今日の音楽 11月15日 だれかが風の中で
小説家笹沢左保は1930年11月15日に詩人笹沢美明の三男として東京で生まれました。
祖父は貿易商でしたが、詩人にお決まりの奔放な生活で父親が財産を食いつぶして貧困の中で育ちました。高校卒業後郵政省に勤務しながら作家としてデビューするチャンスを狙っていたようです。1958年に全逓信労働組合の機関誌の懸賞小説に応募し「ある犠牲」が入選したのを皮切りに「週刊朝日」「宝石」の懸賞に佳作入選、長編推理小説「招かれざる客」が江戸川乱歩賞の次席になり小説家としてデビューを果たしました。
はじめは推理作家として活躍、私も個人的には「岬シリーズ」という推理小説が始めての出会いでした。
その後、現代小説や時代小説も執筆するようになり、誕生したのが「木枯らし紋次郎」です。その木枯らし紋次郎は中村敦夫主演でテレビ化され、「楊枝を咥えて、ペッと吐き出す」スタイルや、「あっしには関わり合いのない事でござんす」というセリフが一世を風靡しました。
そのテレビドラマの主題歌が上条恒彦 が歌った「だれかが風の中で」でした。作詞は和田夏十 、作曲はフォーク歌手であり上条恒彦とユニットを組んで世界歌謡祭でグランプリに輝いた「出発の歌」の六文銭のリーダー小室等です。
上条恒彦の歌唱力とダイナミックな曲調が、とても時代劇のテーマとは思えない素晴らしい曲となっています。
今まで取り上げた曲
オラトリオ「森の歌」
交響曲第5番「宗教改革」
今宵の君は
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