パイオニア交響楽団第28回定期演奏会のご案内・4
7月17日にティアラ江東大ホールでパイオニア交響楽団第28回定期演奏会が開催されます。
前半が ボロディンの歌劇「イゴーリ公」序曲、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、後半がブリテンのシンプル・シンフォニーとバーンスタインの「ウェストサイド・ストーリー」のシンフォニック・ダンスです。
最後は、レナード・バーンスタインのミュージカル「ウェストサイド・ストーリー」よりシンフォニック・ダンスです。
「ウェストサイド・ストーリー」は、シェイクスピアの代表作のひとつ「ロミオとジュリエット」をアメリカを舞台にミュージカルに翻案したもので、ブロードウェイ史上最も高い人気の作品のひとつです。音楽を書いたのは、ニューヨーク・フィルハーモニックの指揮者であり、20世紀アメリカの代表的な作曲家の1人レナード・バーンスタイン。
「シンフォニック・ダンス」は、このミュージカルの中の音楽をオーケストラの演奏会用に構成しなおしたものです。8つの曲が切れ目無く演奏されます。
第1曲 プロローグ 増四度の悪魔の音程と呼ばれる3つの音から始まる。メロディはサックスによるスウィング。ここはキャンディードの序曲と同じ拍を超えた展開。一昨年キャンディードを演奏した経験が生かされていて戸惑いは全くありませんでした。一番難しいのが実はフィンガー・スナップで、個人練習では最もたくさん練習しました(笑)
それと後半は完全なジャズ。豆が潰れるほどピチカートを弾かされます。エレキベースが欲しい~
第2曲 サムウェア ミュージカルの中でも最も美しく人気の高い曲。ヴィオラソロでメロディが始まりますが、コントラバスは見せ場は殆どありません。
第3曲 スケルツォ 映画ではカットされた小編成の可愛らしい曲。現実逃避の曲だそうですが、この曲もコントラバスは殆ど登場しません。
第4曲 マンボ 最も有名な曲。マンボはキューバのダンス音楽でルンバにジャズの要素を加えたものがベースになっています。普段オーケストラでは見られない打楽器が大活躍。その他にも、普段オーケストラで登場しないモノが出てきます。
第5曲 チャチャ おもちゃのチャチャチャでも知られるキューバ起源のダンス音楽。マンボから発展したものですが、マンボと違ってエレガントな音楽です。
第6曲 出会いの場面~クール~フーガ 4本のヴァイオリンソロの短い出会いの場面のあとは、クール。ここは作曲者のスウィングの指示がありますが、譜面はごく普通に書いてあります。これを演奏者がスウィングして弾くわけです。この後フーガになって、この曲の最も難しい、しかし最も魅力的な音楽になります。ジャズ・バンドでもないフル・オーケストラで、このスウィングの雰囲気を出せるかどうかは、演奏の巧拙を超えて音楽をしている、という実感がわく場面です。
第7曲 決闘 パンチの一発一発が音楽している曲です。もっともワイルドな音楽は静かなフィナーレの前のクライマックスです。
第8曲 フィナーレ サムウェアの音楽が回想されて静かに音楽を閉じます。
こんな内容で、今まで演奏会で弾いてきた数々の曲とは全く違うジャズの要素タップリの曲。青筋立てて真面目な顔して弾いても、聞いている方も楽しくはない曲でしょう。演奏する我々も、前日の練習までは真剣な顔して必死に弾く練習をしますが、最後は楽しく見せる工夫も加えて練習しようと思っています。
今回は、チャイコフスキーのコンチェルトや、ウェストサイド、弦楽合奏曲というバラエティに富んだプログラムですが、練習は結構大変でした。練習環境が大きく変わって今までに比べて練習時間は十分ではなく、デキはまだまだというところですが、楽しめる演奏会を目指して技術的にも最後までレベルアップ!
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