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2015年11月30日 (月)

今日の音楽 11月30日 組曲第1番「幻想的絵画」 ; Music for today Nov.30 Suite No.1( Fantaisie-Tableaux for two pianos)

ラフマニノフの2台のピアノのための組曲第1番「幻想的絵画」op.5は1893年11月30日にモスクワでラフマニノフとパブストのピアノで初演されました。

4曲からなる組曲で、各曲にエピグラフが添えられています。第1曲はレールモントフの「舟歌」、2曲目はバイロンの「夜-愛」、3曲目はチュッチェフの「涙」、4曲目はホミャーコフの「復活祭」という具合に、それぞれインスピレーションを得た詩があり、出版の際には掲載された。

敬愛するチャイコフスキーに献呈されましたが、初演を聴きに来ると約束していたチャイコフスキーは5週間前に他界してしまいました。

2015年11月29日 (日)

今日の音楽 11月29日 ピアノ四重奏曲第2番(ブラームス) ; Music for today Nov.29 Piano Quartet No.2 (Brahms)

ブラームスのピアノ四重奏曲第2番イ短調op.51-2は1862年11月29日にウィーンで、ブラームス自身のピアノとヘルメスベルガー四重奏団のメンバーによって初演されました。

この曲はop.51-1の弦楽四重奏曲第1番と並行して作曲された曲です。前にも書きましたが、ブラームスにはベートーヴェンの呪縛というのがあって、ベートーヴェンの得意とした分野である交響曲、弦楽四重奏曲、ピアノソナタには非常に慎重な態度で臨んでいました。結局、交響曲は4曲で、弦楽四重奏曲とピアノソナタは3曲ずつという少ない作品数で終わっています。

弦楽四重奏曲第2番は、同時に発表された第1番の力強く劇的である事と対照的に穏やかで叙情的な曲になっています。ベートーヴェンが「運命」と「田園」という両極端な交響曲を並行して作曲していたのと似たような状況だったのでしょう。

古典的な4つの楽章構成ですが全体的にテンポ変化を極力抑えていることが穏やかさを表出している手法のひとつになっています。緩徐楽章である第2楽章も、第1番がAdagioという遅い設定であるのに対し、この第2番はAndante Moderatoで、それ程遅いテンポにはなっていません。第3楽章もスケルツォではなくメヌエットを採用。速いテンポの第1楽章と終楽章も、それぞれ Allegro non troppo、Allegro no assaiというように、Allegroだが速くなく、Allegroだが大いにではない=ややAllegroという具合に Allegroにそれ程速くないという意味の指定をつけています。そういうわけで全体的にテンポの幅が狭くなっています。

普通こういう音楽ですとメリハリが無い感じがするのですが、そこはブラームス・・・です。

2015年11月28日 (土)

今日の音楽 11月28日 今日までそして明日から ; Music for today Nov.28 Kyoumade soshite ashitakara

カメラマン、映画監督の斎藤耕一は2009年11月28日に肺炎のため80歳で亡くなりました。

斎藤耕一は大学を中退して写真専門学校で学び、卒業後にスチルカメラマンとして働いた後、日活で活動していました。1967年に斎藤プロダクションを設立し、自ら脚本も手がけた「囁きのジョー」で監督デビューをしました。

翌年は松竹専属の映画監督になり歌謡映画などを監督していましたが、1972年の「約束」で高い評価を得て、「旅の重さ」「津軽じょんがら節」などで日本を代表する監督のひとりになっています。

「旅の重さ」は素九鬼子の小説の映画化で、家出をした少女の四国巡礼の旅を放浪記風に描いた作品。高橋洋子や、小野寺久美子(後の秋吉久美子)のデビュー作でした。劇中の挿入歌として使われていたのが吉田拓郎の「今日までそして明日から」です。

2015年11月27日 (金)

