今日の音楽 12月2日 クオレマ
シベリウスが劇音楽を作曲したヤルネフェルトの「クオレマ」は1903年12月2日に初演されました。
ヤルネフェルトはシベリウスの義兄で、「クオレマ」は「死」を意味する言葉。クオレマは3幕の劇でシベリウスはこの劇のために6曲の音楽を作曲しました。後にシベリウスは様々な改訂を施して、この曲を転用しています。
最も有名な曲が第1曲目を1904年に改訂し出版した「悲しきワルツ」です。全体的にはワルツの華麗さを残しながら旋律は死を予感した暗い雰囲気を持つという、非常に巧みな曲です。
さらに1906年には第2幕の第3曲「エルザの歌」と第4曲「鶴」を使って、「鶴のいる風景」という曲にしています。
1906年には全曲を弦楽合奏に再編成して「恋人たちのロンディーノ」を作りましたがそのまま演奏されず1911年に「クオレマ」自体の再演を行った際この「恋人たちのロンディーノ」を「カンツォネッタ」op.62aと改題し、新作の「ロマンチックなワルツ」op.62bを書き加えました。
現在では、悲しきワルツが突出して人気が高く、シベリウスの小品の中では「フィンランディア」「トゥオネラの白鳥」と並んで好まれている曲です。
「悲しきワルツ」、カラヤン指揮ベルリンフィルです。
今まで取り上げた曲
トゥーランガリラ交響曲
サムソンとデリラ
交響曲第3番(ブラームス)
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