今日の音楽 10月30日 交響曲第11番「1905年」(ショスタコーヴィチ)
ショスタコーヴィチの交響曲第11番ト短調「1905年」op.103は1957年10月30日にナフリン 指揮ソヴェト国立交響楽団で初演されました。
ショスタコーヴィチの音楽は、保守的と批判されたり社会主義的、民族主義的と絶賛されたり時代背景と共に聴かないと本質がわからない部分があるのですが、この交響曲第11番はスターリンの死後作曲された曲なので、スターリン時代に比べれば足かせは弱いものだったと思います。それでも、この曲は1905年のロシア革命の発端のひとつとなった血の日曜日事件 を題材としています。そのために長い間西側諸国ではソ連のプロパガンダ的作品として低い評価がされていました。ソ連崩壊後の今では歴史を描いた作品として評価が高まっています。
4つの楽章で構成されていますが、全楽章切れ目無く演奏されます。
第1楽章は、「宮殿前の広場」というタイトルの緩徐楽章で、冬のペテルブルク王宮前の様子が描かれています。
第2楽章は、「1月9日」という6拍子の行進曲風楽章で、民衆の行進から皇帝軍の一斉射撃と虐殺が表現されています。
第3楽章は「永遠の記憶」という緩徐楽章。犠牲者へのレクイエムです。
第4楽章は「警鐘」。革命歌や労働歌を引用しながら、帝政ロシアへの警鐘を表しています。
ゲルギエフ指揮パシフィック・ミュージック・フェスティヴァル管弦楽団で第2楽章です。
今まで取り上げた曲
ソー・マッチ・イン・ラヴ
男と女
アパラチアの春
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