今日の音楽 11月27日 妖精の口づけ ; Music for today Nov.27 Le Baiser de la fée

ストラヴィンスキーのバレエ音楽「妖精の口づけ」は1928年11月27日にパリ・オペラ座で初演されました。

このバレエ音楽は、新古典主義時代の作品です。が、それにしてもロマン主義的な雰囲気を持つストラヴィンスキーっぽくない曲です。

実は、これは「チャイコフスキーの音楽にインスピレーションを得た作品を」という美術家のブノワの提案に従って、チャイコフスキーのピアノ曲や歌曲の旋律をベースに作曲したものなのです。台本はストラヴィンスキー自体がアンデルセンの「氷姫」を下敷きに書いたものです。

ストラヴィンスキーは、このバレエがお気に入りだったようで、後にこの中から抜粋して管弦楽組曲の「ディヴェルティメント」に改訂しています。

2015年11月26日 (木)

今日の音楽 11月26日 ピアノ協奏曲第1番(ミヨー) ; Music for today Nov.26 Piano concerto No.1(Milhaud)

ミヨーのピアノ協奏曲第1番op.127は1936年11月26日に初演されました。

フランス6人組のひとり、ダリウス・ミヨーは非常に多作として知られています。ピアノ協奏曲も5曲の作品を残しました。ミヨーの音楽は一口で言えば軽妙洒脱。都会的な洗練された音楽です。

現代音楽らしい不協和音も出て来ますが、それはわざと不協和音を狙っているわけではなくて音楽の中での現代的な響きとして現れます。この曲も40代の円熟期の作品で、そんな都会的センスと地中海的な明るさが兼ね備えられた曲です。

2015年11月25日 (水)

今日の音楽 11月25日 歌劇「マルタ」 ; Music for today Nov.25 Martha oder Der Markt zu Richmond

フロトーの歌劇「マルタ」は1847年11月15日にウィーンのケルントナートール宮廷劇場で初演されました。

「マルタ」はジュール=アンリ・ヴェルノ・ド・サン=ジョルジュのバレエ「貴婦人アンリエット」に基づいてヴィルヘルム・フリードリッヒのドイツ語台本によるオペラです。女官のいたずら心から起きる騒ぎと恋の顛末を描いたコミカルでロマンチックなオペラです。

アイルランド民謡「夏の名残のばら」(庭の千草)が使われている曲としても知られています。

2015年11月24日 (火)

今日の音楽 11月24日 2台のピアノのための組曲第2番 ; Music for today Nov.24 Suite No.2 for 2 piano

ラフマニノフの2台のピアノのための組曲第2番op.17は1901年11月24日に、ラフマニノフ本人と、いとこのジロディの演奏でモスクワで初演されました。

ラフマニノフの2台のピアノのための組曲は2曲存在します。第1番は「幻想的絵画」という副題が付けられたエピグラフのつけられた曲です。

この第2番は交響曲第1番の失敗によって精神的に受けたダメージから回復した頃、ピアノ協奏曲第2番と並行して作曲された曲で第1番とは異なって、純粋な組曲になっています。1曲目 序奏と行進曲風 2曲目 ワルツ 3曲目 ゆったりとしたテンポのロマンス 4曲目はタランテラです。

2015年11月23日 (月)

今日の音楽 11月23日 ピアノ協奏曲(スクリャービン) ; Music for today Nov.23 Piano Concerto(Scriabin)

スクリャービンのピアノ協奏曲嬰へ短調op.20は、1897年11月23日に初演されました。

スクリャービンといえば神秘主義から現代音楽への先駆者ですが、このピアノ協奏曲は初期の作品で、まだスクリャービンがロマン派の影響が濃い作風の時代の作品です。

ショパンの影響が色濃く出ている曲で、非常に叙情的で華やかなな作品になっています。第2楽章は変奏曲になっていますが、これも古典的な変奏になっています。

2015年11月22日 (日)

今日の音楽 11月22日 ソワレ・ミュージカル ; Music for today Nov.22 Soirées musicales

イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンは1913年11月22日に生まれました。

ブリテンは、無調性などの現代的な手法を取り入れつつも、伝統的な音楽から逸脱しない作風でした。そのための、ブリテンのせいでイギリスの音楽事情は世界から後退したといわれる事もあります。逆にそのために、20世紀半ばの音楽の中ではアマチュアオーケストラが取り上げ易いという事もあるのですが・・・

