2016年10月30日に、母校の都立富士高校管弦楽団の50周年記念として第4回富士オケの仲間たちの演奏会が催されます。場所は練馬文化センター。指揮は秋山俊樹氏。
曲目は
モーツァルト 歌劇「魔笛」序曲
チャイコフスキー 幻想序曲「ロミオとジュリエット」
ベルリオーズ 幻想交響曲
です。我々の演奏の前に、富士中学・高校の現役生徒によるヴェルディの歌劇「運命の力」序曲が演奏されます。
私にとっては、今回のプログラムはリピートですが、体力的に物凄く大変な曲。今回は、若いOBOGも多く参加してきてコントラバスは最終的に10人もエントリーがあり、1曲ぐらい休めるかなと思ったのですが、結局「魔笛」以外は全員が乗り番で、「魔笛」も出る事になったのでフル出場。リピートという事もあって、技術的な不安よりも体力的な不安の方が大きいプログラムになりました。
(実は、中高生が演奏する「運命の力」の方が、どの曲よりも難しいと思ってますけど・・・)
今回は、全てがストーリーを伴う音楽。
「魔笛」は、演出家のシカネーダからの依頼で作曲したモーツァルト最晩年の歌劇で、最初悪人だと思われていた「夜の女王」が実は悪者ではなく、ザラストロにさらわれた娘パミーナの奪回を目指す母親であり、その夜の女王を抹殺するように仕掛けた神官ザラストロが悪人だったという話に、パパゲーノとパパゲーナ、主人公タミーノとパミーナの恋が絡まるお話。主人公タミーノとパミーナ、パパゲーノとパパゲーナという似通った名前は頭の中でこんがらがってしまうのです(笑)
「ロミオとジュリエット」はシェイクスピアの戯曲の中でも、音楽家が最も好んだ素材でしょう。ベッリーニやグノーのオペラ、プロコフィエフのバレエ、ベルリオーズやチャイコフスキーの管弦楽曲の他にも、ディーリアスの「村のロミオとジュリエット」やミュージカル「ウェストサイドストーリー」など翻案されたものも数多くあります。
その中で最も簡潔に音楽にしたものが、このチャイコフスキーの幻想序曲です。モンタギュー家とキャプレット家の争いを表す第1主題からはじまり、ロミオとジュリエットの愛を表す第2主題、その絡み合いと、死を表す結尾部というのが基本的なつくりです。
「幻想交響曲」は、ベルリオーズが片想いした当時の人気女優スミスソンへの狂気の愛を表す作品。スミスソンとの愛が成就した夢や失恋の幻が交錯し、やがて主人公はスミスソンを殺害し、断頭台へと送られ、地獄へ落ちる夢が描かれています。
是非ご来場ください。