ヴァイオリン協奏曲(ニールセン) ;Music for today Feb.28 Violin concerto(Nielsen)

ニールセンのヴァイオリン協奏曲op.33は1912年2月28日にメレルのヴァイオリン独奏、ニールセン自身の指揮による王立劇場管弦楽団の演奏で初演されました。

6歳の頃からヴァイオリンを学んで作曲家となったニールセンですがヴァイオリンの曲は非常に少なく、コペンハーゲンの音楽院時代に作曲したヴァイオリンソナタと、このヴァイオリン協奏曲以外は小品が数曲のみでした。

このヴァイオリン協奏曲は、ヴァイオリンの名手ペデル・メレルが帰国した事に刺激を受けてグリーグの邸宅で作曲を開始し、グリーグが作曲に使っていた小屋で完成しました。

2楽章からなる曲で、ロマン派の香り高い曲です。ニールセンも後期の交響曲になるとかなり進歩的な音楽になっていきますが、まだ激しさと優美さが混在した音楽です。

2017年2月27日 (月)

今日の音楽 2月27日 幻想曲「運命」; Music for today Feb.27 Fatum

チャイコフスキーの幻想曲「運命」op.77は、1869年2月27日モスクワの第8回ロシア音楽協会の演奏会で、ニコライ・ルビンシュタインの指揮で初演されました。

作曲されたのは1868年、初演が1869年というチャイコフスキーの若い時期の作品にもかかわらず、この曲の作品番号が77番という「悲愴」よりも遅い番号になっているのには理由があります。

元々バラキレフに捧げられたこの曲をチャイコフスキーは気に入らず、初演の後に楽譜を焼却してしまいました。現在も演奏可能になっているのは、焼却を免れたパート譜から復元されて、出版が死後になったため、遅い作品番号になったそうです。

「人と運命との葛藤」を描いたこの作品は、こういうテーマを扱うにはまだチャイコフスキー自身が若すぎたためでしょうか、消化仕切れていないようで、チャイコフスキー自身が焼却するほどですから、今でも演奏される機会は非常に少ない作品です。

2017年2月26日 (日)

今日の音楽 2月26日 私はピアノ; Music for today Feb.26 Watashiwa Piano

ミュージシャン桑田佳祐は1956年2月26日に神奈川県茅ヶ崎市で生まれました。

「私はピアノ」は桑田佳祐作詞作曲で元々はサザンオールスターズの1980年発売のアルバム「タイニイ・バブルス」に収録され、原由子が初めてボーカルをとった曲でした。歌謡曲を意識して作曲したもので、ザ・ピーナッツや途中の掛け合いでは「シャボン玉ホリデー」を意識した曲想になっています。

同年7月に高田みづえがカバーしてオリコンの3位になっています。

2017年2月25日 (土)

今日の音楽 2月25日 2つの映像 ;Music for today Feb.25 Two Pictures

バルトークの2つの映像op.10 は1913年2月25日にケルナー指揮ブダペスト・フィルの演奏で初演されました。

ドイツ音楽の影響から出発したバルトークは、マジャール民謡の収集などで民族色を生かした音楽へと歩み始めていましたが、一方では教会旋法や全音音階などを使ったドビュッシーの影響も受けていました。

そこで作曲されたのが「2つの映像」です。2曲は「花ざかり」「村の踊り」のタイトルが付けられています。「花ざかり」は三部形式、「村の踊り」はロンドで印象主義的な雰囲気が漂っています。

バルトーク後期の作品とは雰囲気がかなり異なるものです。

2017年2月24日 (金)

今日の音楽 2月24日 クリスティアン二世 ;Music for today Feb.24 King Christian II

シベリウスの劇音楽「クリスティアン二世」op.27は1898年2月24日に前半の4つのパートがスウェーデン劇場で初演されました。

シベリウスの音楽院時代の友人だった劇作家アドルフ・パウエルの歴史劇「クリスティアン2世」のために作曲された劇付随音楽です。16世紀スウェーデン、デンマーク、ノルウェーを支配したクリスティアン2世を題材としたもので、クリスティアン2世は3国を支配するためにストックホルムの虐殺という残虐行為を引き起こし、グスタフ1世の反乱を招いて死ぬまで幽閉生活をする事になったという人物。

後に編集された組曲版は、ストーリーと若干入れ替わっています。
1曲目 ノクターン(1から2幕への間奏曲)  活気のある曲で、まだ幸福だった時期の表現
2曲目 エレジー(序曲)
3曲目 セレナード(2から3幕への間奏曲) 
4曲目 バラード (4幕のための音楽) ストックホルムの虐殺の場面を描いた曲

