今日の音楽 8月21日 ポップコーン ;Music for today Aug.21 Popcorn
モーグ・シンセイサイザーの開発者ロバート・モーグは2005年8月21日に脳腫瘍で亡くなりました。
ロバート・モーグはアメリカの電子工学の博士で、彼の作り出したモーグ・シンセサイザーはまだデジタル音が開発される前のアナログ・シンセサイザーです。シンセサイザーの登場は音楽界に大きな変革をもたらしました。クラシック音楽の世界でもテルミンやオンド・マルトノなど従来の音色と異なる作曲者の好みの音色を実現するための楽器の変革が図られていましたが、このシンセサイザーはポピュラー音楽の世界で広く受け入れられるようになりました。特にミニ・モーグという量産型の小型のシンセサイザーが1970年に開発されてから急速に普及していきました。当時はまだモノフォニーで和音を演奏する事はできませんでしたが、多重録音などで複雑な和音を表現するなど普及していきました。
シンセサーザーを世に知らしめたのはウェンディ・カルロスのスイッチト・オン・バッハで、それを聴いたキース・エマーソンが自らのステージに使用し「展覧会の絵」「ナット・ロッカー」を産みだしました。日本では冨田勲が多重録音を駆使し「月の光」を発売しています。デジタル音楽の時代になって、モーグ・シンセサイザーは過去のものになってはいますが、新しい音楽を拓いた価値は大きかったと思います。
モーグ・シンセを使った音楽の代表作が「ポップ・コーン」という曲。ガーション・キングスレイが1969年に作曲し1972年に彼を中心としたグループ「ホット・バター」によるバージョンがリリースされ全米9位の大ヒットになりました。同時に「フレッシュ・クリーム」など数多くのカバーが出ました。私もホットバター、フレッシュ・クリーム、ポップコーン・メーカーズという日本で当時手に入れられた3つのバージョンのシングルレコードを持っています。
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