ブリテンが若い頃自身のオーケストレーション能力向上のため、ロッシーニの「音楽の夜会」という歌曲集をベースに、その他のロッシーニ作品を交えて管弦楽曲として作曲したのが「ソワレ・ミュージカル」です。第1曲行進曲が「ウィリアム・テル」の兵士の踊り、第2曲から第4曲までが「音楽の夜会」の1曲目「約束」、6曲目「アルプスの羊飼いの娘」、3曲目「誘い」、第5曲目が合唱曲「慈愛」という構成です。

後に続編として作曲された「マチネ・ミュージカル」と共にバレエ音楽としても使われています。

2015年11月21日 (土)

今日の音楽 11月21日 交響詩「真昼の魔女」 ; Music for today Nov.21 Polednice

ドヴォルザークの交響詩「真昼の魔女」op.108,B196は、1896年11月21日にヘンリー・ウッドの指揮でロンドンで初演されました。

ドヴォルザークの標題音楽は、序曲と交響詩があります。交響詩は全てアメリカからの帰国後に作曲されたもので5曲作られています。始めの4曲はチェコの詩人エルベンの「花束」という詩集の中のバラードにインスピレーションを得たものです。「水の精」「真昼の魔女」「金の紡ぎ車」「野ばと」の4作品です。

「真昼の魔女」は、その2作目のもので魔女が自分の悪口を言った母親への復讐で、その息子を殺すという恐ろしい内容です。

2015年11月20日 (金)

今日の音楽 11月20日 峡谷から星たちへ・・・ ; Music for today Nov.20 Des canyons aux étoiles…

メシアンの「峡谷から星たちへ・・・」(ピアノ、ホルン、シロリンバ、グロッケンとオーケストラのための)は1974年11月20日にニューヨーク、リンカーンセンターのアリス・タリー・ホールでウォルドマン指揮ムジカ・エテルナ管弦楽団の演奏で初演されました。

メシアンがアメリカのユタ州を旅行した際に目にした風景や、メシアンの得意分野である鳥の鳴き声が着想の源となった曲です。14人の木管楽器、9人の金管楽器、5人の打楽器奏者による多くの打楽器、3台の鍵盤楽器と13人の弦楽奏者(全てソロ)という編成。

全3部で構成され、第1部 砂漠、ムクドリモドキ、星たちの上にかかれているもの、マミジロオニヒタキ、シーダー・ブレークスと畏怖の贈り物、第2部 恒星の呼び声、ブライスキャニオンと赤橙色の岩 第3部 甦りしものとアルデバランの歌、マネシツグミ、モリツグミ、「オマオ、ソウシチョウ、エレペオ、シキチョウ」、ザイオン公園と天国という12曲からなります。

晩年の作品であり、メシアンの集大成的な作品です。現代音楽ですが、難解だと思わずに「音」として捉えて聞くと、なかなか魅力的な曲です。ちょっと長いですが・・・

2015年11月19日 (木)

今日の音楽 11月19日 ダンデ・ライオン~遅咲きのタンポポ ; Music for today Nov.19 Dandelion

音楽プロデューサー、アレンジャーの松任谷正隆は1951年11月19日に生まれました。

1971年に吉田拓郎の「人間なんて」でミュージシャンとして参加したのが音楽活動のスタートでした。その後細野晴臣らと「キャメル・ママ」というバンドを結成し1974年にはティン・パン・アレーと名前を変えて活動しました。

1974年の谷山浩子の「お早うございますの帽子屋さん」のアレンジに関わった事がアレンジャーとしての活動のスタートで、1976年には「ひこうき雲」のセッションで知り合った荒井由実と結婚しています。

荒井由実・松任谷由実の殆どの曲のアレンジを中心に多くの歌手のアレンジを担当しています。また、映画の音楽監督として「ねらわれた学園」「時をかける少女」なども手がけました。

ダンデライオン~遅咲きのたんぽぽ~は、原田知世主演のミュージカル「あしながおじさん」の主題歌として作られ、松任谷由実もカバーした曲です。両方とも、アレンジは松任谷正隆が担当しています。

2015年11月18日 (水)

今日の音楽 11月18日 ピアノ四重奏曲第3番(ブラームス) ; Music for today Nov.18 Piano Quartet No.3(Brahms)