2017年2月23日 (木)

今日の音楽 2月23日 空と君のあいだに; Music for today Feb.23

シンガー・ソングライター 中島みゆきは1952年2月23日に札幌で生まれました。

中島みゆきは、松任谷由実と並ぶ日本を代表するシンガー・ソングライター。高校の頃から音楽活動を開始し1975年の第9回ヤマハ・ポプコンで「傷ついた翼」が入賞し、その年の9月に「アザミ嬢のララバイ」でデビューしました。10月の第10回ポプコンで「時代」がグランプリを受賞し翌月の世界歌謡祭でもグランプリを受賞し、一躍知られる存在になりました。

中島みゆきはそれ以降4つの年代にわたってシングルチャートの1位を獲得した唯一のソロ・アーティストで、ソングライターとしても5つの年代にわたって1位となる曲を提供している息の長い人気アーティストです。
歌手としては、1970年代 わかれうた、1980年代 悪女、1990年代 空と君のあいだに と 旅人のうた、2000年代 地上の星
ソングライターとしては 1970年代 あばよ(研ナオコ)、1980年代 FU-JI-TSUなど3曲(工藤静香)、1990年代 私について など2曲(工藤静香)、2000年代 宙船(TOKIO)、2010年代 泣いてもいいんだよ(ももくろ)
が1位になっています。

曲も情感溢れる曲、人生の応援歌、恋の歌などヴァライティ豊かで、ひとつのパターンにはまっていない事が長くトップレベルでの活動を続けられる要因でしょう。

「空と君のあいだに」は「ファイト!」と両A面シングルとして1994年に発売された中島みゆき最大のヒット曲。安達祐美主演の「家なき子」の主題歌として、主人公すずの愛犬リュウの目線で歌われた曲です。「空と君・・・」の君はすずの事です。犬の目線でご主人様を見れば空と君しか見えないという事だそうです。

2017年2月22日 (水)

今日の音楽 2月22日 ピアノ三重奏曲第2番(シューマン) ;Music for today Feb.22 Piano Trio No.2(Schumann)

シューマンのピアノ三重奏曲第2番は1850年2月22日にライプツィヒのゲヴァントハウスで公開初演されました。

シューマンはピアノ三重奏曲を2曲作曲していますが、いわゆる「室内楽の年」と言われる1842年(弦楽四重奏曲3曲とピアノ四重奏、ピアノ五重奏が相次いで作曲された年)ではなくて1847年に2曲とも作曲されています。ちなみに第3番はかなり後の晩年の作になります。

第1番がメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番と並ぶ前期ロマン派の傑作と言われているのに対し、この第2番はいささか地味な存在です。形式的には、第1番が古典的なものに対して、比較的自由な形式を採用してはいるのですが、第1番の出来が良すぎたからでしょうかね。

2017年2月21日 (火)

今日の音楽 2月21日 交響曲第15番(モーツァルト) ;Music for today Feb.21 Symphony No.15(Mozart)

モーツァルトの交響曲第15番ト長調K.124は1772年2月21日に作曲されました。

演奏時間が15分程度という非常に小規模な曲です。この頃のモーツァルトの交響曲は多くがオーボエとホルンだけの管楽器でティンパニも無し。と言ってもハイドンの交響曲も40番台ぐらいの時期でオーボエとホルンだけの曲が多いので、この頃のトレンドだったんでしょうね。

まあ、モーツァルトはまだ16才ですから・・・

2017年2月20日 (月)

今日の音楽 2月20日 2台のピアノのための協奏曲変イ長調(メンデルスゾーン); Music for today Feb.20 Concerto for 2 pianos and orchestra B flat major(Mendelssohn)

メンデルスゾーンの2台のピアノのための協奏曲変イ長調は1827年2月20日に初演されました。

1824年、メンデルスゾーン15歳の時に、家族の演奏会で姉のファニーと演奏するために作曲されたと言われています。当初は2台のピアノのみで演奏される曲でした。2人の独奏者が均等な役割を与えられているため、やや散漫になっていると批判される事もありますが、メンデルスゾーンの弦楽のための交響曲など若い時期の作品は、勿論成熟してからの作品と比べれば物足りないのは当然だとは思います。

後にオーケストラが加えられて公開初演されたのが1927年でした。メンデルスゾーンの協奏曲の中では40分を超える最も長い曲です。

2017年2月19日 (日)

