今日の音楽 2月22日 ヴァイラの歌(ヴォルフ)
ドイツの作曲家ヴォルフは若い頃に罹患した梅毒の影響で精神に異常を来たし1898年自殺を図り、助けられたもののその後5年間狂気のまま精神病院で過ごし1903年2月22日に43歳で亡くなりました。
熱心な音楽愛好家の父親からピアノとヴァイオリンを学びウィーン音楽院に入学しましたがあまり熱心に勉強せず退学。その後はピアノのレッスンと父親からの僅かな経済的援助を受けていましたが極度の貧困に苦しみ健康を害してしまいました。
1884年(24歳)に音楽評論を初め、辛らつな評論で多少知られる存在になったようです。当時はワーグナーとブラームスの確執の時代で、ヴォルフは熱烈なワーグナー支持者としてブラームスを批判、見下していました。
1987年に12曲の歌曲を発表し、音楽評論を投稿していた雑誌を断って作曲に没頭。その後9年間は作曲家、特に歌曲の作曲家として名声を得ましたが、集中して作曲をした数年の見返りとしてか、次第に精神に異常を来たし1897年の「ミケランジェロの3つの詩」を最後に創作活動は終止符を打っています。
ヴォルフの代表作の「メーリケの詩による歌曲集」は53の作品からなっています。「ヴァイラの歌」は第46曲にあたる曲でメーリケの画家「ノルテン」に登場する理想郷オルプリートを統治する女神です。この女神ヴァイラが、美しいオルプリートを賛美して歌う曲になっています。
今まで取り上げた曲
序奏とアレグロ(ラヴェル)
やさしく歌って
交響曲第4番(チャイコフスキー)
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