ブラームスのピアノ四重奏曲第3番ハ短調op.60は、1875年11月18日にブラームスのピアノとヘルメスベルガー弦楽四重奏団員の演奏でウィーンで初演されました。

第3番の元になる曲は嬰ハ短調の四重奏曲として、第1番よりも早い時期の1856年に完成させています。ところが、ブラームスはこの曲を気に入らず20年以上放置してしまいました。

1873年から74年にかけてハ短調への移調、楽章単位の書き換えなど大幅な改訂を施し1875年に出版されたのが、この第3番です。

出版時に、表紙に「ピストルを頭に向けている男の姿」を描いたら良いと言っています。これはブラームスの自殺、残されたクララへの思慕などが複雑に絡み合った曲という事を表現した言葉ではないかと考えられています。

2015年11月17日 (火)

今日の音楽 11月17日 黒衣の聖母像への連祷 ; Music for today Nov.17 Litanies à la Vierge Noire

プーランクの黒衣の聖母像への連祷(ロカマドゥールのノートルダム)は、1936年11月17日に初演されました。

プーランクは1936年夏に友人の作曲家フェルーの交通事故死の悲報を聞いて、フランス南西部にある古くからの巡礼地ロカマドゥールを訪れ、そこで黒衣の聖母像と出会いました。この出会いはプーランクに大きな転機を与え、これ以降プーランクは宗教音楽を多く作曲するようになったようです。

この黒衣の聖母像の印象を作曲したものが、「黒衣の聖母像への連祷」です。女声3部合唱とオルガンという編成で、無調を基本としていますが自然で心地よい音楽になっています。

2015年11月16日 (月)

今日の音楽 11月16日 クロノプラスティク ; Music for today Nov.16 Chronoplastic

湯浅譲二のオーケストラのためのクロノプラスティクは1972年11月16日に初演されました。

開業医の次男として生まれ、慶応の医学部に通っていましたが、幼い頃より親しんでいた音楽の道へ転向し大学を中退しました。理系出身者らしく、音楽を音響エネルギー体の空間的・時間的推移ととらえ、現代音楽を目指し、電子音楽や実験的な音楽など多くの作品を残しました。

クラノプラスティクは邦訳すると可塑的時間です。時間を押し固め、形成して音響とすることを旨とするもので、Ⅰ~Ⅲの3つのシリーズで作曲されました。湯浅譲二の作品は非常に難解なので、あまり親しまれているというわけではありませんが、武満に次ぐ前衛音楽のクリエイターのひとりではあります。

2015年11月15日 (日)

今日の音楽 11月15日 カンマ ; Music for today Nov.15 Khamma

ドビュッシーのバレエ音楽「カンマ」は、ドビュッシー没後の1924年11月15日にピエルネ指揮コロンヌ管弦楽団の演奏で初演されました。

カナダの舞踏家モード・アランの委嘱により着手し1912年1月にピアノ版を完成させていたが、アランから細かい注文が入り、それに憤慨したドビュッシーはこの曲のオーケストレーションを放棄していしまいました。
翌年作曲家のシャルル・ケクランがドビュッシーの指示に従ってオーケストレーションを完成させています。

カンマは、古代エジプトの舞姫の名前で侵略者が包囲した町を救うために太陽神アムン・ラに自らの命を捧げた伝説の人物です。

2015年11月14日 (土)

今日の音楽 11月14日 弦楽四重奏曲第2番(ショスタコーヴィチ) ; Music for today Nov.14 String Quartet No.2(Shostakovich)

ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第2番イ長調op.68は、1944年11月14日にベートーヴェン弦楽四重奏団の演奏で初演されました。

ショスタコーヴィチは弦楽四重奏曲を、交響曲と同数の15曲作曲しています。しかし、交響曲がレニングラード音楽院の卒業作品として19才の若さで作曲した事に比べると、弦楽四重奏曲を初めて作曲したのが32歳と非常に遅いスタートでした。しかも1番と、この2番の間には6年の隔たりがあります。

第二次大戦の末期の作品で、時代を反映して暗く重苦しい雰囲気の曲です。

2015年11月13日 (金)