今日の音楽 2月19日 弦楽四重奏曲第3番(バルトーク) ;Music for today Feb.19 String Quartet No.3(Bartok)

バルトークの弦楽四重奏曲第3番Sz.85は、1929年2月19日にヴァルトバウエル四重奏団の演奏でロンドンで初演されました。

打楽器的な演奏方法が要求されるリズムを特徴とした曲です。フィラデルフィア音楽基金協会主催の室内楽音楽コンクールの応募作品として作曲され4人で優勝を分ける結果となった作品のひとつです。
単一楽章の曲で、Moderatoの第1部、Allegroの第2部、第1部とは全く構成が異なってはいますが第1部の楽想が使われている再現部のような第3部とコーダからなっています。

バルトーク音楽の中でも進歩的な部分が前に出た曲となっています。

2017年2月18日 (土)

今日の音楽 2月18日 仮面 ;Music for today Feb.18 Masques

ドビュッシーの「仮面」は1905年2月18日にビニェスのピアノで初演されました。
同じコンサートで「喜びの島」も初演されています。

ドビュッシーの音楽の中では内面を表現している事もあって、らしさが無く人気も薄い曲です。当初はベルガマスク組曲に入れる事も考えられたようです。仮面の二面性を8分の6拍子と4分の3拍子のリズム変化、短調と長調、雰囲気の違いで表現しています。

2017年2月17日 (金)

今日の音楽 2月17日 騎手 ;Music for today Feb.17 Jocky-Polka

ヨゼフ・シュトラウスのポルカ・シュネル「騎手」op.278は、1870年2月17日にブリューメンザールの慈善舞踏会で初演されました。

ギャロップ風のリズムを持つ典型的なポルカ・シュネルです。勿論リズムは馬の疾走を表したもの。競馬馬のように一気に最初から最後まで行っちゃう曲。ヨゼフの作品の中では人気が高く、ウィーンフィルのニュー・イヤー・コンサートでも、1996年から2012年まで暫く空きましたがそれ以前は4年に1度ぐらい演奏されていました。

2017年2月16日 (木)

今日の音楽 2月16日 交響詩「オルフェウス」 ;Music for today Feb.16 Orpheus

リストの交響詩第4番「オルフェウス」S.98は1854年2月16日にオペラの序曲としてヴァイマルの宮廷劇場で初演されました。

「オルフェウス」はグルックの歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」の序の音楽として作曲されました。竪琴を弾くオルフェウスが描かれたエトルリアの壷をルーヴル美術館で見て、そこから霊感を得て作曲したと楽譜の冒頭に記載されています。初演時は、序曲として初演され、後に独立した交響詩として出版されました。

冒頭の旋律をモットーとしたオルフェウスの高雅な姿を思わせる瞑想的で詩的な音楽です。

2017年2月15日 (水)

今日の音楽 2月15日 ヴァイオリン協奏曲(コルンゴルト) ;Music for today Feb.15 Violin concerto (Korngold)

コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35は、1947年2月15日にハイフェッツの独奏ヴァイオリン、ゴルシュマン指揮セントルイス交響楽団の演奏で初演されました。

コルンゴルトは、オーストリアで生まれモーツァルトの再来と呼ばれる程の神童でした。幼少の頃からバレエ音楽などを作曲しマーラーに天才と呼ばれる作曲家となり、映画音楽にも足を踏み入れた頃、ナチスのオーストリア併合によってユダヤ系だったコルンゴルトはアメリカに亡命しました。

アメリカに渡ってからは専ら映画音楽の作曲家として名声を受ける事になりクラシック音楽の世界からは忘れ去られる存在になっていきます。近年は再評価されて、クラシック作品も録音されるようになりました。

ヴァイオリン協奏曲はアメリカ亡命中の作品で、このロマン主義的な音楽が時代遅れと批判されましたが、初演をしたハイフェッツが演奏をし続け、やがてコルンゴルトの代表作になっていきました。

そういうことで、内容はロマン派の香りが強く、得意とする映画音楽の引用を含めて20世紀音楽としては非常に親しみ易い曲になっています。

2017年2月14日 (火)

今日の音楽 2月14日 ピアノ四重奏曲第1番(フォーレ) ;Music for today Feb.14 Piano Quartet No.1(Faure)

フォーレのピアノ四重奏曲第1番ハ短調op.15は1880年2月14日に初演されました。

初演の時に第4楽章の出来に疑問を投げかける友人が複数いたため、フォーレはこの終楽章のみ書き直しており決定稿が完成したのは1883年でした。その後初稿は破棄されたと考えられています。
従って現在演奏されるのは、1880年の初演のときとは若干異なる作品です。

