今日の音楽 12月14日 レクィエム(モーツァルト) ; Music for today Dec.14 Requiem(Mozart)
モーツァルトの「レクィエム」は1793年12月14日にヴァルゼック伯爵の作品としてウィーンのノイクロスター教会で初演されました。
映画「アマデウス」では謎の人物(実はサリエリ)の依頼によって作曲を始めたと言われるレクィエムですが、実はヴァルゼック伯爵という音楽好きの貴族が自分の作品として発表しようとして、モーツァルトに依頼したという事がわかっています。
モーツァルトの死によって未完で終わったこの作品は弟子のジュスマイヤーが、モーツァルトのスケッチなどを基に完成させたものを筆頭に多くの研究家や指揮者によって完成版が作られました。現在でも賛否両論ありますが、このジュスマイヤー版が最も多い演奏されています。
作品は、イントロイトゥス(入祭唱)の2曲レクィエム・エテルナム(永遠の安息を)、キリエ(憐みの讃歌)から始まります。
セクエンツィア(続唱)では、有名なディス・エーレ(怒りの日)、トゥーバ・ミルム(奇しきラッパの響き)、レックス・トレメンデ(恐るべき御稜威の王)、リコルダーレ(思い出したまえ)、コンフターティス(呪われ退けられし者達が)、ラクリモーサ(涙の日)が続きます。
続いてオッフェトリウム(奉献文)のドミネ・イエス(主イエス)、オスティアス(賛美の生け贄)
サンクトゥス(聖なるかな)のサンクトゥスとベネディクトゥス(祝福されたもの)
アニュス・デイ(神の子羊)
コムニオ(聖体拝領唱)のルックス・エテルナ(永遠の光)で締めくくられます。
ラクリモーサの8小節がモーツァルトの絶筆と言われていますが、その前の部分でもオーケストレーションがされていなかったり、曲順通りに作曲されていなかったのでその後の部分が殆ど完成されていたりなので、はっきりとどこまでが真のモーツァルトの作品なのかは判断がつきにくいというのが真実でしょう。
怒りの日やラクリモーサの人気が高いですが、個人的にはコンフターティスの激しい音楽と、囁くような女声合唱の対比が最も美しくドラマティックだと思います。
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