今日の音楽 11月13日 バッキャーナス・ブラジレイラス第1番 ; Music for today Nov.13 Bachianas Brasileiras No.1

ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ(バッキャーナス・ブラジレイラス)第1番は、1938年11月13日に初演されました。

ブラジル最大のクラシック音楽の作曲家ヴィラ=ロボスは、ブラジルの民族音楽の素材を使って、敬愛するバッハの組曲のようなものめざして作曲したのがバッキャーナス・ブラジレイラスです。生涯で9曲作曲していますが、それぞれ編成が異なっているため、ひとつの演奏会で全曲演奏される事はありませんし、CDも全曲版は殆どありません。

第1番は8本のチェロのために作曲されたものです。但し8パート複数人で演奏する事も可とされています。
序奏、変奏曲、フーガの3曲からなっています。

冒頭の力強いリズムの中での野太い旋律が非常に印象的です。

2015年11月12日 (木)

今日の音楽 11月12日 聖母たちのララバイ ; Music for today Nov.12 Lullaby of Madonna

歌手岩崎宏美は1958年11月12日に東京都江東区で生まれました。

アイドル歌手としてデビューしましたが、歌唱力は当時のアイドルの中でも抜群で、現在は実力派歌手として活躍しています。

「聖母たちのララバイ」は元々1981年9月にスタートした日本テレビ系の2時間ドラマ「火曜サスペンス劇場」のエンディング・テーマとして作られたものです。レコード化する予定が無かったために1コーラス分しか録音されていませんでしたが、反響が非常に大きく、この1コーラスの録音を元に作ったものを200名へのプレゼント企画として応募したところ35万通をこえる応募が殺到しました。

しかしながら、岩崎宏美はビクターの専属歌手であり、この主題歌の版権は日本テレビ系のレコード会社VAPが持っていたために、簡単にレコード化できず、紆余曲折ありましたが1982年の春にフルバージョンを再録音してビクターから発売される事になったわけです。

130万枚の大ヒットとなり、歌謡大賞受賞という岩崎宏美の代表曲のひとつとなったわけです。

その後、火曜サスペンス劇場では終了する2005年までに26曲の主題歌が使われていますが第1代から第5代までの連続5曲を含めて6曲が使われています。

ちなみに、私の中での火サスのテーマ曲ベスト5は
①愛という名の勇気 岩崎宏美
②ごめんね  高橋真梨子
③遥かな時をこえて 中村彩花
④体温 PRADISE LOST
⑤DAY BY DAY 沢田知可子
です。が、他にも良い曲が多いですね。一青窈の「ハナミズキ」も使われていました。

2015年11月11日 (水)

今日の音楽 11月11日 アンチェインド・メロディ ; Music for today Nov.11 Unchained Melody

女優のデミ・ムーアは1962年11月11日にニューメキシコ州ロズウェルで生まれました。

両親が、デミ・ムーアの生まれる2ヶ月前に離婚するなど問題の多い家庭に育ち、本人も麻薬に手を染めるなど波乱に満ちた青春時代を送りました。1981年から映画に出演し1990年の「ゴースト/ニューヨークの幻」のヒットで有名になりました。

「ゴースト/ニューヨークの幻」の主題曲として使われたのが、1955年に映画「アンチェインド」の主題歌としてアレックス・ノースによって作曲された「アンチェインド・メロディ」です。世界中で500を超えるバージョンが録音されるほどのスタンダード曲となった曲で、アル・ヒブラー、ジミー・ヤング、ロイ・ハミルトンなどの歌がヒットしました。1965年にライチャス・ブラザーズによって録音されたバージョンは当時も全米4位のヒットを記録しましたが、「ゴースト/ニューヨークの幻」の主題歌に使われ、イギリスで第1位になるなどリバイバルヒットをしました。

2015年11月10日 (火)

今日の音楽 11月10日 パルナッスス山またはコレッリ讃 ; Music for today Nov.10 Le Parnasse ou l'apothéose de Corelli