曲は初期の作品に属するものでヴァイオリンソナタ第1番に続くフォーレ2作目の室内楽曲です。それゆえに非常に若々しいフォーレの作品に見られる内向的な側面よりもフランス音楽らしいお洒落な作品になっています。

2017年2月13日 (月)

今日の音楽 2月13日 夢一夜 ;Music for today Feb.13 Yumehitoyo

フォーク歌手の南こうせつは1949年2月13日に大分で生まれました。

お寺の子供として生まれたが上京するために東京の大学に入学し(中退)、1970年にソロデビュー。秋に南高節とかぐや姫を結成し「酔いどれかぐや姫」をリリースしましたが1年で解散。1971年には伊勢正三と山田パンダと新生かぐや姫を結成し、1973年に「神田川」が大ヒット。「赤ちょうちん」「妹」などヒットを連発し1975年に解散。

その後はソロ活動で「愛する人へ」「夏の少女」などをヒットさせています。
今やお座敷フォークの重鎮として、ひっぱりだこ。大分に住居を移し、仕事の度に上京しています。

「夢一夜」は資生堂のキャンペーンソングにも起用されオリコン3位となるヒット曲となりました。

2017年2月12日 (日)

今日の音楽 2月12日 序曲「エグドン・ヒース」 ;Music for today Feb.12 Egdon Heath

ホルストの序曲(交響詩)「エグドン・ヒース」(トーマス・ハーディへのオマージュ)op.47は1928年2月12日にダムロッシュ指揮ニューヨーク・フィルの演奏で初演されました。

「エグドン・ヒース」はイギリスの作家トーマス・ハーディが自分の作品の中に設定したイングランド南西にあるウェセックス地方(現在は地域名としては存在していない)架空の地名で、代表作のひとつ「帰郷」の舞台となった場所です。ヒースという名前から勿論荒野を表す地名のため、曲の内容もホルストにしては渋めの曲になっています。作曲に際しては実際にハーディとヒースを歩いたりしたという事です。

ハーディはこの曲が初演される直前の1928年1月11日に亡くなっており、この曲には「トーマス・ハーディへのオマージュ」という副題が付けられています。

2017年2月11日 (土)

今日の音楽 2月11日 休暇旅行で ;Music for today Feb.11 Auf Ferienreisen

ヨゼフ・シュトラウスのポルカ・シュネル「休暇旅行で」op.133は、1863年2月11日に「学生健康組合」を支援する学生舞踏会で初演されました。

ウィーン大学病院の内科医ヨハン・フォン・ポルツァー博士の呼びかけで開催された舞踏会で、目的は休養が必要な仲間へのチャリティでした。そのためヨゼフは休養をテーマにした曲を作曲しました。トランペットを出発の合図とした陽気な曲です。

2017年2月10日 (金)

今日の音楽 2月10日 となりのトトロ ;Music for today Feb.10 My Neighbor Totoro

歌手の井上あずみは1965年2月10日に金沢市で生まれました。

井上あずみは高校卒業後1983年アイドル歌手としてデビューし、1986年に宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」のエンディングテーマ「君をのせて」で一躍有名になりました。

その後もジブリ作品とかかわりながら活動を続けています。

その中でも、となりのトトロのテーマ曲とオープニングテーマの「さんぽ」は子供から大人気の曲ですね。

2017年2月 9日 (木)

今日の音楽 2月9日 小さな愛の願い ;Music for today Feb.9 It's going to take some time

シンガー・ソングライターのキャロル・キングは1942年2月9日にニューヨークのブルックリンで生まれました。

学生時代の1958年にシングル・レコードデビューをして4作のシングルを発売しましたがいずれも失敗に終わりましたが、1度目の結婚後夫のジェリー・ゴフィンとのソングライターコンビで「ロコモーション」「ワン・ファイン・デー」など次々と生み出し1960年から63年にかけての3年間で20曲余りの全米トップ40ヒットを世に送り出しました。

その後ビートルズの全米進出によって勢いが停まりましたが1970年代に入ってからはシンガー・ソングライターとしての活動に本腰をいれ、ソロ歌手として再デビュー。1971年のアルバム「つづれおり」が全米アルバムチャートで15週連続1位となりグラミー賞4部門を制覇しました。

