今日の音楽 3月15日 交響曲第1番(ラフマニノフ)
ラフマニノフの交響曲第1番ニ短調op.13は1897年3月15日にペテルブルグでグラズノフ指揮ロシア交響楽協会の演奏で初演されました。
ラフマニノフは早くから管弦楽曲の作曲に意欲を示しモスクワ大学院在学中の1891年に最初の交響曲を欠き始めましたがこれは未完に終わり、1895年に改めて交響曲を作曲し完成したのがこの第1番です。
この曲はラフマニノフの作品の中ではあまり知られていませんが、彼の作曲家としての歴史に大きな影響を与えた曲として知られています。ラフマニノフが自信をもって初演に臨んだこの第1番は記録的な失敗に終わりました。演奏終了直後から会場は騒然となり罵詈雑言が飛び交い新聞では「地獄の音楽」と酷評されました。原因は初演を行ったグラズノフの無理解が負った部分が多かったといわれています。
この失敗によってラフマニノフは精神的に不安定になり1901年にピアノ協奏曲第2番などが成功するまで殆ど創作が出来ない状態になってしまいました。
しかしながらラフマニノフはこの作品に愛着があったようで、出版こそしませんでしたが破棄することはしなかった事が幸いし、没後の1945年に再発見された年の10月にモスクワで最初演され成功を収めました。
もし、この曲の初演が普通に成功していればラフマニノフはもっと多くの曲を遺すことが出来たのではないかと思うととても残念な事です。
作品自体は非常に意欲的な作品で全ての楽章が有機的に結びついている作品です。
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