バロック時代の作曲家フランソワ・クープランは1668年11月10日にパリで生まれました。

クープラン家は多くの音楽家を輩出した一家ですが、音楽史上最も重要な役割を果たしたフランソワ・クープランを大クープランと呼んでいます。クープランは、コレッリを尊敬しており、イタリアの音楽形式のトリオ・ソナタをフランスに持ち込み融合させた作曲家です。

その中でも代表的な作品が、「パルナッスス山、またはコレッリ讃」というタイトルのトリオ・ソナタです。この曲は単なるコレッリへのオマージュではなくて、コレッリがミューズの神たちに導かれ、パルナッスス山に住む音楽の神アポロンの元に赴くまでの物語を表現した作品です。

それぞれの曲は、①コレッリはパルナッスス山のふもとでミューズたちに招いてくれるよう頼む②コレッリはその望みを快く受け入れられて喜ぶ③ コレッリはヒポクレネの泉の水を飲む ④ヒポクレネの水によって起こるコレッリの熱狂⑤熱狂の後、コレッリは眠りに落ちる ⑥ミューズたちはコレッリを起こしてアポロのもとに連れて行く – コレッリの感謝 というタイトルが付けられており、このタイトルを朗読するCDもあります。非常におおらかな曲です。

2015年11月 9日 (月)

今日の音楽 11月9日 交響詩第7番「祭典の響き」 ; Music for today Nov.9 Festklänge, symphonic poem No.7

リストの交響詩第7番「祭典の響き」S.101は1854年11月9日リスト自身の指揮でヴァイマル宮廷劇場で初演されました。

ヴァイマルでシラーの戯曲「芸術への忠誠」が上演された際に序曲として作曲されたもので、リストの交響詩の中では特定のテーマを持っていないという点で他の交響詩とは異なる曲です。

比較的古典的な響きを持つ曲で、他のリストの交響詩と比べるとかなりしっかりしたオーケストレーションになっています。

2015年11月 8日 (日)

今日の音楽 11月8日 ピアノ・ラグ・ミュージック ; Music for today Nov.8 Piano-Rag Music

ストラヴィンスキーのピアノ・ラグ・ミュージックハ1919年11月8日にローザンヌで初演されました。

19世紀後半から20世紀にかけて、アメリカではジャズやラグタイムといったルーツミュージックが流行しており、クラシックの作曲家もこれらの音楽を取り入れる作曲家が少なくありませんでした。ジャズをベースとした作曲家のガーシュウィンは別格ですが、ラヴェル、ショスタコーヴィチ、ルービンシュタイン、ストラヴィンスキーなどです。

ストラヴィンスキーのピアノ・ラグ・ミュージックは、ラグタイム・ミュージックを取り入れたピアノ曲で、ストラヴィンスキーの作風が原始主義から新古典主義への転換していく時期の作品です。ラグタイムは、メロディにシンコペーションを取り入れ、伴奏は行進曲風のリズムを刻むというのが特徴です。ピアノ・ラグ・ミュージックはこの特徴を活かしたものですが、やっぱりスコット・ジョプリンなどの本家のラグタイムと比べると、楽しさやペーソスという点では物足りないですかね。

2015年11月 7日 (土)

今日の音楽 11月7日 ゆく河の流れは絶えずして ; Music for today Nov.7 Yuku kawano nagarewa taezushite

柴田南雄の合唱交響曲「ゆく河の流れは絶えずして」は1975年11月7日に森正指揮名古屋フィル、東京混声合唱団、早稲田大学混声合唱団の演奏で初演されました。

中日新聞からの依頼を受けて鴨長明の「方丈記」をテクストにした合唱交響曲として作曲しました。二部構成8楽章の曲ですが、古典派風の音楽から十二音技法まで使われており1曲の中でも雰囲気がガラッと変わる作品です。

2015年11月 6日 (金)

今日の音楽 11月6日 クラリネット協奏曲(コープランド) ; Music for today Nov.6 Clarinet concerto(Copland)