「小さな愛の願い」は「つづれおり」に続くアルバム「ミュージック」に収録された曲で、カーペンターズが1972年にヒットさせています。

2017年2月 8日 (水)

今日の音楽 2月8日 イーストウィックの魔女たち ;Music for today Feb.8 The Witches of Eastwick

映画音楽の作曲家ジョン・ウィリアムズは1932年2月8日にニューヨークで生まれました。

説明はいらないほど、現代の映画音楽の第一人者のジョン・ウィリアムズはUCLAでカステルヌオーヴォ=テデスコに師事し作曲を学び、徴兵されたときも音楽隊に所属して編曲と指揮を担当しました。兵役を終えた後、ジュリアード音楽院ピアノ科へ進学し在学中からジャズ・ピアニストとして活躍しました。

1965年からテレビシリーズのアレンジを担当、ミュージカル映画「屋根の上のヴァイオリン弾き」ではアカデミー編曲賞を受賞しています。「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」の音楽担当を経験し、現在の映画音楽のトップの地位へ駆け上るきっかけとなったのが1975年の「ジョーズ」でした。
その後「スター・ウォーズ」シリーズ、未知との遭遇、スーパー・マン、1941、レイダースから始まるインディ・ジョーンズ・シリーズ、ET、ジュラシック・パーク、ハリー・ポッター・シリーズ、ジュラシック・パーク・・・
1970年代後半から2000年代にかけて、ヒットした映画の多くを担当しています。

「イーストウィックの魔女たち」は1987年のホラーコメディ映画。男運に恵まれない3人の熟女(シェール。ミシェル・ファイファー、スーザン・サランドン)の前に現れたダンディな悪魔(ジャック・ニコルソン)の関係を描いたジョン・アップダイク原作の映画です。

音楽はホラー・コメディには勿体無いほど本格的な音楽。シンフォニックなサウンドで映画自体より楽しめるかもしれません。

2017年2月 7日 (火)

今日の音楽 2月7日 わが人生は愛と喜び ;Music for today Feb.7 Mein Lebenslauf ist Lieb' und Lust

ヨゼフ・シュトラウスのワルツ「わが人生は愛と喜び」op.263は1869年2月7日に宮廷大舞踏会場で初演されました。

ワルツ王ヨハン・シュトラウス二世の弟ヨゼフ・シュトラウスは、兄の病気のピンチヒッターとして音楽家デビューをし、早逝しましたが、ヨハンからは自分より才能があったと言われる程でした。

ヨゼフの作品は、兄に比べるとユーモアやウィットに富んだポルカの評価が高いのですが、「天体の音楽」と「わが人生は愛と喜び」は素晴らしい作品だと思います。
「わが人生は愛と喜び」は、ウィーン大学の学生のため作曲されたもので学生のための舞踏会で初演され非常に好評だったようです。
ところが、何故かその後はこの作品は忘れ去られていましたが映画「会議は踊る」で「古きよき時代の作曲家の作品」としてこの曲のメロディの幾つかが採用され、それがヨゼフ・シュトラウスの作品である事がわかってから、彼の代表作として演奏されるようになったそうです。

曲は序奏と5つのワルツとコーダという構成。美しく若々しいメロディです。

2017年2月 6日 (月)

今日の音楽 2月6日 幻想的スケルツォ(ストラヴィンスキー) ;Music for today Feb.6 Scherzo fantastique(Stravinski)

ストラヴィンスキーの幻想的スケルツォ ホ長調op.3は1909年2月6日にジロティの指揮でサンクト・ペテルブルクで初演されました。

メーテルリンクの「蜜蜂の生活」に霊感を受けて作曲した初期の大規模な小品。後にバレエ化されています。

働き蜂の羽音を連想させるあわただしい音型の曲の間に穏やかで情緒的な中間部が挟まった3部形式で、まだロマン派の域を脱し切れていない作品です。

2017年2月 5日 (日)

今日の音楽 2月5日 グレゴリオ協奏曲 ; Music for today Feb.5 Concerto gregoriano

レスピーギのグレゴリオ協奏曲は1921年2月5日にローマのアウグステオ楽堂で、ヴァイオリン独奏マリオ・コルティ、モリナーリの指揮によって初演されました。

レスピーギがグレゴリオ聖歌を元に作曲したヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲で、ヴァイオリンが合唱長、オーケストラが合唱団の役割を担っています。
レスピーギはバロック以前の音楽に関心が高く、特に今ではあまり知られていないルネッサンス期の音楽を現代に甦らせる曲を多く残しました。
有名な、「リュートのための古風な舞曲とアリア」は言わずもがな、「ローマの松」などでも古典的な様式を巧みに現代の響きで再現しています。