コープランドのクラリネット協奏曲は1950年11月6日に、ベニー・グッドマンのクラリネット独奏、ライナー指揮NBC交響楽団の演奏で放送初演されました。

この曲はジャズ・クラリネットの第一人者ベニー・グッドマンの依頼で作曲されました。コープランドが前衛音楽へ傾倒していく直前に書かれた曲で、勿論ジャズとの融合が図られています。グッドマンはジャズのクラリネット奏者ではありますが、クラシック音楽へも造詣が深く、モーツァルトのクラリネット協奏曲やクラリネット五重奏曲も録音しています。

また、彼のためにヒンデミットヤミヨー、プーランクなどが作曲をしています。

コープランドのクラリネット協奏曲は、弦楽合奏とピアノ、ハープという編成で、2つの楽章からなる曲です。

2015年11月 5日 (木)

今日の音楽 11月5日 管弦楽のためのエッセイ第1番  ; Music for today Nov.5 Essay for Orchestra No.1

バーバーの管弦楽のためのエッセイ第1番op.12は1938年11月5日にトスカニーニ指揮NBC交響楽団の演奏でニューヨークで初演されました。

1937年にトスカニーニに催促されて作曲された抽象的な音楽です。絶対音楽としての古典的な枠組みにとらわれてはいませんが、標題音楽でもなく、旋律主題の楽想を展開して行くという独自の手法による音楽です。

当初は連作化する予定はありませんでしたが、結局第3番まで作曲されました。

2015年11月 4日 (水)

今日の音楽 11月4日 最初のワルプルギスの夜 ; Music for today Nov.4 Die erste Walpurgisnacht

作曲家 メンデルスゾーンは1847年11月4日に38歳でくも膜下出血で他界しました。

短い生涯の中で残した作品の中では、5つの交響曲、ヴァイオリン協奏曲、無言歌、真夏の夜の夢などといった作品が有名ですが、宗教的作品も多く作曲しています。

その中で異彩を放つのがカンタータ「最初のワルプルギスの夜」op.60です。4人の独唱と合唱及び管弦楽のための作品で、ゲーテの同名のバラードを下敷きにした作品です。通常のカンタータと異なり、異教徒が主人公という面白い作品。キリスト教徒に追われてハルツ山脈に退いた異教徒が、悪魔のふりをしてワルプルギスの饗宴のように大騒ぎをしてキリスト教徒を退けたというお話。持ちろん、宗教カンタータではなく、世俗カンタータに属する作品です。

実は、この曲には想い出があります。2011年3月21日に、川崎のミューザの演奏会で演奏する予定だったのですが、1週間前の3月13日に起こった東日本大震災で、ミューザ大ホールの客席が崩壊してしまい、中止となってしまい、この演奏会はお蔵入りになったという、苦い想い出です。曲自体はなかなか面白い曲なので、演奏会で演奏したかったとは思います。

2015年11月 3日 (火)

今日の音楽 11月3日 ピアノ協奏曲第12番(モーツァルト) ; Music for today Nov.3 Piano concerto No.12(Mozart)

モーツァルトのピアノ協奏曲第12番イ長調K.414(385p)は1782年11月3日に初演されました。

自らの主宰した予約演奏会で第11番、第13番と共に初演された曲です。3曲ともモーツァルト自身が「易し過ぎず、難しすぎず」と手紙に書いてある通り一般向けに作曲されたと考えられています。また、楽譜を入手した人でも演奏し易いように、弦楽四重奏による伴奏でも演奏できるようになっています。

同年に亡くなったJ.S.バッハの歌劇「心の磁石」序曲から第2楽章の主題を取ったといわれているように、バッハへの追悼の意味を込めた曲となっています。

2015年11月 2日 (月)

今日の音楽 11月2日 ベニスに死す; Music for today Nov.12 Death in Venice

映画監督ルキノ・ヴィスコンティは1906年11月2日にミラノで生まれました。

イタリアの貴族の傍系の家に生まれたヴィスコンティは、幼少期から芸術に親しんで育ちました。1928年から舞台俳優兼セット・デザイナーとして働き、ジャン・ルノワールのアシスタントとして映画製作に携わりました。

1942年に「郵便配達は2度ベルを鳴らす」で監督デビューし、「白夜」、「山猫」「異邦人」など多くの傑作を世に生み出しました。「ベニスに死す」はトーマス・マンの原作を映画化したもので、静養のためにヴェネチアを訪れた老作曲家が、船中で出逢った美少年タジオに魅了され、彼を求めて町中を彷徨う内に流行していたペストに罹り死んでいくという話。この映画の中で使われたマーラーの交響曲第5番第4楽章「アダージェット」はこの映画のもうひとつの主人公とも呼ばれる程効果的に使われていました。

この映画を見たハリウッドのある監督が「次の映画に、このマーラーという作曲家にテーマ曲を書かせよう」と言ったとか。マーラーはこの映画が公開される60年前に亡くなっていたのですが・・・

2015年11月 1日 (日)

パイオニア・ミューズ・コンサート 2015

演奏会のご案内です。今回はパイオニア合唱団主催のコンサートで招待券も無いので、いつもより簡単にご紹介。

日時 2015年11月3日(祝)  午後2時開演
場所 東京芸術劇場大ホール
指揮 松岡究
演奏 パイオニア合唱団、パイオニア交響楽団
曲目
ブラームス 悲劇的序曲
ワーグナー 楽劇「トリスタンとイゾルデ」より 前奏曲と愛の死
モーツァルト レクイエム

会社自体が縮小になって、社員団員も殆どいなくなってしまうため、パイオニア合唱団最後の演奏会だそうです。パイオニア交響楽団も、新川崎のパイオニア本社移転に伴い、現在の練習拠点では最後になります。
そういうわけで、パイオニア合唱団発足のスタートとなったモーツァルトのレクイエムが選ばれました。

前半はオケだけの演奏ですが、メインがレクイエムという事で、明るい曲が選曲できず、ブラームスの悲劇的序曲とワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死という選曲になりました。

ブラームスは、交響曲、協奏曲やハンガリー舞曲のようにピアノ曲のアレンジを除く管弦楽のための曲は僅かしか作曲しませんでした。大学祝典序曲、ハイドンの主題による変奏曲、2曲のセレナーデと悲劇的序曲です。悲劇的序曲は、「笑う序曲」と呼んだ大学祝典序曲と対になる「泣く序曲」を作曲しようと考えて同時期に作った曲です。まあ、悲劇的という程悲劇的な曲とは思いませんが、大学祝典序曲が有名な学生歌をモチーフに使ったためブラームスらしさがあまり感じられない曲ですが、悲劇的序曲はブラームスらしい構成の曲です。静かな哀しみの音楽ではなく、悲・劇的な曲です。

トリスタンとイゾルデの「前奏曲と愛の死」は、楽劇の前奏曲と、最後のシーンを合わせて管弦楽だけで演奏される曲です。冒頭に現れるトリスタン和音が物語全体を暗示します。結局は不義密通、媚薬などの登場する官能の世界と浄化というワーグナー得意のテーマを表現しているので、悲しみの音楽とは少し違うようです。

モーツァルトのレクイエムは、映画「アマデウス」でも最後に登場するようにモーツァルトの未完の作品です。第8曲の「ラクリモーサ」の8小節目まで完成してモーツァルトは亡くなってしまいました。その後多くの人によって完成されましたが、最も有名なものが今回も演奏するジュスマイヤーというモーツァルトの弟子によって補筆完成させられたものです。但し、必ずしも曲順どおり作曲しているわけではないので、この曲以前の曲もジュスマイヤーが補筆しているものもあり、これ以後の曲でもモーツァルトが作曲した部分があります。そのせいもあってか、ちょっと後半間延びしたりして前半の緊張感とは異なる雰囲気がしてしまいます。

今日の音楽 11月1日 ヴァイオリン協奏曲第1番(シマノフスキー) ;Music for today Nov.1 Violin cocerto No.1 (Szymanowski)

シマノフスキーのヴァイオリン協奏曲第1番op.35は1922年11月1日にオズィミニスキのヴァイオリン独奏、ムウィナルスキ指揮ワルシャワ・フィルの演奏でワルシャワで初演されました。

ロシア革命による混乱の時期に生まれた作品で、3部構成の単一楽章からなります。

後期ロマン派に属する曲ではありますが、何とも捉えどころの無い神秘性というか、官能的というか・・・不思議な雰囲気の曲です。

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