この、グレゴリオ協奏曲は3つの楽章からできていますが、古典的な協奏曲と異なり第1楽章、第2楽章ともにゆったりとしたテンポの楽章になっています。音階も教会旋法を取り入れて聖歌の雰囲気を出しています。

2017年2月 4日 (土)

今日の音楽 2月4日 スーパー・スター ;Music for today Feb.4 Super Star

今日はカレン・カーペンターの命日。今年も、カーペンターズの曲で申し訳けございませんが・・・

私の小さい頃は、今とは違って小さな子供が洋楽と接する機会はあまりありませんでした。MTVなんか勿論無くて、洋楽は専らラジオ。という事で、洋楽を知るきっかけはいつも友人からでした。

小学校5年ぐらいの時に友人の家で聴いたビートルズの「ヘイ・ジュード」でビートルズを知り、中学2年の時に別の友人から勧められて借りたレコードが「スーパー・スター」。これでカーペンターズを知る事になりました。それから、ずーっとカーペンターズを追い続け、1972年と1974年の来日のときは武道館まで聴きに行きました。1972年はまだそれ程の人気では無かったので簡単にチケットが手に入りましたが、1974年はアルバム「ナウ・アンド・ゼン」の大ヒットで、チケットは発売当日で完売。ようやく後ろの方のチケットが買えた事を覚えています。

「スーパー・スター」はレオン・ラッセルの曲で、6枚目のシングル。日本のチャートではじめて10位以内に入った曲です。

2017年2月 3日 (金)

今日の音楽 2月3日 アスラエル交響曲 ;Music for today Feb.3 Asrael Symfonie

スークのアスラエル交響曲op.27は、1907年2月3日にコヴァンジョヴィッツの指揮でプラハで初演されました。

アスラエルは死を司る天使の名前。1904年に師匠のドヴォルザークが亡くなると、亡き師に捧げる交響曲の作曲をはじめたが、翌年スークの妻でありドヴォルザークの娘オティリエが若くして世を去ったため、完成したこの曲に「アスラエル」の名前をつけました。

スークはチェコの作曲家ですが、音楽はチェコの民族色は弱く、後期作品では無調に近いものもあります。この曲は5楽章の長大な曲で演奏に1時間程度かかります。個人的な感想としては重苦しくとても疲れる曲ではありますが・・・

2017年2月 2日 (木)

今日の音楽 2月2日 歌劇「ルイーズ」 ;Music for today Feb.2 Louise

シャルパンティエの歌劇「ルイーズ」は1900年2月2日にパリぼオペラ・コミック座でメサジェの指揮で初演されました。

有名なアリア「その日から」です。
「ルイーズ」は最もパリらしいオペラと言われる、パリに生きる庶民を描いたオペラです。
主人公のルイーズは服飾会社につとめるお針子で、隣に住む恋人ジュリアンが詩人という設定は、ミミがお針子で、ロドルフォが詩人というプッチーニの「ラ・ボエーム」の設定と良く似ています。初演もわずか4年しか違わないのですが、プッチーニはイタリア人、シャルパンティエはマスネの弟子となるフランスに生まれた人ですから、パリの雰囲気はシャルパンティエの方が良く知っているわけで、よりパリの息吹を感じる作品です。

「ルイーズ」の中で最も有名なアリア、家を飛び出したルイーズがジュリアンと暮らすモンマルトルのアパルトメントからパリを見下ろしながら歌う恋の喜びと希望の歌が「その日から」です。

2017年2月 1日 (水)

今日の音楽 2月1日 弦楽四重奏曲第14番(シューベルト) ;Music for today Feb.1 String Quartet No.14(Schubert)

シューベルトの弦楽四重奏曲第14番ニ短調D810「死と乙女」は1826年2月1日に私的に初演されました。

この曲は全ての楽章が短調で作曲されています。この曲を作曲した頃にはシューベルトは既に体の不調を感じており、そういった絶望的な気持ちが反映されていると言われています。第2楽章にはシューベルトの歌曲「死と乙女」が変奏主題に使われているため「死と乙女」の標題でよばれる事もあります。

全て短調といっても全楽章が重苦しいものというわけではありません。第1楽章は非常に規模の大きい3つの主題が使われています。第2楽章は変奏曲で、第3楽章はレントラー風のスケルツォ、終楽章はタランテラ風の曲で、コーダでは一部長調に転じる部分があります。

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